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失敗も成功もない世界


ふと考えてみたら私は、ずっと「成功」を求める仕事をしてきた。
すなわち、生徒さんたちの合格を求められる仕事をしてきた。

もちろん、生徒さんと一緒に夢を叶えるために、日々考え、分析し、実践し、できる限りのことはしてきた。
それは、断言できる。
なぜなら、それが好きだったから。
合格した瞬間を一緒に味わいたかったから。
「成功を求められる仕事」だと意識したこともなかったし、それを苦しいと思ったことは、今でもない。

ただ、失敗や成功なんて、そもそもないのだと今は思う。

仮に生徒さんが不合格となっても、その後人生を切り開いて行った人もいるだろう。
実際に、身長が低くて新卒時には客室乗務員を諦め、ホテルへの就職をした生徒さんがいた。
しかし、その後彼女はホテルスタッフとして働きながら、最終的に留学しその際に付帯されるビザで外資系エアラインの機内通訳の仕事を得て、客室乗務員と同じ仕事をした、という報告をくれた人もいる。

彼女にとって、新卒試験では思うような結果にはならなかったから、それは「失敗」と言われるのかもしれないけど、実際には彼女のメールからはその時の喜びがメール画面から飛び出てくるほど嬉しさが伝わってきたのだから、新卒時の結果は、そこに到達するまでの一つの「経験」だったのだと思う。

そう考えると、私自身もこれから経験することは全て「失敗でも成功でもなく、ただの経験」ということだ。
もちろん今までも、たくさんの思う通りに行かなかったこともたくさんある。
それは人からすれば、失敗なのかもしれないが、私は全ての経験があって今の自分があるので、そのうまく行かなかった経験も全て、ありがたいし愛おしい。

無駄だったとも思わない。

きっと全ての経験が私という人間のどこかしらに刻み込まれていて、若かった時の私とは全く違う自分になっているという自負があるし、今の自分の方がずっと好きだと言えることが、何より嬉しい。

失敗も成功もなく、大事な経験。
そう思えたら、なんだってできるし、なんだってやりたいと思ったその気持ちが一番大事なので、決して諦めたり、やめたりしないこと。
その経験を自分にさせてあげることが、一番自分を大事にしているということなのだと思った。


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