【人生観】ハレとケ。入院と社会的孤独感。医療系ワーママが入院して感じたこと③
医療系ワーママが、自分が入院して感じたことを書く第3弾です。
今回は、入院生活による、社会や家族からの疎外感と、「病院でもハレとケがあるといいなぁ」と思ったお話です。
自分の場合、切迫早産での入院でしたが、他の疾患でも共通している部分あると思います。
●入院の害
まず、日本の医療の前提として、とにかく入院費が安いです。国民皆保険に加え、高額療養費制度というセーフティネットもあります。日本医師会の資料で、例えば虫垂炎で入院した場合、
とのことです。金銭的なことに加え、「病院があんしん」という心理的な側面からもやや長めの入院が推奨されがちだと思います。
もちろんメリットとして、症状悪化を早く見つけられる可能性や、点滴等の薬物治療が行えるなどがあります。
では、入院のデメリットはあるのでしょうか?いくつかピックアップしてみます。
などです。
特に、精神面と社会面については、蔑ろにされることが多く、患者自身が「みんな我慢してるんだから」と自分で気持ちの折り合いをつけ、耐えています。
私自身入院して、身体的に思い通りにならない身体もつらかったですが、家族と会えないことや、ほぼ誰とも話さず1日を過ごす、職場にも行けないという社会的な不安もとてもつらかったです。
●精神的・社会的な入院によるストレスに対して自分でできることはあるのか?
とはいえ、医療機関から入院を推奨されれば、入院となると思います。
我慢だけではなく、何か患者自身ができる前向きなアプローチがあるのか考えてみました。
振り返ると、自分が入院中に心がけていたことがいくつかありました。
などです。自由にならない生活の中でも自分で選択できることはストレス軽減に役立ちました。
●入院中にハレとケを意識してみる
さらに、ハレとケ、特に「ハレ」を意識するといいな、と思いました。
ハレとケとは、日本の民俗学に出てくる用語です。
入院は非日常といえば非日常なのですが、入院生活の中には基本的に大きな生活の変化はなく、ましては、「お祭り」のようなワクワクすることは発生しません。
でも自分で「ハレの日」を作ったり、医療者の工夫で「ハレのイベント」ができたらどうでしょう?
医療者の立場からなら
などです。
「ハレの日」があることで、日常である「ケ」を頑張ることができます。
入院中、病院着やパジャマを着て、毎日同じ生活をしていると、社会と繋がっていた時の自分とは全く違う気がします。
日々接している医療者もつい、患者さんの本来の日常を忘れ、無視してしまいがちです。
でも、本当は病院の外での生活が、その患者さん「らしい」姿なはずなんです。
そのことを忘れないためにも、大仰なイベントなどはむずかしくても、ちょっとした工夫をしてみたいと思う今日この頃でした。
入院中に限らず、日々の中で自分なりの「ハレの日」を作ってみるのも楽しいですね。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?