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感想「死に魅入られた人びと―ソ連崩壊と自殺者の記録」(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 訳松本妙子)

 ノーベル文学賞作家著。
ソ連崩壊に関連した自殺者と、自殺者に親しい人へのインタビュー集です。
自殺者や自殺を考えた方に共通の苦しみは、信じた正義がひっくり返ったことなのですね。

ソ連の共産主義を信じていた。
正しい行いをして戦争に勝った。
ソ連というコンクリートには、国民の魂が固定され、そしてソ連は絶対正義だった。
だから正義の崩壊に耐えきれない。

わたくしは、本書に登場する自殺者や自殺を考えている人たちこそ。
真面目で誠実で正しく、あるべき姿の人間なのだと感じます。

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