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広末涼子さんも渦中にある『不倫』は必ずしもダメなものなのか?

超有名清純派女優の度重なる不倫スキャンダルが先週からメディアを賑わせています。

日々のご相談の中で恋愛についてお受けすることが多く、その中でも不倫問題は日常的にお聞きするため、私にとって『不倫』はとても身近なものという印象があります。芸能界では不倫の発覚が仕事に及ぼす影響が大きく、皆さん戦々恐々としているのではとお察しするところであります。

世間の不倫に対する見方は厳しく、『不倫、絶対ダメ』と薬物並みに敵視されているような空気がありますが、実際には、20~60代の男女の約半数が不倫や浮気を経験するというデータがあり、厳しすぎる世論に違和感を感じます。

「あれだけダメだって言われてるのに、なぜ?」
「自分のことは棚に上げて人を非難していいの?」
子供にそう質問されたら窮地に陥りますよね。

攻撃は最大の防御ですから、自分ができていない人ほど、他人を非難し攻撃したくなります。ということは、「不倫NO」と強く言う人ほど、実は……とでっかいブーメランが自分に返ってくるかもしれないということが分かっておられないのでしょうか。

カウンセラーの皆さんは、クライエントさんが誰にも言えずに抱えていた苦悩を思い切って打ち明けて下さったときに、にべもなく『不倫、絶対NG』と突き返すのですか?


事象ではなく内的要因に目を向ける

不倫は嗜癖行為の一つです。

自分の中の何か足りないものがあるという苦しさを、手っ取り早く埋められたという錯覚が得られる、とても便利な行為です。
性欲は食欲や睡眠と同じく本能であり、人類のほぼ全ての人がある程度の年齢になると経験するものなので、抵抗感も少ないのでしょう。
心身共に劇的な満足感が得られ、その一時的な満たされ感が自分の不全感を紛らわせてくれるので、真の問題から目を逸らすのにはもってこいですよね。

データの通り半数が不倫や浮気の経験者なのだとして、人間の半分は「自分は足りていない」と思いながら生きておられるのだとしたら……そちらの問題の方が大きいように私は感じます。
あれだけの美貌と演技力、いくつになっても変わらない透明感のある魅力をお持ちの女優さんですら、人には言えない苦悩や葛藤をお持ちだったのではと慮れたとしたら、メディアの対応も変わり、世間の見方ももっと違ったものになったかもしれませんよね。


相談のその先を見据えて

不倫という行為は、結局、苦しみから生まれた吹き出物のような存在でしかありません。
吹き出物をなんとかしようと思ったら、出来てしまったところにちまちまと薬を塗って「二度と出来るな!」と説教しても意味がありませんよね。
吹き出物の場合、必要なのは生活習慣を整え体質を改善させていくことです。

不倫をしたあなたはNot OK、ではなく、なぜ不倫という穴埋めを必要としていたのか、その苦しみに向き合う勇気をクライエントさんが持てるようサポートしていくのがカウンセラーの役目です。

カウンセラーから、失敗さえも受容し成長力を信じて支援してもらったという経験をすることで、クライエントさんは他者の失敗も受け入れるだけの寛容さを持つことができるようになっていきます。

この好循環が社会に広がっていくと良いですよね。


これが、カウンセラーの仕事だと私は思っています。

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