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創作品集

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童話 ショートショート 短編 詩 など書いたものをまとめました。
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#創作童話

童話 「うず巻きベーカリー」

私の街に新しいパン屋さんが開店しました。 お店の名前は「うず巻きベーカリー」 今日はオープンの日です。パンが大好きな私は、昨日からとっても楽しみで 朝一番に出かけて行きました。 お店に入ると普通のパン屋さんみたいにパンが並んでいません。 すると店の奥から、ニコニコ笑顔のおじさんがパンを運んで来ました。 「いらっしゃいませ。今日はパンは売りません」 「パンは売らないってどういうことですか?」 「さあ、どうぞこのパンを食べてみてください!」 「食べる前にパンをよ〜く見

創作童話 僕と龍の物語 #2プレアデス

プレアデスの学校 「パメラ、パメラ、もうパメラったらー」突然大きな声がして私は肉体に意識を戻した。 「えっ、なんか言った?」 「さっきから呼んでるのに、またどこかに行ってたんでしょう」あきれた顔してモエが言った。 「ああ、ごめんなさーい。で、なんだっけ?」 今、私は体外離脱して地球の女の子とテレパシーでおしゃべりしていたから頭が混乱している。 「だからさ、パメラはどんな設定にするか聞いてるのよ」 ああ、そうだった。地球で遊ぼプロジェクトの計画をグループのみんなと話

僕と龍の物語 #1 アボリジニ

前回はこちら https://note.com/ume5chan55/n/nad613617d88d 僕が流れ着いたのは、オーストラリアの海岸だった。 目を開けると太陽に照らされてキラキラ光っている真っ白な砂浜に、肌黒い子どもの足が見えた。 「気が付いたみたいね」女の子の声がした。 「ここは何処?」と声を出した自分に驚き、慌てて立ち上がると体が人間になっていて、更に「うわー!」と大きな声を出した。 「どうしたの、そんなに驚いて?」その子が心配そうに僕の顔を覗き込ん

創作童話 僕と龍の物語 #0

「僕と龍の物語」プロローグ 宇宙神社ポールランドは今日も全宇宙からの参拝客で溢れている。 僕は、いつものように身を清めるために、てみずやの水盤に目を向けると、海路(カイジ)が気持ち良さそうに泳いでいる。 この水盤には湧き水が流れて来る。冷たくて清らかなので気持ちいいに決まってる。水盤にはスイカやトマトが冷やしてあるので、僕はよく冷えた真っ赤なトマトにガブリとかみついた。 カイジは青い龍で地球が出来た時に最初にやって来た龍のグループのリーダーだ。人間が現れるずっと前のこ

童話 野良猫トラと黒猫ルナ

トラが大好きな公園に大きな切り株があります。 この切り株の上で昼寝するのがトラの日課です。 いつものように気持ちよく寝ていると声が聞こえてきました。 「ちょっとそこどいてくれない」 寝ぼけ眼で声のする方に顔を向けると、ピンと真上にしっぽを立てた真っ黒い猫がツンと澄まして立っていました。 「ねえ、早くどいてよ」 「なんだよせっかく気持ちよく寝ていたのに」と不機嫌そうに答えたものの、 トラは一目でその黒猫に恋をしてしまいました。 「君の名前はなんていうの?」 「ルナ」

トラとジョージ 不思議な村

月夜の晩 いつものようにトラがジョージの荷台で ウトウトしていると ジョージが話しかけました 「ねえトラちゃん。君を乗せてあげるから いっしょに旅に出ないかい」 びっくりしてトラは飛び起きました 「えっ、本当に?それは楽しいだろうなぁ」 いつも閉まっている窓ガラスが その日は少し開いていて ぴょんとそこから運転席に滑り込みました 「わぁ、運転席ってカッコイイなぁ。僕が運転してもいいのかい?」 「うんいいよ。」 トラは運転席に座ってハンドルに手をかけました ブルルン

創作童話 王様とレイラ

昔ある国に、レイラという名の、貧しいけれどいつも希望を持っている、心の優しい娘がいました。レイラはお城のお庭係のおじいさんと二人で暮らしていました。 ある日、レイラがいつものように、美しい声で歌を歌いながらバラの手入れをしていると、王様とお妃様がバラの庭園を散歩されました。レイラの歌声をたいそうお気に入られたお二人は、毎日それを楽しみにしていました。王様はお妃様をまるで宝物のように大切にされて、幸せに暮らしていました。レイラも嬉しくてたまりません。大好きな王様が幸せで国中の