【読書メモ】『天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード』(オードリー・タン 著)
▶今回の書評本『天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード』(オードリー・タン 著)
『天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード』
オードリー・タン 著
文響社
▶読書メモ
【Step1】問題と向き合う
Keyword1:解決思考
全ての人の側に立って対話する
自己矛盾が起きないよう心がける
向き合って、受け入れて、対処して、手放す
一人ではなく、みんなで価値を創り上げる
「真剣に話し、真剣に聴く」というシンプルな原則
Keyword2:エンパシー
「傾聴」は問題解決の基本
常に、相手の側に立って行動する
自分の経験に基づいて相手を理解する
わずか10分間で対話力をアップする簡単な方法
対立から対話へ進む世界
Keyword3:多重視点
ブロードバンド接続は人権である。
一つの視点に偏ると、ゼロサム思考しか生まれない
たくさんの視点を自分の中に蓄積する
Keyword4:取捨折衷
機械学習と民主主義
世界は二項対立よりもはるかに複雑なもの
課題の背後にある先入観と向き合う
互いの信頼が、Win-Winを実現する
「共通認識」にこだわらず、柔軟に進む
コンテンツは、よりよい未来のために公開する
【Step2】問題を受け入れる
Keyword5:持続可能な開発
SDGsで誰一人おきざりにしない社会を実現する
前世代と次世代をつなぐという思い
企業は利益の追求それ自体によって環境保護を実践できる
SDGsの目標はみんなで一歩ずつ階段を上っていくようなもの
世界はもともと一つであり、いたるところに智慧はある
持続可能性を意識した生活をしよう
Keyword6:集合知
AI(人工知能)とCI(Collective Intelligence:集合知)を結びつけて活用する
ゼロサムを手放して融合を取り入れる
集合知の持つ大きな可能性
「集思広益」を行うインターネット世代
「集思広益(ジースーグアンイー)」:諸葛亮孔明の故事成語。人々の知恵を集中させ、幅広く有益な意見を吸収する。衆知を集める。現代の起業はメイド・イン・ザ・ワールド
タピオカミルクティーはオープン・イノベーションの象徴
keyword7:不完全主義
誰もがお互いを補い合って進む社会
客観的に鑑賞する
「天才」ではなく「思想の運び手」でありたい
門を開けて車を作るから、皆さんにも参加してほしい
それぞれの人の側に立つ
未来は、あなたがいるからやってくる
【Step3】問題に対処する
Keyword8:透明性
透明性がもたらした変革
コロナ禍における情報公開と透明性
肖像権や著作権の放棄は社会への恩返し
インターネットで培われた無償提供やシェアという世界観
政府の情報公開が市民参加を促す
オープンソースと四つの交換モデル
Keyword9:ソーシャル・イノベーション
みんなのことにみんなが協力する社会の実現
アイデア一つで誰もが参加できるソーシャル・イノベーション
ハッシュタグの無限の広がりが世界をつなぐ
社会を動かすソーシャル・イノベーション
ソーシャル・イノベーションと社会的企業(ソーシャル・ビジネス)
アクションプランは時間をかけ、ローリング方式で調整する
Keyword10:市民協力
デジタル時代に求められる身分証とは
人を先進技術に合わせるのではなく、先端技術を人に合わせる
市民協力の新たな形態とは
コロナ禍で台湾の飲食店が過去最高売り上げを果たした理由
個人の思いを未来の人に見せ、未来を増幅(エンパワー)する
人々が自主的に参加し、政府がいつでも対応する社会
Keyword11:読書
高速スキャン読書法
判断を急がず、データを集めてから行動する
【Step4】問題を手放す
Keyword12:競争からの脱却
競争の意義を見直そう
競争以外の選択肢を探そう
あなたの価値はどこにある?
「正常(ノーマル)」という言葉にほとんど意義がなくなった現代
外に出て学び、考える時間の大切さ
成績だけで子どもを判断しない新教育改革
必要なのは競争力か中核能力(コア・コンピタンス)か
かけっこで勝つ必要はない
競争ではなく、分かち合う文化を
Keyword13 :自分と向き合う
一人になって自分と向き合うメリット
自分のための空間と時間を確保する
デジタル時代の身の慎み方
睡眠は、自分と向き合い自己整合を行う希少な時間
Keyword14:至高の喜び
オードリーの心満たす「法喜充満」とは
欲望を満たすのとは異なる幸福感
承認や理解を求めず、ただ思考を伝える役割に徹する
苦しみも喜びも、どちらも大切
ログアウトするときの世界が、ログインしたときよりもよくなってほしい
Keyword15 :死を見つめる
毎晩眠ることは、死と向かい合う練習
この世への「ログイン」と「ログアウト」の間
個を超え、社会の人々との関わりを持つことが、生を充実させる
▶感想
台湾の天才IT大臣のオードリー・タンの言葉には、他の偉大なリーダーと共通する普遍的な考え方と、オードリー・タンの独特の世界観から出てくる言葉の両方があって、非常に興味深く読みました。
以上です。
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