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バクー2日目:文献収集とバクー中心部の写真撮影

やはり移動して目的地に到着した時点で、かなり疲労がたまるようです。ずいぶんよく眠れました。朝食は前日にスーパーで買っておいたパンとヨーグルト、インスタントのコーヒーで済ませます。今回はB&Bタイプのホテルではなく、やや長期の滞在になるということでアパートメントホテルを予約していたのです。

ちなみにアパートメントホテルのいいところは、こうやって朝食の量とコストをコントロールできることです。さらに今回のアパートメントホテルは、部屋に洗濯機もついていて、大変助かりました。これをサービスで頼むと、それなりのコストになるのです。

辞書を求めて街に出よう

朝食を終えたら、準備して市内の書店をめぐります。今回の滞在でもアゼルバイジャン語のコンテンツを作っていくということで、辞書が必要になるのですが、日本の自宅に持っている辞書は持ってきませんでした。

だって、「本場」に行くんだから、現地の言語の辞書、手に入ると思いますよね…?

と思っていたのですが、意外に現物が書店に置いてなくて、なかなか苦労しました。仕方なく、ついでだから写真を撮りながら28 May駅のほうに向かって歩いていきつつ写真を撮って行ってみようと思ったのです。

ニザーミー通り (Nizami küçəsi)は、いわゆるバクーの目抜き通り。人の往来も多く、語学書などでもまず間違いなく登場率の高い通りの名前といえます(私も自前の教科書には入れていたはずです)。

道ゆく人々を観察するのも仕事柄…というとやや大袈裟ですが、やはり言語的に近いとされるトルコ語話者とは、人々の雰囲気が似ているようで少し違うなという印象を持ちます。それにしても、外では本当にマスクしている人が少ないな。感覚では、道ゆく人全体の約1割というところでしょうか。

もちろん店や室内などに入るときにはマスク着用が義務付けられているので、みんな外に出た瞬間にはずす、という生活をしているみたいです。

アゼルバイジャンのギャンジャという都市に生まれたペルシア人詩人、ニザーミー・ギャンジャヴィーの作品『七人の王妃』の一節がアゼルバイジャン語で紹介されています。こんなパネルは最後に訪問した2019年6月にはなかったはず。最近設置されたと思うのですが、これはよい試みだと思えます。

写真を撮りながら、東に向かって歩いていきます。

市内中心部の至る所に、偉人たちの銅像が立っています。こちらはナスィミー(Nəsimi)の像です。

こういう何気ないものも撮っていきます。現地の人からすると、この外国人は何をやってるんだ?と思われそうではあるのですが、もちろんこちらは理由があって撮っている。何に使うか。そう、語学書の補強に使うのですね。

何気ない広告募集のアゼルバイジャン語ですが、トルコ語との違いも顕著にわかります。すなわち、

・動詞の可能をあらわす助動詞部分は、本動詞と明確に分かち書きをする点(ol-a bil-ər; ある-連用 できる-中立 「あり得ます(可能です)」)。トルコ語なら、olabilir (ol-a-bil-ir)と、形態・統語構造は似ていても1語扱いになっているはずです。
・中立形はアゼルバイジャン語では-ər/-arの2種類ということ。トルコ語では助動詞bil-の中立形は-irとなります。

等々。トルコ語の話はともかく、こういう写真をたとえば語学書で可能表現の説明をするときに使ってやろうというわけです。

アゼルバイジャン初代大統領たるヘイダル・アリエフの銅像も通過して、ようやく28 May駅あたりに来ました。待ち合わせ場所の定番でもあるスポットです。

28 May(5月28日)広場。
5月28日は1918年から1920年にかけて存在した、「アゼルバイジャン民主共和国」の建国記念日。
アゼルバイジャン近代文学の重要人物、ジャファル・ジャッバルル (Cəfər Cabbarlı)の銅像がランドマークです。

とりあえずショッピングモールに入ってみようと思って、思い切って行ってみます。日本で取得したワクチンパスポートがどれくらい有効なのかは見極めておかないといけないと思っていたのです。

果たして、紙を見せてみると問題なかった模様。やはりワクチンパスポートの提示は求められますが、接種済みとわかれば問題ないということだったようです。他の場所でもこれくらいすんなり行くといいのですが…

モール内では最上階の書店で本を数冊買い、地下のスーパーでティーバッグなどを買い足しました。

28 May駅周辺の書店は、学校の教科書などを販売しているところが多く、専門書の品揃えはそれほど多くないという印象は昔から変わりません。しかしそんな中、ようやくアゼルバイジャン語-英語辞書を入手できました。書店を10軒近く巡ってみたものの、ようやく1冊入手とは…。以前日本で数冊余っているぶんをご希望の方数名にお譲りしたのですが、ひょっとしてもったいないことをしてしまったのか??と一瞬後悔しそうになるほどです。

いやもう、お譲りした各位にはぜひぜひ有効にご利用くださいと思っています。私は私でまだ探し求められますからね。

ようやく28 Mayで1冊仕事用の辞書を確保できたので、宿に戻ります。このあたりで11時半。

大統領図書館裏の書店を最後に確認して、その辺のレストランでアゼルバイジャン料理を何か食べてみようと思っていました。果たして本を眺めていたら、肩を軽く叩く人がいる。え?と思って振り向くと、なんとそこにバクー国立大日本語学科のO先生が…!

互いに近況などお話したのですが、お時間がないということで来週バクー国立大に来てください、とお誘いを受けまして。仕方ない…これも仕事の一環というべきでしょう。

アンカラにいたころも、バクーに来たときにはお世話になった身ですし、訪問したついでに大学近くの書店も覗けるからちょうどいい…かもしれません。

ということで、昼食を済ませて両替を再び。次にいつ来れるかわからないとあっては、当初の予算をフルに使う方向で考えるしかありますまい…!

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