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与那国島で 馬に乗る物語

“風に任せて ゆらゆらと揺れてなさい”
トレーナーのスパルタMは呟く

鍛えれば鍛えるほど落ちる基礎筋肉に触れ 彼女らしい 提案だ。

春の日
庭に咲く 桜を眺めて 食事をしていた。
隣に座る人は

近代五種でオリンピックに出られたこの方
そう 出雲大神宮で お茶会をして
ご一緒に 桜を眺めている


色々な話をしてくれる。
共に 一度死んで生き返った者同士
そのまま 響いてくる。

海外での馬術大会の話になった。
乗る馬は 抽選
初顔合わせから 10分で 手懐ける。
….
馬との 関係 呼吸の取り方
魅せ方
そして 人馬一体の極意を お聞きした。

“是非 馬に乗って来なさい”

翌日 与那国の宿を予約した

与那国馬に 乗れるようで….


今 与那国島に居る
明日は 大嵐…

昼寝をしてたら
馬主君がやって来た

“四時に迎えに行きます”って
言っていた

そう言った彼は 朝
アシスト自転車を貸してくれた人

そう 馬主君である。
“明日は 大嵐だから 今日にした方が
良く無い?”との提案に 他の参加者さんも 了承してくれたからと…
ありがたいものである。

峠を越え 比川にある
与那国馬風(ま)牧場へ

馬主君は呟く

ま牧場 恒例
“森で 自分の乗る馬を 捕まえて
来てください”
このように

馬主君

マジ….ですか?

森の中 
熊みたいなおっさんが
手に 綱持って 馬を追う

目の前で 猛ダッシュで 茂みに逃げる
茂みまで 追う

他の二人は 捕まえた…

身体デカいクマは デカい馬が居る

最後の最後に 観念してくれた
いい汗を かいたウォーミングアップだ

ここから 馬との会話が始まる

丁寧に 丁寧に
ブラッシングをしながら 話をする
ぶつぶつと 話かけては
また ブラッシング

不思議なもので 最初は
怯えていた馬も
だんだんと 目が開き
その瞳の中に 写る我が姿が
はっきりと 見えてくる。

その頃を 見計らってか
馬主君が 鞍をつけてくれる

いよいよ 乗馬の始まりである..,

引き馬は無く
いきなり乗る訳で…

的確なポイントを 教えてくれる
馬主君は 口が勝手に喋ってるくらい
なんだろう…

それなりに 
まあ
それなりに 馬が 言うことを
聞いてくれるように なったと
勘違いしだした頃

扱い卒業検定試験が始まる。

ドキドキしながらも

無事に 卒業 

いよいよ
モンゴルに 沈む夕陽ツアーの
始まりである

続く….

ギランバレーに恋をして
回復期リハビリテーション
与那国島で 馬に乗る..

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