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U Tunes Track 20:ニンゲン

風薫る五月。
桃色の花が可憐に咲き誇っていた桜の木には、暖かな太陽の光を受け取ろうと新緑の葉が広がっている。一か月ぶりに訪れた公園を散策して、こんなにも風景が様変わりすることを改めて気づかされた。

さて、今回はちょうど20年前の5月に話題となった未確認生物、「ニンゲン」をピックアップ!

ニンゲン

ニンゲン

巨大掲示板サイト2ちゃんねるのオカルト板で、2002年5月に話題になった未確認生物。海中にすむ生物で、南極に出現するものをニンゲン、北極に出現するものをヒトガタと呼ぶ。
日本の調査捕鯨船の乗組員が目撃したとされている、全身が真っ白で全長数十メートルの生命体。写真撮影しても氷山のようにしか見えないが、画像を拡大するとニンゲンの表皮はつるつるしていて割りと不定形であり、人工物ではないようだという。形態も様々で、人間同様両手両足がそろっているもの、五本指の両手があり足がヒレになっているもの、人間の上半身が連結したような形になっているものなどがいる。

ちなみに、我々UMA CREW PROJECTは昨年、「ガラススタジオ  ブリエ」さんにニンゲンのガラス細工を制作頂いた。(本物のニンゲンは見たことないが、)フォルム、質感、雰囲気ともに忠実に再現された作品となっているので、是非Instagramも覗いてみて頂きたい。


BGMには・・・

あらゆる生物の存在を拒む南極の海底奥深く、暗闇に覆われた異世界に棲息するとされる、深淵たる存在の「ニンゲン」。そこには、太古の昔より変わらない光景が広がり、母なる地球の胎動だけが静かに聞こえる。そんな異世界には、静寂、神秘、転生を感じさせるこの曲をセレクト!

Radiohead - Pyramid Song

言わずと知れたイギリス出身のロックバンド、Readhead。
1992年のデビュー以降、現在までにシーンの最前線で活躍するモンスターバンド。リリース時期やアルバムごとに曲調が異なり、オルタナティブロック、ポストロック、エレクトロニカ、現代音楽など、実験的且つ多様な音楽性で世界中のファンを魅了し続けている。

上記の楽曲は2001年リリースの5thアルバム「Amnesiac」からのシングルカット曲。淡々としたピアノの伴奏、拍子が取れないほどの独特のリズム、流麗なストリングス、そしてVocal:トム・ヨークの儚さと悟りの境地を併せ持つ独特な歌声。それらが美しく絡み合い、スピリチュアルな世界に引き込まれていく。
また、歌詞の世界観をビジュアル化したMVで、更に世界観に引き込まれる。海に沈んだ都市、現代社会に存在したヒト・モノが無に還る情景が淡々と描かれている。

Readheadのディスコグラフィーでは、1997年リリースの3rdアルバム「OK Computer」が大ヒットし、且つ内容も名盤中の名盤と言われている。アルバム内には攻撃的、感傷的など様々なテイストがあるが、その中で個人的に好きなのは「Let down」。ギターのアルペジオ、エレピの音が印象的で、切なくも優しいメロディがとにかく美しい。3:28あたりからの後半の盛り上がり部分が最高!

ちなみに同アルバム内の超名曲「No Surprises」は、先月エンディングを迎えた、我々UMA CREW PROJECTがお届けしたオリジナルストーリー「パレット上の戦火」の作中で、象徴的な曲として登場する。


春うらら、音と共に

連休中は天気が良かったせいか、河川敷や公園ではテントを張って、昼寝、BBQ、スポーツなど思い思いの過ごし方を目にしたが、穏やかで温かなこの季節に寄り添う楽曲をご紹介。
まずは、爽やかで心地よいポップスを3連発。

Boy Pablo / Everytime 

ノルウェー出身のシンガーソングライターによるソロプロジェクト。Youtubeで火がついて、4000万回再生以上を記録しているメロディアスインディポップ。リヴァーヴが効いたギターが心地よく、とにかくリラックスできる楽曲。海辺で友人?(サポートメンバー?)とエア演奏してるだけの、インディ感たっぷりのチープでちょいダサな感じも堪らない。
一年ほど前の記事で紹介したアジアのシティポップ系アーティストたちと近しい空気感だ。


Alex Stevens / Still Mine

アメリカ出身ながら、インドやオーストラリアで楽曲を制作し、現在は日本の福岡を拠点に活動を行う異色のシンガーソングライター。オーガニック、サーフ、といった雰囲気で、自然と調和した音楽が素敵。浜辺の木陰で、ハンモックに揺られながら聴きたい。


魏如萱 Waa Wei /HAVE A NICE DAY

台湾出身のシンガーソングライター、魏如萱Waa Wei(ウェイ ルーシュエン)による、ドリーミーで優しいポップミュージック。揺らぎのあるギターサウンドにシンセがいい塩梅で混ざり合い、彼女の柔らかいウィスパーボイスを引き合立てる。何よりこの声が印象的で耳を奪う。

お次は、ハッピーなソウルミュージック。


Jamie Lidell / Another Day

アメリカ出身のシンガーソングライターによる、新しいスタート、始まりを感じさせる多幸感溢れる楽曲。まさに春にピッタリ!ゴスペル調のリズムで、思わずハンドクラップをしたくなる。
今年のグラミーを受賞したSilk Sonicもそうだが、1970年代の王道ソウルミュージックをリスペクトを込めてオマージュするかのような、仕上がりに脱帽。

そして最後に、5月といえばこの曲。

Joe T. Vannelli feat. Harambee / Sweetest Day of May (Greed's Euphoric Vocal Mix)

ハウスミュージックの大名盤で、クラブアンセムの一つ。ピアノのバッキング、跳ねるビート、情熱的に歌い上げるVocal、合唱のように重なりあうコーラス。その全てが絡み合い、これでもかとタメてからの高揚感MAXの展開がヤバい。クラブフロアでは、いつも両手が上がり、自然とコール&レスポンスが沸き起こる幸せな空間を創り出す。大音量で音を浴びながら、みんなで一緒に踊りたい一曲。
多数リミックス版は存在するが、やはりこのVerが一番。

ちなみにオリジナルはコチラ↓


あとがき

本当に、この時期は気持ちが良い。
最近は雨模様の日が増えており、梅雨が近づきつつあるかもしれないので、だからこそ晴れの日には外に出て、この空気感、自然の匂いを満喫したいものだ。
本題のUMAについては、4月は河童、5月はニンゲンと続いたので、この勢いで来月も和モノで行こうか思案中。次回は6月上旬、お楽しみに!

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