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はじめて古着を売って秒速で700円稼いだ話

いきなりしょぼいタイトルですが…
私は16歳・高校二年生でちいさな古着屋をはじめました。
それから25年、ずーっと古着を売って生きてきました。

ちいさなお店をやりたい方
独立開業、学生起業したい方
好きなことを仕事にしたい方

むかしの話なので参考にはならないかもしれません。

「自分にもできるかも」
っておもってもらえたら嬉しいです。

はじめて古着を売って秒速で700円稼いだ話

高校一年の冬、仲の良かったともだちに
「フリーマーケットに出店しよーよ。申し込み用紙もらってきたからいっしょに書こ」
と誘われて…というかほぼ決定されていて…参加しました。


1992年当時、インターネットは一般的ではなかったので当然ヤフオク・メルカリ等のサービスも無く、不用品の売買の場としてフリーマーケットはとても重要な存在。

ファッション好きな若者がたくさん出店していて、年配の方やプロの古着屋さんもいて非常に盛り上がっていました。

フリーマーケット当日
派手でへんてこな格好で、売り物の服でパンパンの大きなバッグを持って
家出して上京してきた田舎の子みたいな姿で会場へ。

15歳の私はファッションは目立ってなんぼ
「派手でへんてこ = 個性」と勘違いしていました。

地面にシートを敷いて商品を置くだけというフリーマーケットの性質上、お店ごとの個性はアピールしづらい。
そんな条件下において、お客さんの目をひくのに「売主がド派手」というのは非常に効果的であった

かどうかはわかりませんが、
もってきた商品は午前中にほぼ完売。

売り上げたお金を持って他のブースを見てみようと歩くこと数歩

「ALL500円」で服を山積みにしているブースで一本のジーンズに目が留まる。

リーバイス501、80年代後半のmade in USA、いわゆるレギュラーで当時の古着屋相場で¥5,000〜¥6,000

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これといってめずらしいものでもないですが

安い。
と思いつつも顔には出さず、悩んでる風に商品を点検していると

       「300円でいいっすよ」

交渉をしない交渉で値引きに成功

300円でリーバイス501をゲット。


自分のブースに戻ってさきほどのジーンズをてきとうに置いておくと、お客さんが来て

「そのジーンズいくらですか?」

…(それは今買ってきた私物、、)
と思いつつも、なにくわぬ顔で

1,500円です

古着屋相場の1/3をすこし下回る金額をとっさに提示してみると、フリマの醍醐味である値下げ交渉が入り

結果¥1,000で商談成立。


これがわたしの古着屋人生のはじまりのはじまり


この日のフリマは自分の不用品で¥15,000くらいの売り上げがあったのですが、
最後のジーンズの¥1,000がとても印象的でした。


このジーンズをめぐる一連の流れで良かった点は

・最初の売主は¥300で売れて喜んでいた

・私から¥1,000で買ってくれた方も安く買えたと満足気だった

・自分の気に入った物を他の人が欲しがってくれて、それで私は利益を出せた。


このことで
ビジネスの基本のようなものを体感して学ぶことができました。

・価値を知らないと損をする。
(何よりも情報がたいせつ)

・見せ方、売り方にも工夫が必要
(ブランディング・アプローチ・アナウンスの重要性)

・交渉は自分の要望を突き付けるのではなく、相手から引き出すことによって双方あと味のよい取引となる。


多くの人は山積みの中からお気に入りの一点は見つけられない。
どこにその山があるのかも知らない。

目利きと知識と労力を使い
需要と供給をつなげることが古着屋の仕事だとおもっています。


とにかく
バイトもしたことがなかったので自分ではじめて収益を生み出した喜びは大きかったです。

それも自分が好きな洋服・古着で。


はじめて古着を売って秒速で700円稼いだ話



最後まで読んでくださってありがとうございます。

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