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価値観崩壊のバンコク5日間の旅最終日 旅はタイミング 最後までハラハラの旅

1日目から4日目までの記事は、こちらです。

1日目


2日目

3日目


4日目


やっぱり朝は6時ごろに目覚める。
スイートルームで、十分に広く、カーテンも閉め切っているのに、だ。
あまり大変な日常を送っていないから早く目が覚めるのかもしれない。

もう一度寝ようかと思ったが、いっそのこと起きてしまおうと思って、
少しパッキングをしながら、登った朝陽を心地の良いソファに寝そべって見ていた。


ずっと見ていても飽きない景色


世界一周中に訪れたカタールのホテルの窓から見えた景色と似ているが、暑さはカタールの方が断然上だった、
今回のホテルの方がグレードは高い。

非日常の生活を送ると、日常には戻りたくないと思ってしまう。
カタールも暑すぎて、毎日ホテルのプールで過ごしていたが、「平日に仕事もせず、こんなふうに毎日プールで泳ぐ生活ができるなんて、夢みたい」とつぶやいた日を思い出した。
確かにこんな生活に憧れた日があった。そして今それを再現している。できている。


マリオットホテルバンコクのプール

よく「具体的にビジュアライズすることの大切さ」を聞くが、ビジュアライズするためには、体験するのが1番だ。

まだあの時は仕事をしていて、だからこそあの平日にホテルのプールでぷかぷかと浮いていることを、心から幸せだと感じたのだ。あの感動は、今も私の中に残っていて、今回それを再現しようと思ったわけではないのだが、実際には再現されている。
「やっぱりこんな生活がいいんでしょう?」
と問われている気がした。

実はこのスイートルームへのアップグレードは、昨年の世界一周旅のおまけだ。
世界一周で使ったホテル代と宿泊数のおかげで、スイーツルームへのアップグレードが可能になった。年会費を無料のクレジットカードが増えている今、わざわざ高い年会費を払った元は、世界一周の最後の訪問先であるバリ島での10日間のホテルが無料になっただけではなく、それ以降も十分に取り続けている。

今朝もラウンジで朝食をいただく。


すっかりお気に入りのグアバジュース オムレツも焼いてもらった
アールグレイソイラテ 注文して作ってもらう


朝食を済ませ部屋に戻り、旅行記を買いたり、パッキングをしているうちに、今日の過ごし方を考えてみた。

アイコンサイアムという、リバーサイドのショッピングモールに行ってみようかと思ったが、せっかくだからホテルをさらに満喫して、お願いしたレイトチェックアウトを十分に活かそうと変更した。
次回はリバーサイドのホテルに宿泊することも考えようと思ったからだ。
そう、またバンコクに戻ってくる。そう確信している。

夕方以降は、車で空港に向かうと大混雑するので電車移動にしようと思っている。
5,000円くらいで空港ラウンジにも入れるようなので、それも検討中だ。
空港でも十分時間はあるので、そこでお土産を買い、少しづつ日常に戻していこう。


部屋にいても飽きないのは、この景色のおかげ

お昼になったので、再度ラウンジに行くと、スナックとしてクッキーなどの他に、揚げシュウマイがあった。あとはドリンクも頼めばいくらでも持ってきてくれるので、iPad持参でやってきた。
少しここで仕事をしよう。


緑色の揚げシュウマイ 枝豆?っぽかった

私の周辺では日本語が飛び交っている。
オンラインで日本の人と打ち合わせをしている女性。
後ろで日本人同士で、仕事の話をしている男性たち。
ラウンジは、まるでコワーキングスペースになっている。

アフタヌーンティーの時間になると、タイ人らしき女性と、白人男性がやってきて、おそらくコンドミニアム購入の話をしている。
タイでは、コンドミニアムは外国人も購入できるらしい。
一軒家は購入できない。

白人の人たちも多く見かけるバンコクは、彼らにとって住みやすいと思う場所なのだろう。英語もそこそこ通じるし、外国人向けのサービスは充実してるからだ。
日本は、英語が通じない場所が多く、外国人向けのサービスもあるが、それらは本当に特別で、もちろんとても高価だ。

どこにでも住める人たちは、どこに住むかを選ぶことができる。
日本は観光には来れてもなかなか住む場所としては選んでもらえないのではないだろうか。いまはまだ日本人の人口が多いから良いが、今後わずか1年で72万人しか生まれていない、少子化日本は、地方からどんどん消滅してしまうのだろう。
先を見据えた政策を立てることは、政治家の人たちの仕事なのだが、海外に出てみると、自国のことも冷静に見れるようになる。

アフタヌーンティーのサンドイッチもフルーツも美味しく、何よりスタッフの美しいお姉さんが私の名前をすでにおぼえてくださってたのが、感動した。
さすがだ。


これらのパン類、スイーツは本当に美味しかった

ふと窓に目をやると、灰色の雲がどんどん厚みを増している。
もしかすると雨が降るかもしれない。


だんだん暗くなって行った


そう思った30分後くらいに、とうとう我慢できなくなったかのように、すごい勢いで雨が降り出した。


激しい雨だった


一瞬で38階のフロアの窓から、それまで見えてきた景色が消え、雲の切れ間からうっすらと向こう側のビルが見えるくらいだ。

窓に打ちつける雨。
地上の車たちはどうしてるのか、と、目を凝らしてみると、地上では一切の動きを止めたように、何も動いておらず、ただ雨が止み終わるのをみんなが待っている様子が見えるようだった。

しばらく降り続いた雨が、空が少しづつ明るくなるのと同時に、小止みになっていく。私が空港に向かう時間には、もう少し猶予がある。
さらに、執筆を進める。

15時をすぎた時、部屋に戻った。
ああ、このリラックスさせてくれた部屋ともお別れ。
名残惜しくて仕方がない。
まあ、レイとチェックアウトを16時までしてくれただけでも、ありがたい。
また、戻ってこよう。

そう思いながら忘れ物がないように、パッキング。
最後にもう一度部屋をじっくりと眺めて、ドアを閉めた。


ベッドルーム

ありがとう、マリオット。


エレベーターで一階まで降りると、ロビーにいたスタッフが駆け寄ってくる。

チェックアウト?
と聞かれて、イエスと答えるとサーっと私のスーツケースを入り口まで運んでくれる。

私は美しく優しいお姉さんに、「いかがでしたか?」と聞かれて、
「素晴らしかったです」と答えていた。クレジットカードでの支払いを済ませ、
領収書も綺麗に折りたたんでくれ、スマートに封筒に入れてくれる。
なかなか仕事ができるお姉さんだ。
年齢の頃は、おそらく20代後半。
優秀な人はどこの国にもいるものだ。

「Thank you」と言って、出口へ向かい、スーツケースを受け取る。
「Taxi?」と聞かれたが、No、thank youと答えて、少しだけ雨が落ちている通りへ歩き出した。傘は持っているが、必要ないくらいの雨だった。

空港へはBTSから空港へ向かうスカイライナーに乗り換えれば、1時間ほどで到着する。
時間はたっぷりあるので、すっかり買い慣れた電車のチケットを自動販売機で買って、少しだけ混雑が始まった電車乗り込む。


BTS

すでにバンコクを離れるのが、寂しい。
でも、きっと戻ってくる。

そうつぶやきながら、窓からバンコクを眺めていた。
乗り換え駅は、パヤータイ。BTSでパヤータイまで行き、シテイラインに乗り換える。乗り換えもとても簡単で、みんな同じ方向に向かっている。
自動販売機でのチケット購入も、すっかり慣れたものだ。
なんだかバンコクの住人になったような気がした。

ドアサイドに立って車窓から見えるのは、徐々に高層ビルの数が減っていく様と、飛行機。空港が近い証拠だ。


意外と住宅街にある空港

スワンナプーム国際空港に到着。
あとは、到着したときに散々迷った空港だから、よく覚えている。
迷わない。この方向音痴の私が。


シンプルな作りの空港なので、わかりやすい

チェックイン時間まであと、4時間。飛行機出発まで7時間。
スターバックスを見つけたので、テイーラテトールサイズを注文。175バーツを残った現金で払う。計算してみれば、700円。高い。。。
まあこれを飲みながら、近くのベンチに座って、執筆と電子書籍で読もう。
時々訪れては座り、離れていく様々な国籍の人たちを眺めながら、言葉を聞きながら、国際色豊かな時間が過ぎていく。
全く飽きないし、退屈もしていない自分に驚く。


空港ってやっぱり好きな場所だ

チェックインの時間の前に、ご飯を食べておこうと、レストランへ向かう。
時間は20時ごろ。飛行機の出発時刻が重なっているのか、旅人はどんどん増えていく。
ヨーロッパ系、インド系、イスラム系、アジア系。ありとあらゆる人種が集まる空港だ。
アジア人ばかりなんてことは、決してない。
世界中の人に愛されてる国なのだとわかる。

どの店にしようかと迷っていたが、タイ料理の店の前でメニューを見ていると、
チャーハンを見つけた。いいかも、と思うと同時にお姉さんが話しかけてくる。
チャーハンがあるのね、と言うと、あるよ、と答えすでに目の前の席に誘導しようとしている。
まあいいか、と思い、スーツケースを床に置いて座った。
目の前には8人のインド系っぽい男性たちが、ワイワイ食べて飲んでいる。
反対側の席には白人女性が1人で座り、白ワインを注文した。

しばらく待つと、ようやくチャーハンがやってきた。


エビの量もたっぷり。味もまあまあ美味しかった


その頃、目の前のインド系男性たちの支払いを、たった1人の少し年配の男性が全て済ませていた。家族には見えない。会社の上司か社長か、と言ったところだ。
白人女性は、白ワインを飲み干すと支払いを済ませ立ち去った。

次から次にお客は途切れることなくやってくる。
隣には、韓国人女性2人組が座った。
かなりメニューで悩み、最終的に注文した。

私は食べ終え、自分で持ってきたペットボトルの水を飲み干し、テーブルで会計してもらった。
1300円ほど。決して安くはないが、まあ仕方がない。
でも炒め具合もよく、エビもしっかり入っていて、美味しかったからOK。


そろそろチェックインの時間だ。
ベトジェットエアのカウンターへと向かった。
そこにはすでに20名ほどの列ができていたが、案外早くにチェックインと荷物を預けることができた。さっさと出国手続きへと向かい、お土産をどこかで買おうと思っていた。

その後も大した混雑はなく、スムーズに免税品エリアへと到着した。
21時過ぎだが、人は結構多い。出発便がこの時間に集中しているのだろう。
ふらふらと歩いて、化粧品コーナーに入り、口紅や香水をお土産に、と言うバブル世代なので一応見て、バーツを円に換算するが、全く、全然安くない。
むしろ日本で買った方が安いんじゃないかと思うくらいだ。
だったら、重い荷物は増やしたくない。

時代は円安なのだ、日本は弱体化したのだ、と、海外旅行でまざまざと
見せつけられる。円高時代を、目一杯享受した私世代は良いが、不況しか
経験していない若者世代が、かわいそうで仕方がない。

さらにふらふらと歩いていくと、2018年に行ったドバイのドバイモールで見つけた、
UAE産チョコレート、「PATCHI」を発見!!
日本未入荷で、マレーシアくらいまでは直営店があることは、以前調べて知っていたが、まさかバンコクにあるなんて!
早速飛びつくように、以前買ったものと同じ15個入りの、まるでゴールドバーのような、縁起の良さそうなチョコレートボックスを手に取り、値段を見た。

高い。。。

確かドバイで買った時は、3,000円位で、それでも高いとは思ったが、このゴールドバーのような包み紙と、立派な店構え、さらに中国人観光客がこぞって買って帰っていたのを見て、「ここで買って帰ろう」と思ったものだ。
その時は、二箱プラス別の種類を買って帰ったが、なんと今は一箱15個入りで6,000円!チョコレートひとつ400円だ。
約2倍になっていた。。。。


PACHIのチョコレート UAE産

そこで、渋々一箱だけと決め、カゴに入れていると、私の目の前でその箱を次々に5箱ほどカゴに入れている、まだ20代であろうインド系?男性たちを見た。
唖然として、空いた口が塞がらないまま彼らを見ていると、確かに身なりも整っていて、良いものを着ているな、と言うのがわかる2人だった。

世の中、お金持ちはどこにでもいるものだ。

出発ゲートへは、モノレールのようなシャトルに乗って移動をする。
その車内には、タイの民族衣装のような制服に身を包んだ、タイ航空の
客室乗務員たちが男女共に乗り込んでいる。
美しいのは制服だけではなく、彼女、彼らもだ。
決して大きな声などでは話さず、乗客たちにも気遣いつつ移動をする姿に、好感を持った。
日本と同じ仏教国であることも、関係しているのだろうか。


縁起の良いドラゴンの前では、たくさんの人が写真を撮っていた
おそらくタイの王女様?

シャトルを降りると、さらにショップが並んでいる。
こちらも免税店らしいが、先ほどのような高価なものばかりではない。
花入りのソープなどは、100円で買えたし、リップクリームも、500円くらいだったので、多くのお土産が必要な人は、シャトルを降りたところで買った方がいいだろう。私もソープとリップクリームを少し買い足して、お土産購入は終わった。


ゾウの前でも、みんな写真を撮っていた

ちなみに、カウンターでスーツケースを預けたが、その際に測った私のスーツケースの重量は、わずか7キロ弱。。。
さらに、出発空港でもバンコクでも手荷物を測られていない。
定かではないが、どう見ても合計7キロを超え手荷物を全て持ち込んでる人もいたので、私のように元々旅の荷物が少ない人は、キャリーオン(持ち込み手荷物)にしていいかもしれないと思った。
心配なら、15キロで充分だろう。(受託手荷物にも段階があり、それにより運賃が変わる)
次回からもう少し安い運賃で行けるかもしれない。
(絶対、ではないので、ご自身の判断でお願いします)


出発ゲート

出発ゲートはまだ閑散としていたが、ここで暇つぶしに電子書籍を読む。
だんだんと眠くなり、うとうととしていると、ボーディングが始まっていた。
いつのまにか、多くの人が搭乗口に集まっている。
帰りも行きと同じベトジェットエア。

初めて乗ったエアラインだが、なかなか良いなと思っている。
客室乗務員は男性と女性が半々で、会話は英語もある程度通じるし、ドリンクなどの注文なら、パンフレットを指差し、お金を用意できればそれでいい。クレジットカードが使えるのか、は試していないが、帰りの便で私は330mlの水を160円で購入した。
バーツが残っていたので、現金で支払った。


行きとは少しヘッドレストカバーなどが違った気がする
お水 330ミリ ストローもつけてくれた

深夜便のため、ほとんどみんな熟睡だ。今回私は窓側の席で、隣は若いアジア系の人たちだった。
とても静かな機内で、赤ちゃんの鳴き声や、いびきなどは一切聞こえてない。
LCCも5時間くらいまでなら、ありだな、と私の旅の選択肢が増えた気がした。



ウイングレットも可愛い

到着後もまだまだ波乱が待っていた・・・

朝7時過ぎに到着。
眠っていれば、幾つもの東南アジアの国々を超えてくれるなんて、飛行機って本当にありがたい。
税関の書類は機内で配られてなかったと思うので、到着して記入する羽目になったが、デジタルでもできるので、次回からはデジタルで済ませておこう。

入国も税関もなんの問題もなく、スムーズに行った。あとは手荷物だ。
行きもちゃんと出てきたし、ここは日本だからきっと大丈夫と思っていたら、
案外早く出てきてくれた。ここでホッとしたのか、この後の大失敗を招いてしまった。

到着口に知り合いが来てくれることになっていて、無事出会うことができ、ベンチに座って話をした。彼女も以前バンコクに住んでいたことがあったので、少しだけでも会えたらと思って連絡をしていたのだ。

次々に出てくる地名やバンコクの様子に、すっかり何度か行ったことがある人のようにうなづいている自分を、不思議に思っていた。

20分ほど話をして、用事がある彼女を見送り、バス乗り場へと向かった。
その途中お手洗いに行き、まあまあ行列ができているバス乗り場に並ぶ。
朝とは言え、日差しは暑い。
行列は、韓国の人が多いように思った。バスに乗り込み、座るとまもなくバスが出発した。
そう言えば、サングラスはどこにあっただろうかと思い探し始めた時だった。

ない。
ない。

ない。

サブバッグとして持っていた、ロンシャンのバッグがない。。。


ソファの奥にある、ネイビーのイラスト入りバッグが、ロンシャンのサブバッグ
奥のテーブルの上にあるバッグ これが、ないのだ。


焦って降りたいが、これは別のターミナルまでは止まらないバスだ。
猛スピードで記憶を辿る。

そうだ、お手洗いだ。お手洗いの棚に置いたままだ。スーツケースだけ持ってきてしまった。
お財布などは、ショルダーバッグに入っているが、あのバッグにはiPadも、あの高いチョコレートも入っている。

どうしよう。

でも、とりあえず終点まで行ってその後また戻るしかない。
到着したら、インフォメーションで国際線到着の方に連絡をしてもらおう。
どうか、荷物が見つかりますように。焦る気持ちを抑え、ひたすら祈る。
最後の最後にこんなことになるなんて。。。自分を責めるが責めてもバッグは見つからない。

ターミナルのインフォメーションの女性に、あわてて事情を話す。
「ネイビーのロンシャンのバッグで、イラストが描いてあって、中にiPadとか入ってるんです。お手洗いです」
と、必要事項だと思われることを伝える。

その中年の女性はこちらの焦りも十分に理解してくれ、吸収してくれた。実はバスを降りたと同時に見つけた若い警察官の制服を着た男性に、事情を話したのだが、こちらの気持ちや焦りは一切吸収する気はなかったらしく、「ここは国内線ですから国際線のことを言われても、、」と言われた瞬間、「もういいです」と私はダッシュして、このインフォメーションまで辿り着いていたのだ。だから、すぐに国際線の方に電話してくれたのは、本当にありがたかった。

案の定、遺失物には届いてないとのことだったので、すぐに国際線ターミナル戻ることにした。
ただ、その方も「女性用お手洗いを巡回してくれるように頼んでおきますので。きっとそのまま荷物は置いてあると思いますよ」と、誇り高き日本の安全性をアピールして私を安心させようとしてくれた。

ただ、国際線のお手洗いは日本人ばかりが使用するわけではない。
私は焦る気持ちを抑えながら、国際線行きのバスに乗った。

お手洗いまでダッシュで行くと、そう言えば人が多く入る真ん中のお手洗いではなく、1番奥のお手洗いに入ったなと記憶を辿り、真っ直ぐに一番奥の開いているドアから中を見た。

あった!

私が置いたままの状態であった‼️

あわててバッグを取り、外に出てバッグの中身を確認する。
物を入れていた位置は、何一つ変わっていない。
誰かが触った様子もなかった。

iPadも、チョコレートもある。
その場にへたり込みたいくらいだった。
(椅子に座っていたから良かった)

はあーよかったーと小さな声で言い、バス乗り場に行く途中のインフォメーションに向かった。

「先ほど国内線から連絡があったと思いますが、バッグの忘れ物で」とカウンター奥の若いお姉さんに言うと、
「あ、はい!見つかりましたか?」
「はい!全てありました。何も無くなっていませんでした」
「あー良かったですー」
と、自分のことのように喜んでくれた。

「申し訳ありません。ご心配とご迷惑をおかけしました。あの、国内線の方に、見つかったことを伝えていただけますか」
「はい、伝えておきます!」
「本当にありがとうございました!」

全身の力が抜けた気がした。

思えば、あまり人が入らない場所のお手洗いに入っていたことが良かったのかもしれない。
さらに今後は鍵がかかるリュックをサブバッグとして持参することにした。(実は世界一周の時は、そうしていたのだが、今回は短期間だから、と安心してしまった)


さあ、これで帰れる。

ようやく朝ごはんのことを考えられるようになった。まだバンコクの空港で食べたチャーハン以来、何も食べていないのだから。。。


後日無事に食べることができたPATCHI のチョコレート

最後に

初国際線LCCでのバンコク旅は、想像以上に快適でした。
ラウンジ利用もしてないけど、それはそれで楽しめました。
旅にはいろんな楽しみ方があるし、最後に忘れ物をするなどのハプニングもありますが(反省)命さえ無事ならば、結局は楽しかった思い出の方が勝つような気がします。

今回は、観光だけではない旅だったので、バンコクを、タイを深く知ることができました。
さらに、タイの隣国の国々も陸続きな訳で、今度はもっといろんな国にも行ってみたいなと思わせてくれました。

このバンコク旅記事が、おすすめやマガジンに追加されたことで、多くの方々に読んでいただいているようです。
そんな中「今は円安だから、もう少し待ってから海外旅行に行った方がいいですか」と言うご質問を受けることが増えました。

私は、「相場なんてわからないから、行きたい時、行ける時に行った方がいい」とお答えしています。案外まだ、日本よりも物価の安い国もありますし、節約したければ、今回のLCCのようにいくらでも節約できる可能性はあります。

旅は、タイミング。
その時に行きたいと思ったなら、行くべき理由があるのだと私は思っていますし、今回の旅もそうでした。行ってみて、その答えがわかります。

パスポート一つで気軽に行ける旅。
コロナが終わった今だからこそできることです。
正直東南アジアの国であるタイの発展は、想像以上でした。
日本がアジアで1番と思い込んでいましたが、だんだんと追い抜かれているように感じました。
これも、価値観崩壊の一つでした。

実際に行ってみる、感じてみる、聞いてみるのが1番です。
日本語も日本食にも困らないタイ。
いいところでした。

これは私の予感ですが、このバンコク旅は大きなターニングポイントなりそうな気がしています。
どうしても気になる国や場所があったら、そのタイミングで行ってみることをおすすめします。
きっと、意味ある人に出会い、意味ある出来事に出会うでしょう。
そして、古くて、今や間違っている価値観を一度崩壊させ、その時自分が何を感じるのか、を、みてみるといいと思います。

百聞は一見に如かず。

旅の仕方も感じ方も、目的も様々です。
楽しければいい。
でもきっと後から、思い出だけではない、楽しいだけではない、何かが私たちの心と記憶に刻まれていくのだと思っています。


ありがとう、バンコク!


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