戦略コンサルはエントリー時期に気をつけろ!

上田です。
今回は戦略コンサルのエントリー時期について、注意すべきポイントを書きたいと思います。

戦略コンサルは多くが夏からジョブを実施しています。ファームによっては再受験が不可のところや募集がなくなるところもあり、非常にわかりづらいです。実際に私も夏ジョブで適性検査で落ちた後に、冬ジョブの受け直しができず涙を流したところもありました。

そんな各社の選考について、実質的なエントリー可能回数を中心に掲載しました。大手のサイトには出ていないようなちょっとニッチなファームまで取り扱っています。

また、戦略コンサル各社の特徴は並木裕太『コンサル100年史』を読むと非常によく理解できます(例えば、「ベイン」はなぜ「成果主義」を掲げているのか?などが歴史とともに詳しく解説されています)。ご興味のある方はぜひ読んでみてください。

ちなみに、各ファームの採用人数など、もう少し特徴を深掘りしたものもあるので、ご参考ください。



本記事に記載されているファーム

※以下に記載されているファームについて取り扱いたいと思います。

・複数回のエントリーが可能
ボストン・コンサルティング・グループ
ベイン・アンド・カンパニー
A.T. カーニー
アーサー・ディ・リトル
EYパルテノン
ZSアソシエイツ
ドリームインキュベータ
野村総合研究所(戦略)
三菱リサーチ&コンサルティング(戦略)

・エントリーが1回のみと記載されている
マッキンゼー・アンド・カンパニー

・複数回のエントリーが可能だが実質1回(適性検査等の再受検が事実上不可)
Strategy&
ローランド・ベルガー

・そもそも募集が1回
アクセンチュア(戦略)
L.E.K.コンサルティング
サイモンクチャー・アンド・パートナーズ
コーポレート・ディレクション
P&Eディレクションズ
経営共創基盤(IGPI)
YCP Japan

マッキンゼー・アンド・カンパニー

募集時期:夏、冬、春
選考フロー:ES→適性検査(企業オリジナル)→面接(複数回)→ジョブ→面接→内定
※春のみジョブ無
チャレンジ回数:1回のみ
備考:マッキンゼーはエントリー回数が1回に制限されています。募集要項には一度受験すると2年間の再受験が不可という文言が確認できるため、多くの受験者が戦略的に受験時期をずらし競争を回避しています。適性検査はマッキンゼーが開発した生態系保全をテーマとしたゲームで行われます。

ボストン・コンサルティング・グループ

募集時期:夏、冬、春
選考フロー:ES+デザイン思考テスト→適性検査(SPI)→面接(2回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:3回可
備考:BCGはエントリー回数が3回あり、再チャレンジが可能です。私はおそらくデザイン思考テストの結果が悪すぎたことが原因で(偏差値30程度)書類選考落ちをしたことがあるので、気を付けてください。BCGは正規ルートのほかに「内定者によるリファラル」や「大学別の説明会」、「就活コミュニティ」経由でのキャリアセミナーという名のGDからのルートが存在しています。

ベイン・アンド・カンパニー

募集時期:夏、秋、冬、春
選考フロー:ES→適性検査(玉手箱)→面接(4回)→ジョブ→面接→内定
※春のみジョブ無
チャレンジ回数:4回可
備考:ベインはエントリー回数が4回あり、再チャレンジが可能です。とはいえ、例年の募集回数は3回のようで22卒は不確かですが内定辞退が多発したことによる春採用があったという噂なのでイレギュラーかと思います。ベインも「就活コミュニティ」経由での優遇ルートが存在しています。

A.T. カーニー

募集時期:夏、冬、春、夏
選考フロー:ES→適性検査(企業オリジナル)→面接(2回)→ジョブ→面接→内定
※2回目の夏のみニューノーマル採用(詳しくは企業HP
チャレンジ回数:1回or2回
備考:カーニーはエントリー可能回数が時期によって若干異なります。22卒の際は、夏・冬をまたぐ2回のエントリーは可能でしたが春・夏については要項に「これまでの採用プロセスに応募したことがない人」が対象になるとの記載がありました。夏には適性検査落ちに向けた救済措置が設定されている、4年の夏の採用はニューノーマル採用という一風変わった選考になっています。

Strategy&

募集時期:夏、冬、春
選考フロー:ES→適性検査(TG-Web)→GD→面接(複数回)→ジョブ→面接→内定
※春のみジョブ無
チャレンジ回数:実質1回のみ
備考:S&は実質的なエントリー可能回数が1回になります。プロセスの中のどの段階で落ちても以降のエントリーはすべて書類選考落ち扱いになります。適性検査のTG-Webは問題数が少ないため、個人的には慣れてから選考を受けることを推奨します。22卒では、ワンキャリア経由で「女性用セミナー」があり、そこからの選考ルートが存在しています。

アーサー・ディ・リトル

募集時期:夏、冬
選考フロー:ES→適性検査(玉手箱)→Web小論文→面接(1回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:2回可
備考:ADLはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。22卒からは選考フローが大幅に変わり、小論文が追加されました。就活コミュニティや内定者経由のリファラルルートが存在しています。

ローランド・ベルガー

募集時期:夏、秋、冬
選考フロー:ES→適性検査(TG-Web)→面接(2回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:実質1回のみ
備考:RBは実質的なエントリー可能回数が1回になります。プロセスの中のどの段階で落ちても以降のエントリーはすべて書類選考落ち扱いになります。適性検査のTG-Webは問題数が少ないため、個人的には慣れてから選考を受けることを推奨します。

アクセンチュア(戦略)

募集時期:夏
選考フロー:ES→適性検査(玉手箱※空欄推測)→GD→面接(1回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:アクセンチュア(戦略)はそもそもの募集が夏にしかありません。ちなみに、戦略の適性検査の結果はビジネスコンサルタント職にも引き継がれるので、ビジネスコンサルタント職と併願している方は注意してください。

EYパルテノン

募集時期:夏、春
選考フロー:ES→適性検査(玉手箱)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:2回可
備考:EYパルテノンはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。22卒は企業別のエントリーページはなく、外資就活で募集がされていました。ESが非常に重いことで有名ですが、ジョブまでのフローで面接がありません。ジョブの中で面接が行われる形式です。

ZSアソシエイツ

募集時期:夏、冬、春
選考フロー:ES→適性検査(企業オリジナル)→面接(2回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:3回可
備考:ZSはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。製薬系に強いという特徴もあり、社内でのコミュニケーションはほとんど英語で行われます。そのため、面接でも資料が英語であったり一部英語での発表の機会があります。

L.E.K.コンサルティング

募集時期:冬
選考フロー:ES→適性検査(未確認)→面接(複数回)→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:LEKはそもそもの募集が冬にしかありません。22卒は企業別のエントリーページはなく、外資就活で募集がされていました。面接は英語で行われます。

サイモンクチャー・アンド・パートナーズ

募集時期:冬
選考フロー:ES→適性検査(SHL)→面接(複数回)→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:サイモンはそもそもの募集が冬にしかありません。22卒は企業別のエントリーページはなく、外資就活でヘルスケア専門のコンサルタント職の募集がされていました。1次面接のみ日本語で、2次面接以降は外国人との英語で行われます。

ドリームインキュベータ

募集時期:夏、春
選考フロー:ES→適性検査(SPI)→GD→面接(複数回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:2回可
備考:DIはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。ジョブ後の面接は社長が直接実施することで有名です。

コーポレート・ディレクション

募集時期:夏
選考フロー:ES→適性検査(企業オリジナル)→GD→面接(複数回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:CDIはそもそもの募集が夏にしかありません。面接でもケース面接は行われないようです。

P&Eディレクションズ

募集時期:冬
選考フロー:ES→適性検査(SPI)→小論文→面接(複数回)→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:P&Eはそもそもの募集が冬にしかありません。ファクトロジックというサイトに説明会が記載されており、そちらに参加するとエントリーが可能になります。ただ、時期を問わず採用担当に直接メールするとエントリーができるようです。

IGPI

募集時期:夏
選考フロー:ES→適性検査(GPS)→面接(2回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:IGPIはそもそもの募集が夏にしかありません。就活サービスを覗けばES免除のルートがありますが、普通に出してもほとんどの候補者が通過するという認識です。通年で採用も実施しているようなので、気になる方は採用担当にメールしてみてください。

YCP Japan

募集時期:夏
選考フロー:ES→GD→面接(1回)→ジョブ→面接→内定
チャレンジ回数:1回のみ
備考:YCPはそもそもの募集が夏にしかありません。22卒は企業別のエントリーページはなく、外資就活で募集がありました。通年で採用もやっているようなので、気になる方は採用担当にメールしてみてください。

野村総合研究所(戦略)

募集時期:夏、冬、春
選考フロー:ES→適性検査(SPI)→面接(1回)→GD→ジョブ→面接(複数回)→内定
チャレンジ回数:3回可
備考:NRIはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。1度ジョブまで行くと、再チャレンジは不可のようです。部署別採用は行っておらず、戦略部隊になるかは配属リスクが存在します。

三菱リサーチ&コンサルティング(戦略)

募集時期:夏
選考フロー:ES→適性検査(SPI)→GD→ジョブ→面接(複数回)→内定
チャレンジ回数:3回可
備考:MURCはエントリー回数が2回あり、再チャレンジが可能です。総合コンサルとしては珍しくシステム部隊が存在しない会社で、銀行経由でピュア戦略案件の受注に成功しています。NRIと同様で部署別採用は行っておらず、戦略部隊になるかは配属リスクが存在します。

以上になります。エントリー時期によって巡り合わせもあると思うので、参考にしていただけたら幸いです。

こちらもご参考ください。


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