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夢が教えてくれるもの


寝ている時に夢は見るだろうか。
私は普段、あまり夢は見ないほど熟睡するのだが、昨日の夢はリアル過ぎて、現実を忘れるほどだった。

2つの夢を交互に見ていたか、または同じ夢の中で私にとって印象的な
出来事を同時に見ていたのか、はっきりとはわからないが、まるで現実かのようなリアル感があった。

そしてこの夢を見た原因が、なんとなくわかるような気がしている。

その夢というのは、私が突然客室乗務員に戻る、というものだったが、実際に以前はOG採用というものがあり、私の同期も数名復帰した者がいるので、あり得ないことではない。
しかし、この夢を見た理由はおそらく、昨日の仕事で、機内アナウンスを
披露したからではないか、と思った。

夢の中で私は、「78の知識なんてないのに、どうしよう」と、現在の飛行機の
機種について知識勉強をしなければ、と、まるで訓練生のようにあわてていて、若い時の経験は、おそらく一生残り続けるんだろうなと、目が覚めた時思った。

ここで少し客室乗務員の仕事について説明をすると、客室乗務員は、複数の種類の飛行機に乗務する。もちろん、それぞれの飛行機の特徴も、緊急時のマニュアルも異なるため、乗務する前に全ての知識を訓練を受けるか、自主的に
勉強し、テストを受けるなどして、はじめて乗務できるようになる。
そのため、複数の機種を持つ航空会社に勤務する客室乗務員は、暗記することが大変多く、勉強が苦手な人は、知識を暗記する段階で苦労をすることになるのは事実だ。

加えて、機長をはじめとするパイロットたちは、さらに厳しく、小型機の副操縦士からスタートして、一機種づつステップアップをしていくが、その間訓練フライトもこなし、査察も受け、ようやく昇格できるのだが、落ちることもある。
そもそもパイロット訓練生の段階で、「適性がない」という理由で、落とされ、その会社ではパイロットになる道を断たれることもあるので、厳しい世界だ。
人の命を預かるのだから、当然と言えば当然なのだが、パイロットたちのプレッシャーは相当なものだ、と、側で見ていて感じていた。

さらにこの夢の中で、古い知人と普段通りに食事をして、話をしている場面が何度か出てきた。
あまりにもリアルで、まるでこの知人が今も私の近くにいるような気がしていたが、目が覚めて、改めて思い出した。
この知人が、8年も前に亡くなっていたことを。

この知人の夢を見た原因も、なんとなくわかる気がしている。
現在推敲中の小説に、この知人とのやり取りを書いていたからではないかと
思っている。私の心のどこかに、いくらフィクションとは言え、亡くなった人の
ことを書くことに、遠慮があったのだろう。しかし、夢の中では当時のままに普通に会話をしていたので、きっと小説に書くことを許してくれているな、と良い意味に解釈している。

リアルな夢で、その夢に心当たりがあり、且つ目覚めた時にしっかりと覚えていたことで、現実と夢の世界の境界線が曖昧になった日だったのかな、と思っている。
現実と夢はどこかでつながっていて私たちが生きてる世界が本当にリアルなのか、パラレルワールドの方がリアルなのかもしれない、と、夢と現実をの交差点に迷い込んだような気がした。
不思議な感覚だった。

個人が見た夢の話なんて、誰も面白いとは思わないだろうが、この夢があまりにもリアルで、知人が亡くなったことさえ忘れてしまうほどのものだったことと、目が覚めてもしっかりと夢を覚えていることに、いつもとは違う感じがして、書いてみた。

この続きが何かあったら、またお知らせしたい。
夢とは、まったく不思議なものだと感じている。

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