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ロックフェス参戦記


先日、ロックフェスを見に行った。そう、参戦と言っても、私が出演したわけではない。観客として参加したのだ。
今まで好きなアーテイストのライブはいくつも行ったが、複数のバンドが集まっているロックフェスに行ったのはもしかすると初めてだったのかもしれない。

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そもそも私が若い時にはロックフェスというものが、なかった気がする。
子育てと仕事と家庭に追われていたときは、そのライブさえ行く気持ちの余裕がなかった。
行こうと思えばいけたのだろうが、気持ちに余裕がないとライブやアーテイストに気が向かない。
ようやく気持ちに余裕が出てきた時に、以前から好きだったアーテイストのライブに初めて行ったのが、10年ほど前だ。

今回のロックフェスには、友人が結構有名なベーシストなので5年ぶりに出演すると言うことで見に行くことにした。

県外からも観客が来ていたようで、やはりイベントには人が集まるんだな、と感心した。

そしてトップバッターが、一番の若手で、ボーカル他ほとんどのメンバーが24歳。
私がドラムを辞めた年齢とほぼ同じ。


初めて見るバンドだったが、うまい。


歌も演奏もうまい。

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そして何よりロック魂がしっかりと、この年代なのに、根付いている。
音楽が好きで、伝えたいメッセージがあり、周りの若者は案外今はロックに見向きもしないこともよくわかっていて、それでも自分達には伝えたいことがある、とMCの際に語っていた。
若いので元気もいいし、声にも張りがあり、伸びもある。
観客を乗せるのもうまい。ライブ慣れしているのだと思う。

地元福岡で活躍しているらしいが、メジャーとはまだ言えないバンドだ。
それでも、私は彼女の歌に、言葉に涙が出た。

私の40年近く離れてしまった音楽への思いや、ロック魂を揺り起こしてくれたのだと思う。
まさか、ここで自分がこんなに感動するなんて思っていなかった。

その後、メジャーである中堅くらいのバンドが登場した。
彼は歌うより話している方が長いくらいで、話もうまいし、笑いも誘う。
それぞれの持ち味を十分に出しているのを見るのは、ロックフェスならではだ。

このバンドがメジャーになったのはなぜなのか、を考えてみた。

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世に出ていく人は強いメッセージと、キャラ、そして運を持っている

と思った。

強いメッセージやキャラがあれば、運が味方するのかもしれない。
いや、運を引き寄せるのかもしれない。

そうして、運を引き寄せた、時代の流れに乗った(これも運といえば運)バンドがメジャーとなるのだろう。

もちろん、メジャーで生きるかマイナーで生きるのかはそのバンド次第なのだろうけど、自分達が作った歌がヒットして嬉しくない人はいない。
それでも、音楽が心底好きなら売れようが売れなかろうが、ずっと続けられる限り続けるのだろうと思った。
それほど、音楽への愛を全てのバンドから感じた。


そして、全てのバンドリーダーは自分を信じてる。
自分達を信じている。

自分の世界観
考え
全てを信じて疑ってない。

それが伝わってくる。
ある意味「ナルシスト」と言われればそうかもしれないが、それほど自分の世界観を持っているのだ。それはある意味すごい。

多分音楽に限らず、仕事でも、人間関係でも自分の世界観を持って貫いている人は強い。
びくともしない。
それを24歳の若者から教えてもらった。

さらに、50代のバンドリーダーの人が言った一言が、また私にピタッとハマった。
その人は、曲も作るし、ギターも弾くし、歌も歌う。
さらに、ロックフェスのチラシのイラストを描いたり、デザインもする。
それを話しながら、自分で「いろんなことやっていますけど、全て俺一流なんすよ。世の中ではいろんなことができるやつのことを、『器用貧乏』って言いますけど、俺は『器用金持ち』を目指しますんで」と。


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私もまさにそうだな、と思った。
エアラインスクールの代表であり、マナー講師であり、研修講師でもある。
さらに大学でも教え・・・と、いろんなことをやっている。
今は嫌な仕事は断っているので、これでも減った方かもしれない。
いろんなことができる人は、器用貧乏と確かに言われる。
むしろ、一つのことしかできません、言う方がそのことに掛けられる時間も増えるし、専門性が高くなり、単価が上がると言われるのだろう。

ただ、人はそれぞれ。
私も少し絞ってきたし、今後新たな分野を増やしていきたいな、と思っているところだが、いろんなことができることは、決して悪いことではないと思っている。

ただ、友人のミュージシャンは「私はこれしかできないから」と言っていたのも、すごく印象に残っている。

好きなだけではやっていけないかもしれないが、「好き」は確実にキャラを際立たせてくれる。
私ももっと自分が好きなものだけに囲まれ、自分を最大限に生かそうと、30年以上ブランクがあるドラムを再開することにした。


明日早速スタジオで30年以上ぶりに、ドラムを叩いてくるつもりだ。
数日前からワクワクし、ちょっと練習し、音源の準備をした。
それだけでも全く違う日常になった。
今なら音楽を楽しめる。
そして、やっぱりロックが好きだ。

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さて、明日は当然長すぎるブランクで、ボロボロだと思うが、きっと楽しかった、と言ってドラムレッスンに申し込みをするような気がしている。

人生、生きている限り何があるかわからない。
そして、生きている限り楽しむことが大事だと思っている。

メッセージ性、キャラ、運、そして自分を完全に信じきっている人たちを見てきたので、私もこれから見習っていこうと思う。


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たまたま行ったロックフェスで、自分の人生の方向性が変わってきたかもしれない、と感じた一日だった。(朝9時半から夜20時まで開催されていた)


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