”お節介ファーストペンギン”になろう

先日、公園で次男がギャン泣きコンサートを行った。
きっかけは、ブランコをおりたくなかったこと。それに加え、眠いことも重なった。

私が話をしようと目線を下げても、怒って叩く叩く・・・。
長男がやっても同じ。
長女が優しく歩みよっても同じ。



ダメだこりゃ

(ドリフ 笑)

こうなると、もう手がつけられない。

あなたは、街中や公園で、こうした火がついたように号泣する子と途方に暮れる親、見かけたことはないだろうか?

そういう人を見つけたら、ぜひ声をかけて欲しい。

だって、身内が話しかけても、もう無理なのだ。
身内だから、無理。
お母さんだから、お父さんだから、子どもは泣いてるのである

親もやるだけのことはやった。
あとは、そっと泣き疲れて寝るのを見守るしかない。

でも、それはあと何時間後だろう・・・・
(あぁ、遠い目しちゃう。)

先日、火がついたように公園のど真ん中で泣きまくる次男を見て、私は少し離れてずっと待っていた。

周りの冷ややかな目。「早くどうにかしろよ」という無言のプレッシャー。


30分経過・・・・

彼のギャン泣きコンサートは続いた。

周りでレジャーシート敷いてお昼を食べていたご家族たちは、「あの子どうしたの?」と言いながら、心配そうな面持ち。

すると、それを一部始終ずっと見ていたある男性が、私に声をかけてくれた。

「あの子さ、ずっと泣いてて根性あるよね!
突然泣き出したけど、なんであんなに泣いてるの?」

事情を説明しこうお願いしてみた。

「すみません、もう私たち家族じゃダメなんです。あの子に”どうしたのかな?”でもいいので、声をかけてやってもらえませんか?」

すると、お父さんが次男の近くまで行き、こう声をかけてくれた。

「僕、それだけ泣けるなんてすごい体力だね!
ほら、お母さんあそこで待ってるよ」

見ず知らずのおじさんに声をかけられ、きょとんとしながら泣き止んだ次男。急いでこちらへ走ってきて、無事抱っこ。


(助かった。。。)


その男性へお礼を伝え、我々は周りに頭を下げながら別な場所へ移動することに。

すると、後ろからこどもが2人走ってきた。

「ちょっと待ってくだーい!これ、どうぞ!!」

ノンシュガーキャンディを差し出してくれたその子ども達は、さっきの男性のこどもたち。それを手にし次男は笑顔に。

最高すぎです、ありがとう。

なぜ、その男性が私に声をかけてくれたか理由はわからない。
もしかしたら、ご自身の子育ての中で同じ経験をし、誰かに助けられたのかもしれない。

私も度々こういう経験をして救われてるので、自分が出かけた先で、そういう子や、困ってる親御さんがいたら、声をかけるようにしている。

こうした恩送りの”pay it forward”の姿勢が「子育てすることが罰」かのような日本の空気を少し和らげてくれるのかな、と思っている。

こどもが公共の場で大泣きするのは、親のしつけがなってないからじゃない。(そういう場合もあるけど。)

子どもはちょっとしたことで泣くものだし、そこで眠気や遊び疲れが加わると、泣いてる本人も、なぜ泣いてるのかわからない。
止まらない状況になってしまう。

「眠ければ、寝ろよ」
「疲れたらなら、休めよ」
は大人の理屈で、それがこどもに通用するなら、子育てってそんなに苦労しないというのが、正直なところ。

声をかけることに、子育て経験の有無は全く関係ないし、自分が大人かこどもかどうかも、関係ない。
何の資格も免許も要らないし、社会での肩書きも要らない。
誰でもできることなので、本当に助けてあげてほしい。

あなたの一言で救われる親は沢山いる。
そういう姿を周りのこどもは見ているし、周囲の大人たちも見ているはず。

誰かがお節介できるファーストペンギンにならない限り、同調圧力の強いこの国で「子育て罰」な昨今の空気は変わらない。

先日のこの出来事も何百何千?という家族が周りにいた中、声をかけてくれたのはたった1人。

それがこの国の現状だと思う。

私は、おせっかいでもファーストペンギンになりたいし、日々他者から受けている恩を返したい。

どうか私と関わってくださる皆さんには、ファーストペンギンになってほしい。

日本で子育てすることがもっと「喜び」と思える世の中になることを願って・・・。

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