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自分から幸せを壊して不幸になりたがる女

隣で眠る彼。まつ毛が長くて寝顔が可愛い。

「この幸せはいつまで続くんだろう」
「いつか幸せが壊れてしまうのが怖い」


「幸せが壊れるのではないか」という不安と隣り合わせにいた私は、
いつしか「自分の幸せを壊していた」

彼の優しさに裏があるのではないかと疑った。

何も怪しいことがないのが不自然に感じて感情的になって泣いて彼を責めた。

彼を離したくなくて、出来る限りの束縛をした。

普通の人がされたら少し引いてしまうようなことをして彼を試した。

そして本当に彼から冷められた。
私の持つ丸い狂気で幸せを壊してしまった。



この恋愛だけは違う。彼とは上手くいくと思ってた。

「浮気してないよね?」
信頼を測るつもりの質問が信頼を壊す。

情緒不安定になって流れる涙、どうすればいいか分からず困る彼。

私のことで取り乱す彼をみて嬉しかった。不健康な安心感。

彼にとっての精神的負担になっていた。
優しかった彼も次第に疲れ果てた。
どんな言動が地雷になるか分からない二人の空間は、常に黒ひげ危機一髪をしているような緊張状態だった。


こんな私を肯定してくれて、受け止めてくれて、愛してくれる彼氏がいい。

過剰に不安を暴走させる爆弾を抱えた私は愛想をつかされた。

「一緒に居ることはできない」


私は彼に支えてもらいたかった。
彼といるとひとりで立つことは出来なかった。


彼と別れてひとりになったら気持ちが落ち着いた。
彼氏ができると弱くなる。

幸せになりたいのに、
幸せになってしまうと
いつか壊れるんじゃないかと怖くなる。

幸せになってもいいのかな?
愛されてもいいのかな?

あぁ誰か、私と一緒に不幸になってくれないかなあ。


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