短編小説「テスト前夜の調査」②
【全③話】
五分後、僕はセブンイレブンに到着した。
田中はまだ来ていなかった。
スマートフォンの電源を入れると、『0時24分』とロック画面に表示されている。
駐車場にはアコードとスペーシアがそれぞれ一台ずつ駐まっていて、店内には数人の客の姿があった。
僕は衝突防止用のポールに背を預けて、田中の到着を待った。
じわりとまとわりつくような日中の蒸し暑さとは違い、夜は快適な涼しさを感じる。
風呂上がりのTシャツに短パンという格好が、ちょうど良かった。たまに風が吹くから、