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2023-24シーズン 振り返り 個人編その12 菊池真人


 いつも献身的で、果敢に外国籍選手に立ち向かう男。
高さとパワーでは歯が立たないが、怯まず身体を当てに行き、少しでもシュートの精度を落とさせる。
ボックスアウトを懸命に頑張り、簡単にリバウンドを取らせない。
短いプレイタイムの中で、常に全力で走り跳ぶ。一本のシュートに魂を込める。
それがマナティ。

 彼が真価を発揮するのはチームに危機が訪れた時。外国籍選手が2人コートに立てていない時に、その穴を埋める働きが出来る。そうして、大きなインパクトを残してきた。1on1では勝てなくても、チームで勝つために努力を惜しまない姿勢が共感を呼ぶ。

 昨シーズン、強く印象に残ったのはオフェンスでの役割。アウトサイドでのポジショニングが的確で、スリーポイントシュートを高確率で決めた。これが安定してできれば、起用される選択肢が増えるので、これからの活躍に期待している。
プレイタイムが平均7分くらいと短いので、シュートは試投数が少ないが、2pが61.9% 3pが36.4% FTが 75%
素晴らしい数字を残した。

 鮮烈に記憶に残っているシーンがある。誰かがターンオーバーをして、相手にワンマン速攻された時に、全力で走っていない味方を追い越して、最後まで全速力でディフェンスに戻った。結果は普通にシュートが決まり何も起きなかったが、そういう時に全力を怠らないからこそ、大事な場面でのビッグプレイが飛び出すんだと、改めて感じる姿だった。

 ビッグマンでありながら、身長は191センチしかない。日本人の中でも小さい方だ。それでもプロの世界で生き残っているのには理由がある。
このような選手こそ、いわゆるロールプレイヤーとして、チームに欠かせない選手として、一度でも優勝を経験してほしい。
IGアリーナをホームコートとして、ビッグクラブを目指すチームの名脇役として、優勝の原動力となり名古屋の地でプロ選手としてのハイライトを迎えてほしいと思う。


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