見出し画像

「四冊目」名刺代わりの10冊

好みが分かれる事だと思いますが、

みなさんはどちらでしょうか。

一冊で物語が完結しているもの。

いつまで続くんだろう、と思わせるシリーズもの。

僕は圧倒的に後者が好みです。

物語が進んでいく中で、登場人物たちの

日常や非日常を観ていくと

僕の心の中で

登場人物達が具現化していく感じがとても好きなのです。

そして

読み終えても、見終えても、まだこの物語は

終わらないんだ、という安心感がいいです。

終わるのって何度経験してもやっぱり

寂しいじゃないですか。


この作品を初めて見たのは、東京まで行く最中の

車の中でした。

悲しくもありませんが、僕の周りにこの作品を

見た人たちは居なかったので、誰からの紹介も勧めも

ありませんでした。

ただなんとなく

TSUTAYAで2クール分くらいのアニメを

探していた時、見つけ、借りただけです。

ビジネスの教科書

見終えた後、レビューなどを見てみると、

ラノベらしくないラノベ

剣も魔法も出てこないラノベ

みたいなものが多く、これまでのラノベとは

だいぶ異質だったようでした。

その大部分として、主人公が

ごく一般的な旅商人だったからでしょう。

主人公のロレンスは、魔法ではなく、

現代社会にもある、経済の知識を使って

世の中を渡っていきます。

為替取引、信用買い・信用売り、需要と供給による値段の変動、

そういったSF感よりもリアルな設定が

とても勉強になる作品でした。

幸せ

当時はアニメ版のみでしたが、今は

シリーズを読破し、2周目に入っているところです。

しかし、一番衝撃を受けたシーンというのは、

一回目の時から変わっていません。

おまえさんはこの固いパンと一口の牛乳で幸せと思えるか?       俺は思えるんだよ

いわゆるホームレスのような人とロレンスが

交わした会話です。

この会話に僕は本当に感動をしました。

幸せというのは、

まだ食べたことのない美味しい食べ物を食べた時や、

欲しくてたまらなかったゲームを手にしたとき、

みんなで苦しみながら練習を経て勝った試合の時に

感じられるものであり、値段にして100円玉数枚分の

パンや牛乳では幸せだとは、思えるわけがないと思っていました。

横文字は苦手なのですが

僕は人生で初めてのパラダイムシフトを経験しました。

いかにこれまでの僕が幸せであったのか、

いかに高い幸福度を思えていたか、

その環境を作ってくれていた家族に

感謝の気持ちでいっぱいになりました。

人の気持ちを考えなさい

よく両親に言われた言葉ですが、これは

字足らずな言葉、または想像がし辛い言葉だと思います。

育ってきた環境、使ってきた言語、

家族ごとに違う幸福度を理解することなく

考えたところで、ただただ頓珍漢なきめつけは

ただのエゴとなってしまいます。

じゃあどうすればいいか

勉強一択

偏見というのは無知から生まれる 慎導灼 サイコパス3

僕の大好きなアニメで使われていた言葉なのですが、

本当にそうだと思います。

生きていくと、誰からも指導されることなく

勝手に価値観が育っていきます。

その凝り固まった価値観の前で一度立ち止まって、

エゴにあふれることなく、相手のことを

理解していかないとなぁと、

教えてくれた思い出深いワンシーンでした。



漫画版も原作に忠実に描かれていて

とても楽しかったです。






この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,923件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?