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人生を変えたいから、と、白馬の王子様を待つ。

ある女性が言った。

「私、今のままじゃいけないと思うの。変わりたいから、変わるための何かをください」

私は言った。

「どうなりたいのか、わからないから何もできないですよ」

女性は言った。

「でも、きっかけがもらえれば、私は変われるかもしれないって思うの」





もし、彼女の人生が変わったとしても、人に頼んで導かれた結果だったら、きっと不満を抱きそうだ。「私がなりたかったのは、こういうんじゃない」って。怖くて何も言えなかった。

私の周りは自営業も多いし、会社員でも精神的に自立しているタイプが多く、こんなことをいう人は珍しい。でも、私も、自信がないフィールドでは、彼女のように他力本願したくなることもあるから、一概に彼女を責められない。


女性と話ながら、シンデレラにおける王子様像が浮かんできた。彼女は、今は今で楽しいそうだ。ただより煌びやかなお城へ連れ出してくれる存在を夢見ているのかもしれない。

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