マガジンのカバー画像

自作短編小説集

77
これまでに書いた自作の短編小説を載せています。
運営しているクリエイター

#ショートショート

短編小説「水平線の向こう側、幽霊船の侵攻」

 僕と飼い犬のポランスキーは、三十五階建てのアパートメントの屋上から夕暮れの太平洋を眺め…

植木意志
2年前
22

ユウヒ飲料の自動販売機【ショートショート】

 自動販売機の扉を開けると、その向こうには『昭和40年代の世界』が広がっていた。 * * …

植木意志
2年前
17

【ショートショート】コーヒーショップの男たち

 ティムは五十代半ば、白髪混じりの恰幅のいい男で、私に優先して仕事を回してくれる重要な顧…

植木意志
2年前
11

【ショートストーリー】逆回転寿司の逆襲

 ここ最近、逆回転寿司で客による不正が多発していた。食べ終わった皿がレーンに戻されている…

植木意志
2年前
6

『屋上から見つけた事件』(掌編小説)

 昼休み、学校の屋上で昼食を食べている時だった。  不意に凪沙が言った。「ねえ、見てよあ…

植木意志
3年前
5

『寂寥感の忘れ方』(掌編小説)

 「じゃあね〜っ、紗良っ」 「また明日ね〜」 「うんっ、バイバイ〜」  志穂と成美と別れた…

植木意志
3年前
5

『ランドリー・アット・ナイト』(自作短編小説)

 新生活にもそれなりに慣れ始めた頃、僕はいつものように近所のコインランドリーに足を運んでいた。  今月から大学に入学したばかりの僕は、まだ先月から借りたばかりのマンションの自室に、洗濯機を備えていないのだ。  だから僕は週末の金曜日になると、1週間分の洗濯物を溜め込んで、決まって20時以降に、それを持って外へと出かけるのが日課となっている。  どうして必ず20時以降なのかと言うと、毎週金曜日の19時15分から20時までテレビで放送されている海外ドラマ、『ベリー・ビジー・

自作掌編小説『突然の雨が降り出して』

 会社帰りの午後7時、街に突然の雨が降り出した。  天気予報では伝えられていなかった想定…

植木意志
3年前
8

自作短編小説『桜の夜風』

 教室内に、チャイムの音が鳴り響いた。 やっと授業が終わって、塾から解放されるのだ。  …

植木意志
3年前
8

痛快コメディ小説『ギミーペーパー』

 「あかん、あかん、漏れる、漏れるっ!」  近藤宗伸は走っていた。公園を一心不乱に、小さ…

植木意志
3年前
1