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【天行健】続!!日本全国のミルクまんじゅうを全部取り寄せて食べる

これまでのあらすじ:
博多通りもんの影に隠れた日本全国のご当地「ミルクまんじゅう」を探し求め、60種近くを食べ比べたライターのるゆにつ。
一通り食べ終えて安心していたのもつかの間、まだ見ぬミルクまんじゅうが我も我もと押し寄せてきてーーー!?
るゆにつは乳菓を制し、今度こそマイベストミルクまんじゅうを決めることができるのか。
バター、練乳、生クリーム。乳製品にまみれた聖戦が今、再び開幕。

戦いの模様はこちらから

かおる堂:天行健(秋田県)

お~~~い!
……ったぞ~~~!!!
秋田にも……あったぞ~~~!!!
秋田にも、ミルクまんじゅうが、あったぞ~~~~~~!!!

秋田にも、ミルクまんじゅうが、あったぞ~~~~~~!!!

去年、全国のミルクまんじゅうを食べ比べた際には見つけられなかった秋田のミルクまんじゅうが登場です!!!

なかった

今回ご紹介するのは秋田県で80年以上の歴史を持つ老舗、かおる堂さんのミルクまんじゅう、その名も「天行健(てんこうけん)」。

「天行健」とは中国の書物『易経』にある言葉で、この後には『天行健。君子以自彊不息』と続きます。

読み方は「天行健なり。君子はもって自ら彊(つと)めて息(や)まず」。

天体の運行(天行)は、宇宙の誕生以来、常に規則正しく動き、時を刻み、太古から現在に至るまで、今まさにこの瞬間も休みなく、整然と正しくめぐり、誠に健やかである。
人々の上に立つ君子たるものは、この健やかな天の運行を範とし、自ら努め、学問に励み、職務を全うし、怠ることなく規則正しく健全であるべきである

という訳だそうです。

岩手の「拝啓 賢治先生」といい宮城県の「畑のずんだ」といい、東北のミルクまんじゅうは、どうしてこうも実直なのでしょう。

背筋を伸ばしていただきます!

実食!

模様つき

まんまるではない、いびつな形すらも愛おしいですね。
しっとりと吸い付いてくるような、手の中でずっと転がしていたくなるテクスチャーの生地です。
やさしい香りでバター感はほんのりですが果たして。

ほくほくのあん

切ってみるとあんこたっぷり
素朴な見た目ですが食べてみるとけっこうしっかりバターです!

なめらかに練り上げてありますが、ぽくぽくと豆の主張もあります。
白いんげん豆の味も濃くて、これは美味しい~。

生地も薄くミルクあんに寄り添っていますが、ふかふかと歯に当たる食感が楽しく、生地の優しい甘味も感じ取ることができました。

餡のミルキー度…★★★
香り…★★★★
全体の口溶け…★★★★★
皮との一体感…★★★★
豆の味の濃さ…★★★★★

まとめ

飾らない、素朴な、まじめな。
東北のものには頭にそんな言葉をつけてしまいがちですが、今回の天行健もやはり実直なお味でした。

しかし東北のミルクまんじゅうは控えめではありながらも、それは主張が弱いという意味ではありません。

変な小細工をせず、素材の味だけで直球勝負してくる強さも持ち合わせていることを確信できるミルクまんじゅうでした。

これであとは愛媛と長崎のミルクまんじゅうを観測できれば、全国をカバーできたことになります。
あ、岐阜と宮崎、沖縄あたりのものも買えていないか。
まだまだミルクまんじゅうの旅は終わりそうにありませんね。

それではまた次回🌕

今回のお店:天行健(かおる堂)


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