【自分12/100】11歳、いじめ、自殺

小5、初めていじめを経験した。僕は生きているので自殺をしたのは僕ではない。
今回の話は少し重たい。

小学校の頃の僕はまぁまぁ出来る子だった。成績もよくクラスでは1番足が早かった。小3小4と学級委員に推薦で選ばれた。

小5の時、生徒会(児童会って言ったかも)役員にも選ばれた。一学年4クラスあり各クラス1人ずつ5年生4人、6年生4人が生徒会役員となる。

その中にいた6年生の1人の女子に目をつけられ、僕はいじめられるようになった。A子と呼んでおく。

A子は女子だったが、背が高く顔つきも怖くて僕は少し怯えていた。

A子は僕に変なあだ名をつけ嘲笑った。他のメンバーもそのあだ名で呼ぶようになった。

「あんたって〇〇って感じだよねー、だから〇〇ってよぶわー」

〇〇にはすごくカッコ悪い、呼ばれるには恥ずかしいあだ名が入る。

A子は僕には出来るわけもない、無茶苦茶な仕事を押しつけてきた。

少し離れた市で開催された生徒会大会があり、僕以外のメンバーは待ち合わせをして一緒の電車で行ったが、僕だけは1人で行った。

辛かった。僕がいったい何をしたというのだ。
僕はA子が大嫌いだった。

この環境が変わることなく、1年が過ぎ僕は役目を終えた。

僕は6年生、A子は中学生。学校で会うことは無くホッとしていた。

もうすっかりあの頃の事を忘れていたある日

衝撃的なニュースが飛び込んで来た。

「A子が自殺したって」

大嫌いだったA子の自殺、最初聞いた時どんな感覚だったかははっきり覚えていない。

次第に詳細がわかってくる。

A子の両親は離婚をしていて、A子は父親に引き取られた。A子は母親に会いたくて、母親が住んでいるマンションに行ったが、会う事を拒まれ、そのマンションで飛び降り自殺をはかったそうだ。
どこまで本当かどうかはわからないが。

それを聞いて僕は、

「ざまぁみろ」と思った。

小学生の僕は正直「ざまぁみろ」と思った。

かわいそうだとか微塵も思わなかった。

30年が経ち、自分が大人になって子供もでき、今ならA子の辛さはよくわかる。
歪んでしまったのも環境のせいだったのかも知れない。

きっと僕じゃなくてもよかった、ただ誰か1人をターゲットにして私生活のストレスのはけ口にしていたのだろう。
かわいそうだ。

当然、あの時の僕はA子に何もしてあげることはできない。

あの世でA子と話しがすることができたら、僕はなんて声をかけるだろうか。

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