見出し画像

関係舎 と カミグセ「カミグセ短編集vol.2」のお知らせ

今回の企画のこと

一年ちょっとぶりに演劇の公演を、やります。
あ、わたし、「カミグセ」という演劇ユニットをひとりで(最初はひとりじゃなかったんだけど人生いろいろある)やっていまして、その公演です。
わたしは俳優ではないので出演しません(終演後のアフターイベント&アフタートークには全ステージ出演)。脚本と演出をします。

それで、今回は辻本直樹さん(関係舎)という、「脚本は基本自分で書かないんだけど、あらすじとか設定とかを考えるのが好き」という、ちょっと稀有な方(disってない)がいまして、その方の原案2本をわたしがお買い上げして、その原案を元に実際に脚本を書いて、上演する、という企画です。

わたし、これ言うと脚本家としてどうなのよって感じなんだけど、ぶっちゃけ設定とかを考えるのがあんまり好きじゃない。
だから、餅は餅屋でよくね?マインドのもと、やりたくないことはやらない方向性で行くことにした結果、「設定とかは考えるけど台本は書かない」という見事なまでに利害関係が一致する人がそばにいたわけです。やったね。

『Re:タナトスのガールフレンド』

今回の「カミグセ短編集vol.2」では、2作品を上演します。

1本目は、『Re:タナトスのガールフレンド』。
『タナトスのガールフレンド』という作品は2016年8月にやった「カミグセ短編集vol.1」で上演されたあと、星姉妹という企画のリーディングイベント用にほぼ全面改稿され、さらにそのリーディング版『タナトスのガールフレンド』は岐阜の岐阜総合学園高等学校の卒業生有志によってリーディング版なのに実際に上演されるという、もはやわたしの手からはずいぶん離れた作品になりました。
なので今回、『Re:タナトスのガールフレンド』として、初演版+リーディング版+新エンディングのマッシュアップバージョンを、もう一度自らの手で生み出します。
わたしなりに、この『タナトスのガールフレンド』への回答を、そして、『タナトスのガールフレンド』を愛してくださった方々への最後の返信ができればと思います。

出演俳優は、牡丹茶房の看板女優である赤猫座ちこ、そしてカミグセの代表作『SとNの間の香り』に初演・再演ともに出演している星秀美
普段も仲のいい二人ですが舞台上での共演は初めてということで、どれくらい喧嘩するか、いまからひやひやしています。

『思い出にニスを塗れ』

2本目は完全新作。しかも短編なのに人が5人も出ます。拙作にしては珍しいし、なにより舞台上が狭そう。
なくなってしまう絵画教室のお掃除を舞台に、「いなくなってしまったあの子」の話をしていく話です。

よく、わたしの好きな人とか友達とかって、わたしの好きな人同士では仲が悪いことが多くて、これ結構辛かったり寂しかったりするんです。
でも人ってそれぞれ他人に対しての着眼点が違ったり、好みや得意不得意が違うから、これはもちろん当たり前にあって然るべきことで、でもやっぱりそれを目の当たりにした時に辛いな、と思う自分も、いる。
という話をしながら、ぼやけそうになる思い出にニスを塗りたくって、各々の生きる時間にその思い出を持ち帰ります。

そして、身勝手にニスを塗ったその思い出の前で、わたしたちは胸をはって生きていられるのか、ただじっと見つめ返してくるその「絵」を目の前にして、果たしてわたしは「しあわせ」になれるのか、っていうかそもそもわたしやわたしたちの「しあわせ」ってなんだっけ、もっと言ったらわたしって「しあわせ」になっても良いんだっけ?
・・・というような、答えの出ないかもしれない問いをしてみようかと思います。だって何度問うても、絵は答えてくれないから。

出演俳優は、作品のキーパーソンにしてカミグセ初出演の岩永彩、2016年4月のカミグセ『隣の芝生の気も知らないで』にご出演いただいたQ本かよ、わたしが大好きな俳優さんにして唯一の男性キャストである塩原俊之、過去最多7度目のカミグセ出演となるお馴染みの中村佳奈、そして「会話劇、やってみない・・・?」と人さらいの如く座組に呼び込んだ期待の若手廣瀬樹紅
カミグセにしては珍しい、群像的な作風になるかと思いますので、ぜひお楽しみに。

公演詳細

今回の「カミグセ短編集vol.2」、会場が小さめでして、お席の数が1ステージにつき45席前後しかありません(なんとか頑張って増やせないかとチケット発売前に舞台監督と頭をひねりましたが、やっぱりこれが限界)。
回によってはかなり早い段階でご予約受付を終了する可能性もあります。
何が言いたいかと言うと、

お願いだから、どうか、お早めにご予約ください。

これに限る。
仮にご予約受付を終了した回でも、ご予約の必要がない当日券は若干枚発売予定です。
とはいえあくまでも「予定」で「若干枚」ですから、場合によってはご入場いただけない可能性も十分に考えられます。
観たい回のチケットがもう無い・・・!ではわたしも悲しい(し、主宰だからといってどうにか出来るわけでもない)ので、どうぞご予約はお早めにお願いできますと幸いです。
観たいと思ってくださった方に、ひとりでも多くご覧いただけますように。

ということで、公演詳細どんっ。

関係舎 と カミグセ『カミグセ短編集vol.2』
8月8日(木)~8月11日(日) 横浜STスポットにて

原案:辻本直樹(関係舎)
作・演出:つくにうらら(カミグセ水中めがね∞)

《上演作品》

『Re:タナトスのガールフレンド』

女は高熱を出していた。
男は風邪薬を買いに出かけた。
死神が部屋にやって来た。
男の死期は近づいていた。
死神は男を迎えに来た。
女しか部屋にはいなかった。
死神は女に用はなかった。
女は男の帰りを待っていた。
死神も部屋で待つことにした。
男はなかなか帰ってこなかった。

なんにもならないのに出会ってしまった、ふたり。

出演:赤猫座ちこ(牡丹茶房)、星秀美

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『思い出にニスを塗れ』

今ここにいないあの子の絵を描こう。
今ここにいないあの子を呼び戻すために。

あの子はきっと綺麗だった。
あの子はもっと嫌な子だった。

思い出を美化してはいけない。
思い出は保存しなくてはいけない。

描き上がることのない肖像の前で、私たちは立ち尽くしたまま。

出演:岩永彩Q本かよ塩原俊之中村佳奈廣瀬樹紅

《タイムテーブル》
2019年8月8日(木)~11日(日) 全6ステージ
(全回アフタートークorアフターイベントあり!)

8月8日(木) 19:30★
8月9日(金) 14:00★|19:30◎
8月10日(土) 14:00★|19:30◎
8月11日(日) 14:00◎

★=「カミグセの課外活動」(アフターイベント)
8日(木)19:30・・・歌とギター[出演:つくにうらら]
9日(金)14:00・・・アイドルの真似事[出演:つくにうららと「Re:タナトスのガールフレンド」チーム]
10日(土)14:00・・・新かき氷[出演:つくにうららと「思い出にニスを塗れ」チーム]

◎=つくにうららとアフタートーク(登壇者は予定)
9日(金)19:30・・・「思い出にニスを塗れ」チーム
10日(土)19:30・・・「Re:タナトスのガールフレンド」チーム
11日(日)14:00・・・公演反省会[ゲスト:園田喬し氏(編集者/BITE編集長)]

※受付開始・開場は、各回開演の30分前
※上演時間は2作品あわせて約70分程度を予定

《チケット》
一般:3000円
U-25:2500円
高校生以下:1000円

※全席自由席
※U-25・高校生以下は受付にて要身分証明書提示
※未就学児入場不可
※車椅子等でご来場の場合、あらかじめお問い合わせください。

《ご予約》
https://www.quartet-online.net/ticket/tanpen2?m=0bcbigg
こちらのURLより、つくにうらら扱いでご予約いただけます。

《会場》
STスポット
〒220-0004 横浜市西区北幸1-11-15 横浜STビルB1
横浜駅から徒歩約8分

《お問い合わせ》
カミグセ 制作部
MAIL:info@kamiguse.com
WEB:http://www.kamiguse.com/

もしよければ投げ銭をいただけますと、とっても嬉しいです。 日々の生活の糧になります・・・!