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【読書×子育て】地球の中の一人『一緒に生きる 親子の風景 東直子 著』

東 直子さんの『一緒に生きる 親子の風景』を読んで。子どもが大きくなった時、ふと読み返したい本。

共感することも多かったので、備忘録です。
今感じた気持ちも、これからどう変化していくのでしょうか。



地球の中の一人

『ちいさいモモちゃん』の冒頭は、こんなふうにはじまる。

モモちゃんが生まれたのは、夏でした。
青い空に、お日さまがぴかぴか光って〜

なんでもない日の、なんでもない昼間の退屈そうな時間が、赤ちゃんが一人、泣きながら生まれてくる瞬間につながっている。

作者も自分の子どもに当てはめて、わくわくしていたので、私も出産した日の写真を見返しながらやってみました。

「あなたが生まれたのは、秋でした。
冷たく透き通った風が吹き、やわらかな水色の空に小さな羊がたくさん浮かんでいました。
道ゆく人が落ちた葉でさくさくと音を奏で、時おり鳥たちがおしゃべりする、静かだけど、あたたかい気持ちがする日です。
そんな日に、おぎゃーと大きく声をあげてこの世界の仲間入りをしましたね。」

実際は、窓のない病室での陣痛で、空を見る余裕はなかった気がしますが、
確かに、生まれた瞬間を地球の風景に結びつけると、私も子どもも、地球と繋がっていて、でも個で、不思議な気持ちです。

今生きているということは、この地球上に流れる大きな物語の中にいる、ということなんだと思う。人間一人一人が大きな風景の一部であるということ。

過ぎ去っていく小さな出来事の一つ一つが、かえってかけがえのないものだと思えてくるのだった。

毎日ひとつひとつ、大事にしていきたいですね。

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