見出し画像

声優+漫画家のマッチングと新たなサブスクリプション

今回はNewsPicksの「『鬼滅の刃』に見る日本アニメのポテンシャル」という番組を見ました。その議論を聞いて考察したこと、面白くなるとおもうビジネスのことを推測しました。

・概要

議論の中心は日本のアニメ業界が海外とどういう関係を築いていくべきなのかが話されていると受け取っています。その中で日本側が継続させるべきこと、変化させなければいけないことを話していました。『鬼滅の刃』は本当に一例として出てくる感じです。

・考察

・「興行収入100億円到達日数ランキング」というのが番組内で出てくるのですが、『鬼滅の刃』無限列車編はその中でも催促で10日で達成しています。他の作品は『千と千尋の神隠し』や『君の名は。』などがありますが、漫画から映画化したものは『鬼滅の刃』しかなかったです。

あえてアニメでなく映画で無限列車編を上映したのは、漫画の売れ行きやアニメのヒット具合からなのでしょうか。映画化までの流れだけでなく、企画者のマーケティングやプロモーション戦略に加えて、消費者の新型コロナウイルスによる外に出たいという欲求も売上に貢献していると想像できます。

もし分析ができれば、『鬼滅の刃』という作品だから売れたのか、企画者の努力ゆえなのか、それとも外部性なのかが知りたいところです。


・アニメーターさんの給料がどうして低いのかを具体的に知ることが出来ました。

日本のアニメは一般的に「製作委員会方式」でできています。これは、企画草案から資金調達を数社で行う方式で、できた企画を出版社や放送局に依頼することで消費者のもとに届けています。この時、企画者は作品が売れたら出資比率に応じて利益が獲得できます。直接の売上だけでなく、獲得できた権利を用いた2次利用(グッズなど)で利益をあげることもできるのです。ただ、下請けのアニメ製作会社は実際に絵コンテを書いたりしても2次利用の権利がないので、収入が限られてしまいます。

今はNetflixなどのサブスクリプションサービスができて、サブスクリプション会社が直接制作会社に出資をすることで自社だけの放映権を獲得したりする動きが出てきているそうです。この時、制作会社には2次利用権が与えられることが多いらしく、下請け企業も収入が得やすいのでいいなと思いました。

製作委員会方式がずっと主流で行われてきているなら、よっぽど投資をしてもらえない限り下請け会社が製作委員会側に回ることが難しそう(なぜなら、利益がほとんどなく会社を大きくすることが難しいから)です。

実力がある下請け会社が下請けとしてでなく直接製作に関われる機会を創出するにはどうすればいいんでしょうか・・・。勉強が必要そうです。

・ビジネスアイデア

①日本でアニメーターは不足しているらしいのだが、声優はどうなのでしょうか。ざっと検索してみる限り、声優として食べていける割合は非常に低いように受け取れる。つまり、人員が余っていそうである。オーディオブックというアメリカ発祥のサービスがあるのだが、これの声優にチャレンジしたい人を募集してみるというのはどうだろうか。出来上がっている作品に声をあてるのはもちろんだが、素人が漫画をネットで投稿する際に声をアテレコしてからするというのも面白いかもしれない。少なくとも、埋もれた才能を見つけてもらえる機会は増えそうである。

こう考えると、声優と漫画家をマッチングさせるサービスがあるとよさそうにも見えてきました。

②上記でも触れましたが、日本のアニメーターは給与が低いことが多いけれど、労働人口は足りていないらしいです。日本での人気はそのままでも海外からの需要が高まれば働き手が求められることは当然でしょう。ただ、もし給与が低いことと離職率が高いことが大きく関係しているのなら、給与上昇がカギになります。給与があがり離職率が下がれば、必然的に労働人口は増えるでしょう。

給与が上がるためには売上を増やさなければいけません。そこで「インディーズアニメ専門のサブスクリプションサービス」があればいいなと思いました。

①のアイデアとも似てますが、若手とか専門学校生が自分で作ったアニメーションをアップ出来れば理想です。退職したアニメーターが若手とか専門学校生を指導して1本のアニメを1ヶ月で作る、みたいなインターンがあれば気軽に利用してもらえそうです。教育効果も期待できるかもしれません。

今の動画配信サイトと違うのはアニメ専門のサブスクリプションであることと、インディーズとはいえしっかりした作品が出そろいそうなことです。投稿者はその後のアニメーター活動につなげようとするはずなので適当なものを投稿しないと考えます。視聴者は色んなアニメ作品を見ることができ、インディーズからプロになるまでの追っかけをすることができます。製作会社は投稿者に連絡をとり、スカウトしたりもできるでしょう。

書いておいてなんですが、正直このサービスで個人のQOLを上昇させられるほど売上は挙げられないと思います。ただマネタイズは利用料金だけでなく、何か面白い方法が出来そうな気がするのでまた考えてみます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?