マクドーマンド

『スリー・ビルボード』の後に見ても深い…フランシス・マクドーマンド主演ドラマ


『スリー・ビルボード』、もうご覧になりましたか? 

物語でいまの世界の暴力を、そして人間の本質と可能性を訴え、熟練の俳優たちがそれに応えた傑作。

その主人公を演じたフランシス・マクドーマンドといえば、もちろん映画『ファーゴ』『ムーンライズ・キングダム』や『あの頃ペニー・レインと』のお母さん『バーン・アフター・リーディング』のブラピの同僚で美容整形をめざすおばさん役などが記憶に新しいでしょうか。

2014年HBO製作のミニシリーズ「オリーヴ・キタリッジ」(全4話)でも主演を務め、見事な演技を見せてくれます。

フランシスほかトム・ハンクスも製作総指揮で参加。監督は『キッズ・オールライト』を手がけたリサ・チョロデンコ


アメリカ北東部、メイン州のある小さな町に夫と息子と3人で暮らす、手厳しく無愛想で、何かと毒を吐く中学校の元数学教師オリーヴ・キタリッジの半生を描きます。

子どもが巣立ち、夫とともに老い、庭の花の手入れをし、犬と暮らすようになった女性の25年の人生です。

メイン州は海岸線が複雑に入り組み、風の冷たさや寒さが厳しいイメージがあります。気を病む人が、多いらしいのです。

その小さなコミュニティではみながみな知り合いであり、たいていはオリーヴの教え子たち。

その中で、聖人君子のような薬剤師の夫と反抗的な息子と3人家族で暮らすオリーヴの、毒舌の裏に隠された優しさや繊細さ、夫や息子への愛情をフランシスは体現します。

夫役を演じているのが、『シェイプ・オブ・ウォーター』でオスカー候補になっているリチャード・ジェンキンス。『バーン・アフター・リーディング』でも共演しています。

その夫が薬局の店員として雇い、何かと世話を焼いていく、明るく、時に幼稚にも見える女性には『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザン、そのほかビル・マーレイなど、キャストがなかなか通好み。




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