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虎に翼 ~わたしの幸せのためにわたしを生きる~

朝の連ドラが面白い。ちょうど一年前は「らんまん」にはまった。
らんまんは癒し効果抜群だったが、「虎に翼」は、あまり癒されない。そのかわり、すっきりする。何十年も何百年も前からシミのようにこびりついた汚れが、とれるようなすっきりさだ。まだピカピカまではいかないにしても、こういうのが日本の国民的連続ドラマになるとは、ずいぶん汚れがとれたんだと思う。

「虎に翼」は今までの連ドラのパターンをいくつも破っている気がする。

ここ最近の放映だけでも…

主人公が出産するシーンがなかった。お決まりの陣痛からの出産シーンがなく、月日が流れ~年が明けたら赤子が生まれていた。

戦争をはさんだ時代を生きた主人公の時は、たいてい、つらい戦争、悲惨な状態を乗り越えるところがメインディッシュみたいになることが多いけど、けっこうあっさり終戦になっていた。もちろん、直道さんと優三さんの戦死は悲しかったけど…

お父さんの死にいたっては、とんでもなくキュートだった。泣くのを忘れてしまった。

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今日もまた、良い話だった。

学校に行くのをあきらめて、みんなのために働きたい、家族の大黒柱となって支えたいという弟直明君に

男だからって支えなくていい!その時代は終わったの!」

「みんなが大黒柱になればいい、みんなで支え合えばいい!」

「私の幸せは、私の力で稼ぐこと!自分がずっと学んできた法律の世界で!」
「あなたはあなたの幸せのために大学へ行きなさい」


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私の祖父は、ちょうど直明君と同じ立場だった。
戦争から生きて帰ってきたけれど、兄は戦死してしまったので、家族のために、残された兄の妻、(私の祖母)と結婚し、家族の大黒柱になった。
勉強がとてもよくできたようで、学者になりたかたらしい。

そういう時代で、そういうもの、だったから、
それは特別じゃなかったし、祖父も祖母も今はもう天国だけど、後悔していないと思う。

でも、こうして、テレビ番組とはいえ、
家のためじゃなくて自分のために生きなさい
と言っている、シーンをみると

命をつないでくれた、祖父、祖母、その時代を生きた人々への感謝と
彼らの苦労が報われたように思えた。

もう、自分が犠牲になる時代は終わったんだよ。時代は変わったんだよ。



日本国憲法

第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする

第14条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。



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