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内子晴れオリジナルクラフトビールをつくったこと

1.さいしょに
みなさまはじめまして、合同会社アソビ社の山内大輔といいます。愛媛県の内子町という小さな町にある古民家で『内子晴れ』というゲストハウスを営んでいます。

“人と人、人と町”をつないでいく“場”として愛媛県や内子町というローカ知ってもらえるよう活動し6年目を迎えています。

地酒と料理を楽しむイベント

おいしい内子晴れ

≪内子晴れツアー≫

内子町の今までを知り、私たちのこれからを共有していく旅です。

 そしてこれから~和紙の旅~

≪内子晴れツアー≫亀岡家(栗農家)さんとの朝ピクニック 

内子の山間部で栗農家さんの栗ことを知りながら、料理家さんのご飯を楽しむイベント

にのらく茶園ツアー 

お茶畑にてお茶摘みや紅茶の加工現場、お茶を使った料理、紅茶の座学などお茶三昧のイベント

私たちのこれからの活動として、 この5年間で紡がれてきたつながりから“モノ”や“コト”をさらに創っていこうと思ってます。

まずはその一環として、今回は内子の農家さんや林業家の方々とのつながりで出会った素材を使いクラフトビールづくりをしました。そしてこのビールがこの町を知ってもらうための入口になるようなコトをしていけたらと思います。

ちなみに内子町は道後温泉で有名な愛媛県松山市から予讃線に乗り、列車に揺られること25分。情緒ある町並みと昔ながらの暮らしを保存しようと動いてきた田舎町 で、愛媛のほぼ真ん中の美しい山々に囲まれた所にあります。内子町は、古くは四国88か所を巡るお遍路さんの宿場町として、その後は江戸から明治にかけて木蝋(もくろう)や和紙の生産によって栄えた町。語ればちょっと長くなりますw

2.どんなビール?
今回は内子産“クロモジ”と“青柚子”をメインに香りのよい飲みやすい ペールエールを作ります。ペールエールの「エール」は、上面発酵で醸造されるビールの一種のこと。大麦麦芽を使用し、酵母を常温で短期間で発酵させ、複雑な香りと深いコク、フルーティーな味を生み出したビールのスタイルになります。「ペール」は「淡い」の意味で、金色〜銅色のビールになります。
今回使用する素材や製造業者をご紹介します!

①香り高いクロモジを主役に。
そもそもなぜ今回クロモジを使うのかというと『武田林業』さんとの出会いがあったから。明確なビジョンを持ちながらあらゆる展開をしている武田林業さん。森づくりや林業のことを教えていただくなかで今回のクロモジを知るきっかけにもなりました。

武田林業
森の入り口づくりをコンセプトに、まちと山の間に位置する「梺(ふもと)」にたち、それらの接点をつくることで”林”業を”下”支えする「梺業」を展開。あらゆる森林資源を見つめなおし、森林の価値を引き上げ、森林サイクルを促す。そのために森林と人々の接点をつくる。森から人へ届ける。森に人を招く。これが私たちの存在意義です。
●武田林業HPより引用
森の入り口をつくる。木を切らない林業会社の品と仕事。 


クロモジはとても香りがよく、製油したりつまようじに使われたりとても使い道豊かなモノではあります。しかし、林業の現場ではむしろ邪魔者でありクロモジは群生する植物のため下草刈り(木の成長を邪魔しないように刈り払う作業のこと)されます。

伐採しに山へ

そして刈ったままになるのでそのまま山へと還っていきます。それを資源と捉えた武田林業さんはクロモジの活用としてヴィヒタ(サウナで使う、枝はを束ねたもの)にしたり製油したりしています。今回クラフトビール作りにチャレンジしたいと考えたのは、クロモジ活用の一つとしてこの香り良きモノを資源として使いたいなと思ったから。今回使用するクロモジは武田林業の武田さん案内のもと、内子晴れのスタッフと実際に山へ行って採取しました。武田林業が山でやっていく“これから”を学びながら、自分たちで刈り取り、また乾燥させました。

②自然豊かな山でつくられる青柚子

堀本農園さん青柚子

「クロモジでビール造りするんですよ~」なんて話をお世話になっている内子の八百屋(楽農研究所)さんに話をしたら、「青柚子使ってみませんか?」とアイデアをいただきました。内子の堀本農園さんという自然豊かな絶景な場所で柚子を栽培している農家さんを紹介いただき案内までしていただきました。

堀本農園さん園地

夏場には柚子を育てていくために余計な柚子を摘果していく作業があります。お話を伺うと、どうやら現状は摘果したものを捨ててしまうようだ。そういった使い道に困ったものや廃棄されるものが新たに活躍の場を生めるようなことがしたい、と思うようになりました。

内子晴れの編み込み壁

内子晴れでも今まで木工屋さんにいただいた廃材や数百枚の板を使い活用しました。どんなものもアイデア一つで生まれ変わることもあります。
結局今回はタイミングが合わず、摘果ゆずは使えませんでしたが、傷物の青柚子を使わせていただけることになりました。
実際に堀本農園さんの柚子園にて柚子の栽培のことなどを聞きながら収穫させていただきました。収穫後はお店の前で、スタッフや近所のおばあちゃんや友人と皮むきを。これがなかなか大変でしたが、今回使ったのは、香りのとても良い青皮の部分だけなのです。

近所のおばあちゃんの手際の良さ ばあちゃん手伝いに来てくれなかったら終わらなかった(笑)

③製造元は、松山で圧倒的な人気を誇る「DD4D」!

DD4Dさんはもともとは1998年から続くアパレルブランドでしたが、2019年の5月には洋服屋の中になんとブルワリーをつくってしまうという!!とってもかっこいい場所で、
「常識に捉われず好きなことをする」という想いから誕生したブルワリーです!

2019年のオープンから新作ビールを毎週のように創り続け(毎週新作ってすごい!!!)、3年間で100種類以上の高品質かつユニークなビールを製造しています。内子晴れにも置かせていただいているのですが、自由で遊び心のある ‟挑戦” を常に続けていて、私たちもとても刺激を受けてます。そんなDD4Dさんだからこそ、今回お願いすることにしました!


3.お届けしたいのは、内子の″これから″
今回つくるビールの名前は「これからの」にしました。
内子には素敵な生産者やうもれている素材がいっぱいあります。
・生産者さんたちの″これまで″を知ってもらいながら、彼らの‟これから”のすてきなビジョンを知ってもらいたい。
・今ある様々な素材やうもれている資源をこれから新たに活かしていきたい。
また″この素材からできている″というように使う素材を強調したいという思いも込めています。
ビールを通じて私たちの″これから″も知っていただけたら幸いです。
そんな思いも込めたビールです。これから何かを始めたり、これから何かを頑張ろうとしている人に届いたら嬉しいです。

ラベルデザインはアソビ社のメンバーでもあるグラフィックデザイナーの馬場宏介(Miracle Deluxe)が担当。これから何かを始めたり、これから何かをがんばろうとしている人へ後押しできるようなデザインに仕上げてくれました。書き込みもできるようにシンプルにもしています。

ラベルについて
内子晴れの5周年にちなんで限定200枚程度で5周年の記念ラベルにしています。内子町は和紙の産地でもあり、天神産紙工場という大正時代からの工場も稼働しています。この5周年記念のラベルには、その天神産紙で漉かれた大洲和紙を使用しています。印刷は同じく内子町内にある″ゆるやか文庫″さんの協力で、シルクスクリーン2版とインクジェットで印刷していただきました。1枚1枚手間をかけて作っていくのを私たちも体験しながら作成させていだたきました。(ゆるやか文庫さんは、″みそぎの里″という廃校舎の教室の一角で活版印刷、シルクスクリーン、インクジェットなどさまざまな印刷できたり、その他グラフィックデザインや貸し本屋業も展開しています。)
※今回リターンにも【5周年記念ラベル】を限定30組分ご用意いたしました!
在庫が少ないため少量にはなりますが、ぜひ手に取っていただけると嬉しいです。

文字はインクジェット
シルクスクリーン2版

そのラベルをまた1枚1枚手でちぎり、切り目の和紙感がまたいい味を出してくれています。それを一枚一枚貼りました。とても大変でしたのでおススメはしません(笑)

4.スケジュール
2022年の6月に企画をスタートし、素材の調査やクロモジや青柚子の収穫作業、そして加工作業を行いました。10月よりDD4Dさんに制作に入っていただき、11月初旬にオリジナルビールが完成しました。
クラウドファンディングをやろうとするも酒販通販免許なく税務署により停められるも、かなり時間はかかりましたが先日2023年3月3日にようやく酒販通販免許も取得しました!第一弾のクラフトビールの賞味期限3月31日なのと在庫も少ないですが、、、

5.販売先と出店について

販売いただいているお店はこちら(2023.03.08現在)
卯之町バールOTO
mayudama まゆだま
道後のかくれ宿 どうごや DOUGOYA
entohouse BAR&GUESTHOUSE
泊まれる喫茶店 ポパイ
GOOD NEWS STORE 代々木上原

出店予定
2023.03.17 東京17:00~20:00 GOOD NEWS STORE 代々木上原 角打ち
2023.03.18 東京11:00~17:00 GOOD NEWS STORE 代々木上原 マルシェ
2023.03.25 愛媛 16:30~21:30  双海灘町横丁

.おわりに
『人とまち』をつなぐモノづくり
私たちは5年間で素敵な方々と出会いながら素敵な資源や課題などを知ることができました。今回のものづくりはたまたまビールになりましたが、やっていきたいことは、人と町を繋いでいくこと。その人たちのこれからの活動を知ってもらうきっかけになるようなモノづくりを目指いしたいと思います。今回で言えばクロモジを通して、武田林業さんの活動を知る入り口になったらうれしいし、堀本農園さんも同様に知ってもらいたいです。和紙の産地であること、ここで活動する人たちのこと、彼らのビジョンがまたとても素敵なので、そういったことを知ってもらえるようなツアーもゲストハウスとして作っていきたいなと思います。ですので今後ともアソビ社のものづくりを、内子晴れのツアーを楽しみにしていただけたらと思います!!


といいつつも、結局おいしいビールを自分が飲みたいだけだったり(笑)
最高においしいビールができたので、ぜひ一緒に乾杯しましょう!

販売はこちらより


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