『ジョーカー』Put on a happy face… 10/4(金)~公開
原題:JOKER ★★★★★
ジョーカー史上最狂…というわけではないかもしれない。
だが、最も哀しくて、切実で、現実みのあるジョーカーだ。
ゴッサムにも、ニューヨークにも
東京にも、どこかにいそうなジョーカーだ。
終わった後、しばらく言葉が浮かばなかった。
ホアキン・フェニックスの映画
独壇場、ということくらい。
そして今、10/1を過ぎてなおさら強く思うのは、
現実を見事に追い抜いてしまったのだな、ということ。
本国では厳戒態勢というのもうなずける。
あまりにも毎日がつらいと、道化るしかないのです。
ユーモアで乗り切る、という境地をもはや超えてしまっている毎日。
そんな社会で、無理矢理に笑顔をつくって
笑って、笑って、笑って、その後は…?
アメコミの知識や予習は不要、
いやはや、現実を超えてしまった映画です。
おもしろいな、と思ったのは
幾度か出てくる
ホアキンのあの走り方!
24キロ減量したという華奢な身体をねじくねらせて、
まっすぐな道を、廊下を
精一杯の力を振り絞って走るも、情けなく、弱々しい、あの走り方。
その必死さは、イコール生への渇望
存在意義への渇望
とも思えるような。
そして、そのゴールこそがジョーカーだったのです。
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