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僕が東京パラリンピックを目指す訳 第4回 ~「百獣の王」と「暗闇を泳ぐ珍獣」~

昨日、NHKのお昼の番組に自宅からリモート生出演させていただいた。

「武井壮のパラスポーツ真剣勝負」というコーナーで、「百獣の王」こと「武井壮さんとパラアスリートがパラスポーツで対決する企画だ。今回はパラ一年前特別編で、これまで対決してきたアスリート達がコロナ下でどんな生活を送り競技に取り組んでいるのかを訊くインタビュー特集だった。
僕は例のおうちプールや自粛中に取り組んだ肉体改造について、また先日アシックスコンプレックス豊洲で行った木村くんとの合宿

などの話をした。(またもや視覚障害筋肉男子が裸体を触り合ってフォルムを確かめ合う貴職悪い映像が使われてしまった)

壮さんの番組に読んでいただいたのは今回で3回目になる。トップアスリートとしてパラスポーツを真正面から捕らえて体当たりで面白さを伝えようとしてくれる姿勢にはいつも感服させられる。収録の時は、いつも明るく元気、そしてアスリートファーストな壮さん。選手のことを考えてくれているのが凄く伝わってくる。天才アスリートなのに謙虚で、僕なんかにもリスペクトを持って接してくださってありがたいと思う。
でも本人は本当に負けず嫌いらしく、単なる体験会では終わらせない文字通りの真剣勝負。

めちゃめちゃアグレッシブなので僕も遠慮なくやらせていただいた。

富田:せっかくなのでまずはブラックゴーグルをつけて飛び込んでみましょう!
武井:えっ!いきなり!?ちょっと厳しくね!?
富田:いやー、百獣の王って伺ってるんで・・・
武井:いやいやいや、百獣の王ってそーゆーんじゃねーから!!

そもそも水泳が得意じゃないのに少し泳ぎを見ただけですぐにできてしまう運動神経には脱帽した。
でもブラックゴーグルを使う暗闇スイムはとっても辛かったみたい。

このスーパーしんどいと噂のブラックゴーグル。

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こうしてるとクールなアイテムに見えるけど、用はただの防水目隠し。初めて着けるととにかく怖いしわけわかんなくなって溺れそうになる人もいる。当然真っすぐなんて泳げないからぶつかる。僕は仕事だから平気にしてるけど、競技用コースロープに当たると実はびっくりするぐらい痛い。普通に血が出る。
本来ゴーグルって水中で目を見えるようにするためにあるのに、それをわざわざ真っ暗にするってなんなの?バカなの?危ないじゃん。
つまりブラインドスイマーとは、目隠ししてパンツ一丁でプールに飛び込み、外から棒で叩かれて喜ぶ変態マゾヒストオジサンなのだ。(ドヤ)

そんなちょっと大変な暗闇スイムなんだけど、実はそれも色んな大変さのごく一部でしかない。というか実は目隠しして泳ぐこと自体は訓練すれば半年ぐらいでできるようになる。元々泳げる人なら慣れて恐怖さえ取り除けば怪我はするけどなんとかなるのだ。
じゃあ本当の難しさはどこにあるのか。
僕は案外、プールの外で苦労してきた。

なんせ僕はゴーグル外しても見えないんだから。(ドヤ)

ちょっと目を瞑って真剣に想像してみてほしい。
あなたは今後、一生目が見えない。どうやって生きていく?
まず考えるのは、どうやって飯食おうとか、どうやって家事しようとか、どうやって買い物しようとか、どうやって携帯使おうとか、どうやって勉強しようとか、どうやって働こうとか、どうやって電車乗ろうとか・・・
というかそもそもこのNOTEさえも読めてないはずで。
普通、「さあ泳ぎに行こう!」なんて思わないよwww
下手したら、プール着く前に事故って死んじゃうよwww

意を決して家を出てやっとプールにたどり着けても、利用を断られたりするし、許可もらって泳ぐことになっても、タッパーさん必要だし、障がい者教えてくれるコーチもなかなかいないし、なんとかそろっていざ練習!と思っても、正しいフォームも自分の泳ぎも見れないし・・・
どうやって速くなればいいんだよwww

僕が「パラは会場でのパフォーマンスだけじゃない、そのプロセスにこそ価値がある、社会的な意義がある。」と言っているのはそういう経験をしてきたから。
パラリンピックに出るっていう目的のために自分からひたすら障壁にぶつかっていって、精神的にも肉体的にもたくさん怪我をしながら、いろんな人に支えてもらって障壁を崩して前進していって。その結果として一応そこそこ泳げるっていうパフォーマンスがある。
それが本質だとわかってもらえると嬉しい。

だから暗闇スイムの本質を味わってもらうには、せめておうちでブラックゴーグルを目に「接着」するところから。
次回の壮さんに期待したいwww

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#エッセイ #ダイバーシティ #スポーツ #パラリンピック #水泳 #武井壮 #木村敬一

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