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その場所に彼はいた 第二夜
やはり、彼はいた。
今日のような雨のじめじめと踊る夜なんかには、あの得体の知れぬ高等遊民が繰り出しているだろうとふと思った。サッシを開け放しでもしようものなら、蛙だとか夜烏だとかが、ゲロゲロバッバッと、まるでボーナスの入ったサラリーマンかのごとくに乱舞しているさまが、聞こえてくるのだ。
良い夜に趣のある肴ですねえとでも呟きながら、またあの場所で飲んでいることだろう。
美味しそうなつまみが
やはり、彼はいた。
今日のような雨のじめじめと踊る夜なんかには、あの得体の知れぬ高等遊民が繰り出しているだろうとふと思った。サッシを開け放しでもしようものなら、蛙だとか夜烏だとかが、ゲロゲロバッバッと、まるでボーナスの入ったサラリーマンかのごとくに乱舞しているさまが、聞こえてくるのだ。
良い夜に趣のある肴ですねえとでも呟きながら、またあの場所で飲んでいることだろう。
美味しそうなつまみが