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【100記事目】2017 国際女性デーでのアンハサウェイのスピーチ


昨晩YouTubeで、2017年3月8日の国際女性デーに合わせて国連本部で俳優のアンハサウェイさんがしたスピーチの動画を観ました。

英語の勉強のつもりで観始めましたが、内容がとても素晴らしく、自分の中で腑に落ちる内容だったので共有します。


私の拙い英語力では翻訳が難しく、
ハフポストの記事をそのまま引用させて頂きます。
お時間のある方はぜひ動画で観て頂きたい内容です。

【スピーチ全文】

総会議長、国連副事務総長、エグゼクティブディレクター、UNウィメン、素晴らしい皆さま。

私は若い頃、女優としてのキャリアをスタートさせました。母が私をマンハッタンのオーディション会場に連れて行けないときは、私はニュージャージー州の郊外から電車に乗り、父が法律事務所の仕事を途中で抜けて、ペンシルベニア駅の上の階にある到着・出発のサインがあるプラットフォームで待ち合わせしていました。
そこから一緒に地下鉄に乗り、地上に出ると、父は「北はどの方向だと思う?」と私に尋ねるのです。最初は苦手でしたが、何度もオーディションを受けて、何度も同じ質問をされるうちに、私は北の方角を見つけるのが上手になりました。
昨日、ここに来る飛行機の中で、この記憶が頭をよぎりました。私の人生がその頃よりもこんなに先に進んだだけでなく、なんてことのないように思えたこのレッスンに、どれだけ大きな意味があったのか、ということも思い返しました。まだ子供の私に、父は方向感覚を付けさせてくれました。
大人になった今、私は自分の方向感覚に自信があります。父が、世界に出て自分自身を導くための自信を付けさせてくれたからです。
昨年、2016年3月末に、私は初めて母親になりました。これはおそらく誰もがそうだと思うのですが、生後1週間の息子を抱いて、私の優先順位が細胞レベルで変わるという、言葉では言い表せない経験をしました。
私は、自分のキャリアに愛着を持ち続けていますが、それ以外のものや他の人、それにもっともっと多くのものを大切にできるようになる、そんな意識の変化がありました。
私も、他の多くの親のように、自分の仕事と親としての新しい役割を両立できるか疑問でした。そして、その瞬間、アメリカの育児休暇制度に関するある統計が思い浮かびました。
現在、アメリカの女性は12週間の無給休暇を取得する権利があります。男性にはその権利はありません。このことは、あるときから、私にとってそれまでと異なる意味を持つようになりました。息子が生まれて1週間後、私がまだ産後でしっかり歩けなかったとき。夫と私にすべてを依存している存在がいることを知ったとき。生活が完全に夫頼みであったとき。私達がそれまで「わかっている」と思っていた、家族や人間関係について、新しい理解が芽生えた、その瞬間からです。それは全く違う意味を持ちました。
どういうわけか、私たちアメリカ人の親は、3カ月以内に「通常に戻る」ことを期待されていました。収入もないのに、です。私は、こう自問自答したのを覚えています。「妊娠が実際にもたらすことは『1カ月間、家で誰かに食事を与え続けること』で、アメリカではほとんどの人たちが妊娠するたびに給料を使い切ってしまうのであれば、12週間の無給休暇で経済的に成り立つものなのか」と。
実際、これでは多くの人々が経済的に成り立たないので、アメリカの女性の4人に1人は、出産の2週間後に職場復帰します。それ以上の休暇をとる余裕がないのです。25%もの人々がです。
同様に懸念されるのは、経済的には12週間の無給休暇を取れる余裕がある女性でも、「母親へのペナルティ」つまり、仕事に対して忠実でないとみなされ、昇進や他のキャリアアップを失うのを恐れて、早々に職場復帰することです。
私の実家では、母はキャリアか、3人の子供の育児かの選択を迫られました。つまり、専業主婦として収入もなく、正当に評価されることがなくなったのです。当時は、両立させる手段がありませんでした。
父と一緒にいた思い出は、とても貴重なものでした。私や兄弟たちにとって父と一緒にいられる時間は、いつも父の仕事の忙しさに応じて増えたり減ったりしました。それでも私たちはとても恵まれた家庭でした。私たちの苦労など、他の家族にとっては夢のようでしょう。
有給育児休暇制度について調べれば調べるほど、女性の完全な平等と女性への権限委譲を実現するための障害を乗り越えることと、その壁を破るためには育児者としての男性の役割を見直す必要があること、その2つのことには関連性があることがはっきりしました。つまり、女性たちを解放するには、男性を解放する必要があるのです。
女性や女の子が家事をするという固定観念は今も根強く残っています。女性を不公平に扱うだけでなく、男性の家庭や地域社会とのつながりにも制約があります。こうした制約は、彼ら自身や子どもたちに大きく影響します。それは私たちがよくわかっています。では、なぜ私たちは父親の役割を過小評価し、母親に負担をかけ続けるのでしょうか。
有給育児休暇制度は、単に仕事を休むことではありません。役割を定義し、時間を投資し、そして新しいポジティブな行動のサイクルを確立する自由を創造することです。従業員の育児休業制度を導入している企業では、従業員定着率が向上し、欠勤率やトレーニング費用が低下し、生産性とモラルが向上していると報告されています。有給育児休暇制度のために資金を支出する余裕がないのではなく、有給育児休暇のために支出しないわけにはいかないのです。
スウェーデンの研究では、父親が育児休暇を取った場合、母親の収入が1か月あたり6.7%ずつ増加しています。つまり、家族全員の経済的自由が6.7%増えているのです。「男性および男女の平等についての国際調査」(IMAGES)のデータによると、ほとんどの父親は、子供たちとより多くの時間を過ごせるなら仕事を減らす、と報告しています。この会場にいる皆さんの中で、幼少期にお父さんと十分に過ごせた人がどれほどいるでしょうか? ここにいるお父さんたちは、いま子供たちと十分な時間を過ごしていますか? 成長するために、私たちはお互いに助け合わなくてはなりません。
UNウィメンと共に、私は世界中の国、企業、機関に対し、さらに一歩進んで育児休暇の擁護者になってもらいたいのです。 2013年の時点で、190の国連加盟国のうち育児休暇の規定があるのはわずか66カ国です。国連自身もまだ有給育児休暇の目標を達成していませんが、今は政策を見直しているところです。私は国連と共に歩むのを楽しみにしています。
親になることで男性や女性が経済的に不利にならないような世界を、身をもって示していきましょう。私は、みなさんに子供がいるか、あるいは欲しいかどうかにかかわらず、大事に思う子供を持つ必要があるなんて言うつもりはありません。そして、この問題で利益を得ようなんて思っていません。性別に基づかない政策が実現する、より発展した世界で生きることで恩恵を受けられるようになってもらいたいのです。
私たち全員が、より思いやりにあふれた時代を生きる恩恵を得られます。それは私たちのニーズを弱めることなく、ニーズを実現して私たちが「十分に人間であれる」時代
出産休暇や性別に基づく職場の就業規則は、現時点では整った制度のように見えて実は窮屈なものになっています。もともとは女性の生活を楽にするために作られたものですが、これにより女性は職場にとって不便なものだという認識が生まれているのです。私たちは今、男性が心理的に限られた選択肢で縛られていることを理解しています。いろんなタイプの家族が存在する世界の現実の前には、これは役立ちません。2人のお父さんがいる家庭にとっては、産休が何の役に立つでしょう?
今日の国際女性デーにあたり、私は現在の政策作りに携わったすべての人たちに感謝します。私たちはこうした政策を尊重し、ジェンダーから離れ、機会を創出する。それによって意識を変え、強化していきましょう。犠牲を払い、私たちのすべての人生、特に子供たちの人生を見直すためにより公平で、より進んだ真理に到達する道筋をつけてくれた私たちの親に敬意を払いましょう。
有給育児休暇は、単に両親が子供と一緒に過ごす時間を意味するだけではありません。子供たちが観察しているストーリーに変化を与え、彼ら自身が想像する可能性に広がりが与えられます。
私には希望の兆しが見えています。私の国アメリカは、育児休暇はおろか、出産休暇のない世界で唯一の高所得国ですが、現時点で有給育児休暇プログラムを持つニューヨーク州、カリフォルニア州、ニュージャージー州、ロードアイランド州、ワシントン州では素晴らしい取り組みが始まっています。ニューヨークのビル・デブラシオ市長とシャーリーン・マクレー夫人は、ニューヨーク市の2万人以上の公務員に有給育児休暇を付与しました。私たちには出来るのです。
変化をもたらすことは、それを最も必要とする人々だけの責任ではありません。平等を達成するためには、トップレベルの人たちの支援が必要です。だからこそ、グローバル企業のダノン社のように有給育児休業制度を先行して導入した会社を称賛するのは、とても名誉に思います。今日私は、ダノン社のグローバルCEOエマニュエル・ファーバー氏を、有給育児休暇の最初の「HeForShe」 に共鳴して擁護者としてここに発表し、称賛します。
この発表の一環として、ダノン社は、2020年までに同社の10万人の従業員に対して、性別を問わず18週間の育児休業制度を導入する予定です。
エマ・ワトソン大使が、今や象徴となった「HeForShe」スピーチで、もし今の世界が権力の過半数を男性が占める世界なら、まず男性にそれを変える必要を信じてもらわなくてはならない」と言いましたが、彼女は、ファーバー氏のようなビジョナリーのことを話していたのだと思います。メルシー(ありがとうございます)。
ダノン社のようなポリシーが新たな標準になったとき、私たちの次の世代がどんな風になるか、想像してみてください。
もし、この10万人が1億人になったら。
10億人に。
さらに多く。
すべての世代で、自分たちにとっての「ノース(重要な目標)」を見つけなくてはなりません。
女性が参政権を要求した時、私たちは平等への基本的な一歩を踏み出しました。
これもノース。
同性婚の法律がアメリカで成立した時、私たちは差別的な法律を終わらせました。
これもノース。
何百万人もの男性や男の子たちがエマ・ワトソンのHeForSheの呼びかけに答えたとき、世界は成長しました。
これもノース。
私たちは自分に問いかけなくてはなりません。私たちはどうすれば今日の私たちよりも良くなれるでしょうか?
あなたや私のような人が、男性と女性の違いよりも大切なことが多くあることを知って立ち上がった時、愛は愛で、親は親だというより深い真実があることを知った世界全体が成長するのです。
ありがとうございました。

引用:ハフポスト

長いですよね。笑
読むの辛い方はこちらへ↓

育児休業ではなく育児休暇という表記になっているのが気になりますが。。。暇じゃないよ。
アメリカの話だからかな。

【1人目出産後 夫の仕事と私の気持ち】

夫は長時間労働です。
今は完全在宅勤務ですが、コロナ以前、朝は普通に出勤して、平日は毎日終電間際の生活でした。

1人目は里帰り出産をした為、産後1ヶ月の生活の補助は母がしてくれました。
夫は週末になると私の実家に泊まり、赤ちゃんと過ごす日々でした。

食事や掃除洗濯の負担がない分とても助かる反面、私も夫も、夫がいない状態での育児に慣れてしまっていた事が後々に響いてきました。

夫の気持ちとしては、
・育休を取るとわずかでも収入が下がるので、子供が生まれてお金がかかる今それは避けたい
・単純に抱えている仕事量が多く、休みの目処が立たない
・夫婦間で役割分担できていれば良い

というような内容で当時伝えられた記憶があります。

「育休取らないんだ・・・」とは思いましたが、私から取ってくれと強く訴えるほどの気力もありませんでした。
ただ、あの時、お互いのキャリアの話を出来なかった事は未だに私の中に深く残っています。

結果的に私が夫に対して一番不満を持ったのは「育児に対して当事者意識が低いこと」でした。

【2人目出産後 コロナ禍の恩恵】

何度かnoteでも触れていますが、我が家にとってコロナ禍の唯一のプラス面は、夫が在宅勤務になった事です。

長女のイヤイヤ期に手を焼いているところも、
妊娠中に切迫流産で安静にしなければいけない期間も、
毎日の子供との入浴も、
私から「こんなに大変だ!」と訴えなくても現実的に見えます。
なので、感じて、動いてくれる事が格段に増えました。
初めてチームで「子育て」をしている気がしました。

たった数日ですが、育休も取ってくれました。


【やってみなきゃ分からないんだから育休全員取ったら良いと思う】

稼ぎ手が育休を取るのが難しい場合もあるとは思います。経済的にとか。色々な理由があるとは思います。
だけどそれを何とかするのは政治の力、会社の力でしょ?とも思います。

どうしたって人は見てないものをリアルに想像するのは難しい。1人で子育てを担う妻が夫に「大変だ大変だ」と訴えすぎると「またか」と思われる事もあるでしょう。

それぞれの家庭に選択肢を広げるために、
子供が生まれたら男女問わず全員育休があれば良いと思います。
もちろん、身体の回復が必要な母と、夫とでは期間は違っていい。

けれど、一旦は最初のスタートを一緒にきるだけで、後手に回りやすい男性側の「子育てを一緒にしている」意識。まさに、アンハサウェイの言葉の中の「育児者としての男性の役割」「親は親だという事実」の意識は高まると思うんです。

そしてそうする事によって、
それぞれの家庭での仕事と育児と家事のバランスの選択肢は広がると思っています。

キャリアをストップせざるを得ない女性側が、そのまま諦めなくても良いように。
男性側が1人で金銭面の負担を引き受けなくても良いように。
どちらかの個人収入を上げるではなく、世帯収入を上げる考え方も出来るよっていう事を、みんなが広く選択肢を持てたら良いなと個人的には思っています。


そういう話をすると、我が夫は以前は必ず「うーん」という顔をしていました。だからね、言っても伝わらないから、とりあえず経験してみてよって事です。

とりあえず一回やってみて、「やっぱ違うね」なのか、「こんな働き方もいいね」なのか、「我が家のバランスはこうしていこうか」と話し合う事が大事なんだよ。


余談ですが、昨日「立ち会い出産について」の話を夫とする機会がありました。

我が家の場合、1人目は私が立ち会いを希望していました。
「一緒にいて欲しい」というよりは、「見とけよ?簡単に、母子共に無事ですとか言うなよ」というどちらかと言えば呪いに近いメンタルでした。笑

結局は初産にも関わらず、入院してから2時間以内で生まれるスピード出産だったので、夫は連絡を受けて会社から向かうも間に合わず。


2人目はコロナ禍で立ち会い出産NGなのもありましたが、私自身が希望をしていませんでした。
長女のお世話をしといてねって感じです。


夫自身は「立ち会い出産は絶対に嫌!」と言っています。「役に立つ気もしないし、それで妻側もイライラするならお互いに良くない」と言っていますが、これに対しても若干(いや、結構?)モヤ〜〜っとしてまして。


別にどうしても立ち会いして欲しいわけじゃないけど、きっと想像つかないだろうから現実として捉えるために見ときなよと思います。


生命の誕生ってどういう事か。命をかけて産むってどういう事か。無痛分娩、自然分娩、帝王切開。産み方に関わらず、どんなリスクがあって、現場でどれほどの事が起こっているのか。
それを、「役に立つ気もしない」なんて簡単な言葉で済ませないでよ。です。


きっとその現場を見たら、
少なくとも産後数週間の妻や子への夫の関わり方って変わってくるんじゃないのかな?と思います。
よくお産を終えた身体は交通事故で全治何ヶ月と同じとか言われますけど、それをこっちに言わせないでー!察してーー!!自分で調べてーーー!!

な・ん・で・産後1ヶ月の食事の手配とかこっちにさせんのさ。
な・ん・で・予防接種のアポ取り全部丸投げなのさ。な・ん・で・離乳食を何日からスタートさせるか考えないのさ。


スミマセン。つい思い出して取り乱しました。笑




そうそう、こういう問題って、妻側もついつい加熱しがち。ヒステリックになってしまうので、余計に相手に伝わらないんですよね。

なのでお願いします。制度にしてくれたら助かります。未来のために。


結婚していてもいなくても。
子供がいてもいなくても。
性別がどうであれ。

従来の価値観の働き方に縛られる事なく、
自由に選択が出来る未来がある事を祈って。




毎日投稿100日チャレンジ最終日です。

最後の最後にめちゃくちゃ長い文章で、
しかもシッチャカメッチャカ。
乱文失礼致しました。

最後まで読んでくださって感謝です。
ありがとうございました。

今後は毎日ではなく、
感じた時に感じた事を、
ゆるーく続けていきたいと思います。




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