【DX事例紹介 vol.1】キリンビール「MJプロジェクト」
✅概要
ブレインパッドのDXメディア「DOORS」に掲載されている、キリンビールのDX事例を紹介したいと思います。キリンビールは、『MJ(未来の需給をつくる)プロジェクト』という需給業務のDX推進をするプロジェクトを進めています。今回はこの事例をもとに、DX事例を学びつつ、DX推進のノウハウを学んでいきたいと思います。
✅事例紹介
💡背景
キリンビールでは、社内外の環境変化が非常に大きくなっており、需給業務が複雑化しています。一方で、顧客にはこれからも製品を提供し続ける必要があります。そこで、需給業務が「人」に依存していることに課題を感じ、事業継続のリスクを減らすために、『MJプロジェクト』の発足に至りました。
💡目的
このプロジェクトは、「業務の抜本的な変革」をゴールとしたプロジェクトです。さらに、このプロジェクトを推進する目的は、次の二つです。
結果として、キリンビールで掲げている「CSV経営(※)」に繋げ、持続的な成長を支えていくことが狙いです。
💡施策・効果
小さな成功体験を積み重ねるために、第一歩として、「materio(マテリオ)」という資材管理アプリをリリースしました。このアプリは、キリンビールの商品のリニューアルやデザイン変更が発生した際に、変更前の包装資材を使い切るために適切な調達数量を算出することをサポートしてくれるものです。このアプリによって、年間1400時間の業務時間の削減が見込まれています。また、このmaterioをスタートとして、2024年までには、より本格的なDXを検討しているそうです。
💡KSF(Key Success Factor:成功要因)
今回の記事では、このプロジェクトがうまくいった要因がいくつか紹介されているので、ここでは3つ挙げさせていただきます。
①「うまくいかなくて当たり前」という認識を持っていた
今回、キリンビールのプロジェクトパートナー企業として、ブレインパッドがこのプロジェクトに関わっていました。このように、外部のパートナーとやり取りする際は、お互いの価値観や文化の違いによって、戸惑いが生じることは避けられません。しかし、両社は違いを受け入れ、丁寧にコミュニケーションを取りました。
②ビジョンが明確で、浸透していた
今回のプロジェクトは、「未来の需給をつくる」というビジョンがそのままプロジェクト名になっていました。これも相まって、メンバーが常にビジョンを意識しながら業務に取り組むことができました。
③小さな成功体験を創出できた
materioによって、早い段階で成功体験を創出できました。これによって、DXへの意識的なハードルが低くなり、プロジェクトや現場のメンバーがそれぞれが「自分たちは変われるんだ・変わっていいんだ」と実感できるようになりました。
✅まとめ
今回は、ブレインパッドのDXメディア「DOORS」に掲載されているインタビュー記事をもとに、キリンビールのDX事例を学んできました。今回の事例から、「うまくいかなくて当たり前」「プロジェクトや現場のメンバー全員でビジョンを共有する」「初めから大きな成功は目指さない」ということを学ぶことができました。
✅参考資料
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