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トレーニングの習慣化について

私はボルダリングを趣味にしているが、ボルダリングを上達するうえで一番重要であったと感じるのは、日々のトレーニングの習慣化であると考えています。

トレーニングというと、どうしても尻込みというか、続けるのが大変な印象。学生時代、とあるスポーツジムでアルバイトをしていた頃、スポーツジムに会員登録している実に8割近くが幽霊部員として会費だけを払い続けるような人たちで、逆に会員が全員週3回ほどトレーニングに来ていたら、ジムのキャパを超えてしまうために経営が成り立たないという話を聞きました。

わざわざお金を払っていても、「継続」するということは、それだけ困難なのだと思います。

この「継続」を可能たらしめることこそが、「習慣」であると考えます。

モチベーションは続かないもの

プロのアスリートなどは除いて、社会人で趣味を楽しむ人にとって、その趣味に対して安定したモチベーションを保ち続けることは、実はとても難しいことです。
たとえば、ランニングなどは典型例。

初日は達成感でいっぱい。気持ちも高揚し、これを続けたらと考えるとワクワクしている。

でも、天候によって走れない。仕事が忙しくて走れない。友達との飲み会。筋肉痛やケガなどの不調。できない理由は山のようにある。

結果として、下のグラフのとおり、7割近くの人が半年も継続できていない。

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※画像にリンクを貼ってます。この記事はオススメ。

モチベーションが続かないのは、その人が悪いのではない。
人間とはモチベーションは続かない生き物なんです。

継続する手法こそが「習慣」

では、トレーニングを継続させるためには、どうしたらいいのか。
そこで、「習慣」の出番である。

習慣とは、モチベーションに頼らず、強い動機も必要ない。寝るときに歯磨きをする人は、歯磨きをすることに強いモチベーションは必要ない。
むしろ歯磨きをせずに布団に入っても、寝る時に違和感を覚えるでしょう。

ひとたび習慣となれば、その人にとって習慣を実行することに大きな気持ちは必要とせず、むしろ行わないことに対して抵抗感を抱きます。
だから、良い習慣も悪い習慣も、ひとたび身に着ければ辞めることは難しい。
そして、良い習慣を増やすほど、継続して自分にとって良い行いを積み重ねることができる。そして、その結果に対してセルフイメージが高まり、自己肯定感が強くなる。
良い習慣を身に着ける技術を習得すれば、トレーニングに限らず、あらゆる面で「自分のなりたい姿」に近づけることができるので、習得して損はないだろう。

習慣を作るコツについて

習慣化を作るにはちょっとしたコツがあります。
下の画像にリンクを貼りましたが、この書籍に詳細が載っているので、読んでみてください。


習慣を作るコツ
1既存のルーティーンにつなげる
2目標を最小に設定する
3自尊心を大事にする(できたことにフォーカス)


その1 既存のルーティーンにはめ込む
人は誰でも多少の習慣、むしろルーティーンはあります。
夜寝る前に歯を磨く。朝起きたらカーテンを開けて水を飲む。日曜は予定を入れない。とか。なんでもいいです。
習慣を作る時に一番簡単なのは、これらの既存のルーティーンに新たな習慣を作ることです。

私の場合、お風呂に入る前と後でトレーニングの習慣を作りました。
それ以外で行けば、土曜の朝は予定がなければ掃除を行う。などです。
週一回でも習慣にはできますが、やはり毎日行うルーティーンは強力で、習慣化もしやすいと思います。

オススメはお風呂の前後。寝る前などもアリなんですが、意外と寝落ちとか、色んな障害があるため、お風呂前後の方が習慣化しやすいです。

その2 目標を最小に設定する
この書籍の肝はここにあります。
例えば、毎日懸垂を行うことを習慣化しようとします。
本当ならば一日10回3セット行えるようになりたいとしても、それを目標にすると失敗しやすいんです。
ランニングなどでも言えますが、キツイトレーニングは続けることがつらいため、モチベーションを保てないと続けられないからです。

かといって、目標どおり行わないと、大きな成果は得られません。だから、自分が目指すトレーニング量を目標としがちなのです。
大事なことは、「習慣を作ること」ここにフォーカスしてみてください。

懸垂の例でいえば、毎日懸垂一回を目標にしてください。
むしろ、ぶら下がるだけでもいいです。
どれだけモチベーションが低い。コンディションが悪い。そういった状況でも、「つらい」と思わない程度の負荷に目標を設定する。
その3で理由を説明します。

その3 自己肯定を大切にする。(できたことにフォーカス)
何故目標を最低値とするか。それは達成感を積み重ねるためです。
習慣化する時に大切なのは、その習慣を行うことに対して、前向きになれるかどうかです。モチベーションは必ず浮き沈みがあります。その時、できなかったという事実は、自尊心を傷つけ、「自分はコツコツ続けることが苦手なんだ」と思いこんでしまいます。

続けていたとしても、「風呂上り、また懸垂やらなきゃな。。」としんどいという気持ちを抱えて取り組みだせば、いずれはやらなくなります。

そうではなくて、「今日はしんどいから、一回だけでもいいや。」くらいの気持ちで取り組むことが大事なんです。
そして、その最小の目標をクリアしただけでも、自分をほめてください。
「やる気なかったけど、今日も続けられたなあ。もう5日も続いた。えらい!」
みたいな感じです。

とにかく自分を甘やかしつつ、「継続して行為ができた」という実感を持たせるんです。
そうすることで、「継続」したということがセルフイメージを高め、取り組むハードルを下げることにつながります。

私自身、懸垂棒にぶら下がることを目標にして、本当にぶら下がるだけの日々がたくさんありました。
しかし、継続していくと、モチベーションというのは下がるだけではなく、また上がるときもあります。そういう時に、10回懸垂したり、それを何セットも取り組んだらいいんです。

また、最初のうちは、その程度の負荷でもトレーニング効果というのは実感できるもので、それが実感できるようになるとこっちのもの。
強くなったという実感がセルフイメージを高め、習慣化がより行いやすくなります。

今では、懸垂のほかにもたくさんの種目のトレーニングを行っていますが、特段つらいとは思わずに続けられています。
もちろん、限界の負荷に挑戦した方がより良い効果は得られますが、単発のトレーニングなどは本当に意味のないもの。
まずは習慣化して、その習慣をきっかけにいろいろなトレーニングを増やしてみてください。


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