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感想「病んだ家族、散乱した室内―援助者にとっての不全感と困惑について」(春日武彦)

精神疾患によって生活が営めなくなった方の、ご自宅に凸して問題解決にあたられていた精神科医筆。
用語等は古いですが、統合失調症や認知症の方のリアルを知るのに最適です。
部屋を散らかしまわるのはなぜか? わめくのは? 寝てばかりいるのは?
患者には患者なりの理論があり、その理論が極めて異常で、しかし彼らには筋が通っている。
そして患者を抱えた家族も、孤独と疲弊により常識的理論から外れていく。
「グロテスク」と春日先生が断言する世界を、作った上で閉じてしまう。
本来は専門職向け教科書ですが、患者のご家族も創作者にも。

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