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今、ぼくたちにはMr.Childrenが必要だ。

Mr.Childrenが、大好きだ。
けれど今日は情熱をぐっとこらえて、少し別の角度の話を。

なかなか人と会えない。不安に胸がざわめく。イライラ、かなしみ、怒り、焦り、さみしさ...さまざまな感情に、心は揺れ動く。正しいことなんて誰にもわからず、きっとこうだと伝えられるものをただ信じて、それぞれの努力を続ける日々。

いつまで続くんだろう?この先一体、どうなっていくんだろう?そういう気持ちはきっとそれぞれの大きさで、誰の心にもあるんじゃないかな。わたしの心にも、もちろん。

Mr.Children(ミスター・チルドレン)。
日本を代表するミュージシャンである彼らのバンド名は、彼らが音楽に込めてきた想いを象徴する表現だということは、ファンの間では広く知られている。大人の男性への敬称である "Mr."  と、子どもたちを意味する "Children" 。相反する表現が、一つの言葉の中で、共存している。

光と影。表と裏。喜びと悲しみ。平和と争い。世の中は矛盾だらけで、一つの真実なんてない。正しい人と間違っている人、そんなものも存在しない。世界には、そして一人ひとりの心の中には、相反するものがいつも存在していて、光だけ、影だけ、なんてことは、ものは、人は、存在しないんだ。

明るい方へ心を向ければ、日々は少しだけ輝きを増してゆく。暗いなにかも必要な要素で、否定せずありのままに抱きしめたらいい。それらをまるごと静かに受け止めることができたなら、世界も、人も、自分自身も、今よりもっと、愛してゆける。

そんなあたたかで強い想いを、わたしはいつもMr.Childrenの音楽から受け取っているし、自身の価値観としても大切に育んでいる。

新型コロナウィルスの脅威と、世界中が闘っている。今年のお正月、今の世界をだれが想像しただろう?国や地域、職業、家族構成、年齢、健康状態、性格、等々...ひとつでも要素が違えば、今置かれている状況や向き合っているものはまったく異なってくる。そしてそれが明日変わる可能性を、誰もがはらんでいる。隣のことすらわからない不安。明日も見えない緊張。そういうものを抱えながら、わたしたちは今この世界を、生きている。

世界は今、ひとつになっている。
力を合わせて、励ましあって、支えあって、乗り越えてゆこう。少しでも力になれるなら。だれかの心があたたまるのなら。強くてやさしいその想いを、感動を持って感じる機会も増えた。

その一方で、バラバラになってゆく。
一人ひとりが孤軍奮闘で、あちこちでいがみ合いが絶えない。みんなで立ち向かう、そんな世界のテンションと大きなずれを覚える。そう感じる機会もまた、増えてきたように思う。

二つの世界が急速に拡大する中で、わたしたちに、わたしに、今何が出来るんだろう?どう生きればいいんだろう?出来ることなら今すぐ誰かの力になりたいけど、そういう職業でもないし、影響力があるわけでもない。そんな小さなわたしにできること。考えた。ずっと考えてた。世界をじっと見つめながら。

わたしが見つけた小さな答え。それは、
生きる世界を選ぶこと。
自分の世界を生きること。
世界の中に自分を見つけること。
違う世界に生きている人たちを忘れないこと。
矛盾した感情をまるごと抱きしめること。
単純だけど、それしかできないし、それがすべてのような気もしてる。

STAY HOME、おうち時間を楽しもう♪
でもそれは、悲しみや不安や大きな負担を抱えた人たちを横目に、知らない顔をして自分たちだけ楽しむ、という行為じゃない。名前も知らない誰かの命を守るため。最前線で闘ってくれている人たちの負担を少しでも減らすため。自分や家族の滅入りそうな心を必死に守るため。未来を信じる力を社会に手渡すため。楽しみながら、そのことも忘れない。

価値観の違う人にイライラしてしまう時。
人の命がかかっているからこそ、必死になってしまう自分を抱きしめる。自由と尊厳という大きなものを守ろうとしている人の気持ちの、わかる部分をなんとか探してみる。どうしたらいいのかわからない不安は、みんなが抱えているってことを思い出す。楽しそうにしている人も、平和そうに生きている人も、きっと心の奥底に影を沈めて、今を必死に生きている。みんな違うけど、きっとみんな一緒なんだ。

さみしくてたまらない時。
不安で胸が張り裂けそうな時。
あなたへ、と心を寄せてくれている人たちが世界中にいることを思い出す。世界中に今、同じ状況に向き合っている人たちがいることを思い出す。わたしたちはぜったいに、ひとりじゃない。助けてくれる人が、必ずいる。みんなでひとつのことに立ち向かっている。そして未来は、他の誰かがつくるんじゃない。わたしたちがつくる。つくっていけるんだ。

ひとりだけど、ひとりじゃない。
みんなちがうけど、みんな一緒だ。
矛盾したすべての要素が、自分をつくってる。世界をつくってる。
その中にひとり、わたしがいる。

そんな風に思えたら、今を昨日より少し強く、乗り越えていける気がする。どんな自分も、世界も、まるごと静かに受け止めて。わたしが、あなたが、世界を、人を、自分自身を、今よりもっと、愛してゆけますように。明日がほんのちょっと、いい日になりますように。

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