【#13】ビジネス書評600冊やってみる『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』近藤 康太郎著
「ダドン」頭を殴られたような衝撃。
いい本と出会うと、筆者と今の自分の実力の差を痛感する。
「今のままじゃダメだ」焦りなのかなんなのかわからない。
ただ「何かを変えなくては」そんな思いに駆られる。
書く仕事を志す自分にとって学びしかなかった。
30年以上文章で生計を立てている筆者の言葉はどれも重い。
鉄の塊のようだ。
時に激しく、時に柔らかく心に迫ってきた。
筆者紹介
内容
「文章術の入門編はもう読んだ」「文章で飯を食っていきたい」
そんな人に刺さる内容だろう。
文章の達人である筆者が、誰でもマネできる文章テクを25発教えてくれる。
私は反省しっぱなしだった。文章を書く前の心構えや書き方、勉強の仕方、推敲のやり方までどれも足元にも及ばなかったから。
書くことで生計を立ててきた筆者に感服。
筆者が費やした30年以上という時間、書くことに対する真摯的な姿勢。
大ベテランだが、おごりのようなものを一切感じない。
本書を通して文章の基本、ライターの心得、自己管理方法、生きることまで多くを考えさせられた。
心に残ったトコロ
ここからは、特に心に残ったトコロをいくつか紹介していく。
他の文章術の本では書かれていないような箇所がたくさんあった。
初心者の頃は上達が早い。やればやっただけ成果も上がる。
しかし、必ず停滞期はやってくる。
そのとき、どこまでモチベーションを保てるか。
続けられるか。
いかに継続が大切さかを筆者は訴えている。
例えば、1年以内にブログ始めた人のほとんどが辞めるといわれる。
上達を感じられなくてもとにかく続けることなんだ。
ちょっと書き方を変えたり、環境を変えたりしてみる。
文章が上達したかったらとにかく書き続けるしかないんだ。
ある程度キャリアを積んだ者は、自腹で本を買おうぜってことだ。
ものすごく共感する。
本なんて1冊1000円ちょっとだし、お金出して買った方が真剣に読める。
本を読むほど年収が上がるなんて統計もある。
だから、本こそ迷わず買っちゃえばいいもんだと思う。
たった1冊の本が一生を変えてしまうことだって本当にある。
もし駄本だったとしても、損失はたかがしれている。
飲み屋でお姉ちゃんに払う金額を考えれば安いもんだ笑
6回。
筆者が本書を書き上げるまでに推敲した数。
400字詰め原稿用紙に書いていって、筆者の背後には紙の山ができたそう。
読み直す、書き直すって神経使うだろう。
ライティングの案件でも、修正の作業が一番しんどい。
一発目に書く作業はよほどラクだと思う。
6回も推敲するのは並大抵じゃない。
熱量、情熱、本気度、真剣さ。
感想
生きるためにかく。書くために生きる。
筆者は書く仕事を通して、生きる意味を見出したのだろう。
「書くとは簡単なもんじゃないよ。だけど、素晴らしいもんだわ」
筆者のメッセージとして感じた。
書くことを愛する筆者の言葉は、厳しくも温かい。
本を読んでまで「上手く書けるようになりたい」とお思いなら、必ずタメになるだろう。
筆者渾身の文章術の本。読んでトクしかない。
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