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U Tunes Track 14:ノーム

来週末は、クリスマス。
10~20代の頃は考えたりやることが多く、何かとソワソワしてたものだが、30代を過ぎて諸々落ち着いてくると、ドキドキ感も薄れて少し物寂しく感じる。
以前はTV、お店、街角の至る所でクリスマスソングが流れ、お祭りのような華やかさがあったが、ここ最近は外出頻度が減り、TVよりもネット視聴時間が増えることで、視覚・聴覚から入ってくるクリスマス感が鈍ってきているのかもしれない。
とはいえ、クリスマスに皆で食事しながら過ごす時間が一番の楽しみで、準備のため、コストコにチキン・ワイン・ケーキなど食料を調達しに行くのもウキウキする。年齢、環境、感覚が変わっても、クリスマスは人を楽しく、優しい気持ちにさせてくれるのかもしれない。
(この記事を書きながら、ツリーとリースを出していないことに気付く。今週末に、引っ張り出してこないと・・・)

さて、今回紹介するUMAは、クリスマスにちなんでサンタのような長いヒゲを生やし、三角帽子を被っていると言われる「ノーム」。
ちなみにイラストの色合いも赤と緑のクリスマスカラーなので、この時期にぴったりかも。

ノーム

ノーム(サイン無し

スイスの錬金術師パラケルススが提唱した四大精霊のうち、大地を司る精霊・妖精である。主に地中で生活しており、鉱脈の場所などにも詳しいとされる。身長12cmほどの小人で長いひげを生やした老人のような風貌をしており、派手な色の服と三角帽子を身につけている。
手先が器用で知性も高く、優れた細工品を作る。ゴブリンやドワーフ、ノッカーと近い関係にあるともいわれ、近年では多数存在する地中で暮らす精霊の一種族として扱われることも多い。

Manfred Mann

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写真:Wikipediaより

ノームのBGMには、1960年代のイギリスロックバンド、Manfred Mannの名曲「My Name is Jack」をピックアップ!
イントロ含め随所に流れる印象的な笛(リコーダー?)の音色、鼓笛隊のようなドラム、シンプルながらもリズミカルなメロディライン、重なり合うコーラスは、牧歌的でもあり、楽し気ながらも、どこかノスタルジーを感じさせてくれる。それは大地の妖精で、小人のコミカルでほんわかした雰囲気を持つ、ノームのイメージにマッチするのではないだろうか。

オリジナルはJohn Simonだが、こちらはシンプルながらも味のある声、印象的なエレピの音色が素敵で、甲乙つけがたい。
ちなみに、私は鈴木慶一率いるムーンライダーズのカバーでこの曲を知ったが、日本語訳でオリジナリティを出しているのが面白い。

話は戻って、同バンドはロック、ブルース、ジャズ、R&Bなど様々な要素を持った多彩な曲が特徴。個人的には高速ブルースの「5-4-3-2-1」がお気に入り。当時のイギリス音楽番組「Ready Steady Go」のOP曲らしい。
余談だが、「Ready Steady Go」と言えば、1990年代に代官山にあったモッズファッションのセレクトショップの店名も同じで、当時高校生の筆者はドキドキしながら、勇気を出して入店したのを覚えている。

また、彼らは1960年代のブリティッシュ・インベンションのブームでアメリカでも人気を博したバンドの一つであるが、イギリスのモッズシーンの代表的なバンドでもあった。モッズというとTHE WHO、KINKSなど代表的なバンドは多いが、その中でもマイフェイヴァリットでGroovyなブルースが特徴のGeorge FameとThe Spencer Davis Groupの曲をご紹介。

ちなみに、1960年代を含むイギリス音楽の超概要説明は、ぜひバックナンバーを!

クリスマスの夜を彩る音楽

今回は時期的にクリスマスソングにフォーカスしたい。定番の名曲も、もちろん良いのだが、あえてU Tunesの企画に沿って独断と偏見でチョイスしていきたい。

まずはアルバム全体を通して聴いて幸せな気分になる4枚から。

Vince Guaraldi / Charlie Brown Christmas

クリスマスと言えばの大名盤。ジャズピアニストのVince Guaraldiを始めとしたトリオ編成でスタンダードをジャズアレンジ。BGMとして場の雰囲気を作りながら、じっくり聴いても素晴らしい。軽快なピアノが特徴のオリジナル曲「Linus And Lucy」は耳にしたことがあるのでは?筆者も毎年クリスマスは、このレコードをかけながらの食事がお決まり。

Ramsey Lewis Trio / Sound of Christmas

続いて、ファンキージャズピアノといえば、Ramsey Lewis Trio。このアルバムではクリスマスに合わせてなのか、気持ち抑えめだが、スタンダード曲をゴージャスなアレンジで、華やかさをプラスしてくれる。

Michael Bublé / Christmas

ここからはヴォーカルもの。
カナダ出身のMichael Bubléによるクリスマスカバーアルバム。本人のオリジナル楽曲も大好きなのだが、彼の甘い声がHoliday Seasonにピッタリ。ジャズ、ソウルのアレンジも織り交ぜ、飽きさせずも、やはりヴォーカルを堪能するのが一番。優雅で天に昇るような気分にさせてくれる。

Babyface / Christmas With Babyface

そして、言わずと知れたR&Bの大御所によるクリスマスアルバム。スタンダード曲中心だが、とにかく声が甘い!Sweet Soul、最高です。時間がゆっくり流れる中、お酒を飲みながら堪能したい。


そして、ここからは変わり種のクリスマス曲を2つ、ご紹介。

James Brown / Soulful Christmas

御大JB登場!曲名の通り、とにかくアツ~いクリスマスソング。JB節は健在で、寒い冬でも乗り越えられる熱量を感じる。サビ終わりの「Merry Christmas and a Happy New Year」がさりげなくカッコイイ。

Would-Be-Goods / Christmas in Haiti

1980年代後半に、イギリスのCherry Red Records傘下(ネオアコの中心レーベル)のレーベル「el」よりデビューした姉妹デュオの一曲。
スカスカでおもちゃをひっくり返した感のあるサウンドが特徴。彼女たちはイギリス出身だが、曲名は何故かハイチ。果汁30%くらいのトロピカル感がチープで、これぞインディーポップ。

BTS / Dynamite (Holiday Remix)

最後は、世界的大スターBTS。昨年大ヒットを記録したDynamiteのHoliday Remix。原曲は勿論良いのだが、ベルの音などアレンジを施しつつ、メロディは変えずに浮遊感あるコード進行に変更しているのが、個人的に刺さりポイント。
筆者の奥様がBTSに沼っており、MV、ダンス動画、サブスクなどでたくさん聴かされた影響か、いつの間にか筆者もハマりつつある…
いや、ほんと全てがカッコイイです。

最後に

今年4月から始めたこの企画。初めのうちは、内容、紹介する音楽、構成など試行錯誤で進めてきたが、だんだんと感覚や、さじ加減を掴んできた気がする。UMAに合うBGMが本題であるが、個人的に嗜好する音楽の割合がだんだん高めになってきているのは、御愛嬌ということでお許しいただきたい。

2021年の投稿は今回がラスト。今年一年、ありがとうございました!
次回は2022年1月。来年も暇つぶしにでも、読んで聴いて頂ければ幸いです。

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