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本当の深呼吸を生活に取り入れて

ちょうど一年前の今頃、Union Yoga japan主催の呼吸法講師養成講座が始まったのを、カレンダーを眺めていて思い出しました。

その頃までだって、呼吸に意識を向けるなんて日常的に行っているつもりだったし、そんなに難しいことなんてあるはずないと思っていたのですが、とんだ勘違いでしたね。

その最たるものが、深呼吸。

講座ではいわゆる深呼吸のことを完全呼吸と呼んでいます。これは、腹式呼吸と胸式呼吸を足し合わせた、肺をぜ~んぶ使い切って呼吸をする技法。
深呼吸なんてただ肺を大きく動かせばいいのだろうというくらいの意識で臨んだ私は、この完全呼吸が全然できなくて本当にびっくりしたのでした。

深呼吸が出来ない?
そんなまさか、と思われる方がほとんどだろうと思います。
子供の頃からあちこちでやってきているはずじゃないか、と。

まずはここに、教わった完全呼吸のステップ詳細をお伝えしますね。
是非、やってみてください!

★★★完全呼吸法(深呼吸)ステップ★★★★★★

  1. 座った状態(椅子でも床でもOK)で背筋をまっすぐに伸ばし、余分な力を抜き、姿勢を整えます。

  2. お腹が凹みきるまで、両鼻から息を吐き切ります。肺に残っている息は全部出すイメージです。

  3. ゆっくり一定のペースで、両鼻から息を吸っていきます。このとき、まずはお腹を緩めることで自然に取り込まれていく息を感じます。そこから少しずつ、骨盤底から上に向かって、さらに前後左右に向かって、身体の中に空間を作っていくように空気を取り込んでいきます。最後は鎖骨の上部まで膨らませていきますが、あくまで無理に吸い込もうとはせず、肩や首は終始リラックスさせておきます。

  4. 吸い込めたら約2~3秒、自然に息を止めてみます。このとき、肛門を締め、肩とみぞおちの力は意識して抜きます。吸い込んだ息が身体に浸透していくのを感じていきます。

  5. ゆっくりとコントロールしながら、両鼻から息を吐きます。まずは徐々に身体を緩めることで、自然に息が吐かれていくのを感じていきます。次第におへそを背骨に引き込むように下腹部を凹ませていき、最後は肛門括約筋が締まる感じまで吐き切ります。

3.~5.を繰り返します。
★★★★★★★★★★★★

…さて、なにがどう出来ないのか。
なんと、息が充分には吸い込めないのですよ!
無理矢理吸おうとしても、どうしたって鎖骨の上までなんて入らないし、そもそも無理矢理なんてやってはいけないとToshi先生には指導されるし💧
すぐに酸素不足のような気分になって、ゼエゼエと乱れた呼吸になってしまう。

そして、そこを何とかクリアできても、今度は吐く息を一定量にコントロールしながらゆっくりと…なんて出来ないんです!ガタ、ガタ、ガタと不揃いな階段を落ちていくような、変な呼気になってしまい、もう苦笑いしか出てこない。

これを繰り返すとか、もう無理すぎる💧

…理解しました。
息を吸うとき不足感に襲われるのは、普段の呼吸が多過ぎる可能性が高いのです。
普段が胸式、もっと言えば鎖骨のあたりをフガフガ動かしているだけの窮屈で浅い呼吸になってしまっていて、スピードを速くすることでようやく十分な酸素を取り込もうとしている。
それで、呼吸過多。

分かったところで、すぐに直せるものでもありません…が、こんな方法で改善していくことが出来たんです。

名付けて、「三段階吸息」と「三段階呼息」
⇦名付け親はもちろんToshi先生💦

★★★「三段階吸息」★★★★★★
深く息を吸うために、3段階に分けて息を入れていきます。
イメージで身体を上中下に分け、下から順に息を入れては小休止、をしていくのです。
・下:骨盤底から下腹部
・中:お腹から胸にかけて
・上:胸から肩のあたり、もしくは頭の先までイメージしても

吸って、止めて、また吸って、止めて、最後まで吸い切る…。
小休止のときに、身体をフッとリラックスさせるのがコツです。
これをやると、息を吸おうとしていかに自分が身体を緊張させているのか、実感することが出来ます。
★★★★★★★★★★★★

そして、吐く息の方も…

★★★「三段階呼息」★★★★★★
息を吐き切る練習のため、3段階に分けて吐いていきます。
身体を上中下に分けるのは、「三段階吸息」と一緒です。
この「三段階呼息」では、上から順に息を吐いていきます。

このとき、より深く吐いていくために、身体を徐々に前傾させていくのも有効です。これも3段階に分け、背筋は伸ばしたまま、段々と身体を前に折っていく感じ。
とにかく身体に無理がない状態で、骨盤底まで吐き切れるようになるのが目標です。
★★★★★★★★★★★★

さてさて、これらを実践していくと、ほんの数週間で呼吸の質は劇的に変わります。
今では鎖骨の上の方まで呼吸を入れるのに、全然苦労は感じません。
むしろ、気持ちいいな~という感じ。
普段の呼吸も腹式が中心で、ゆっくりとした深い呼吸が出来ているのが分かるようになりました。

ちなみに、呼吸の質が変わると、私たちにはどんな恩恵があるのでしょう。
たくさん挙げられますよ!

・副交感神経が優位になり、リラックスできる
・集中力が高まる
・内臓機能が高まる
・高血圧などの病気のリスクが下がる
・睡眠の質が向上する
・首コリ、肩コリの軽減
・グルグルと絡まるネガティブな思考が緩む

…などなど。

そしてひとつだけ、注意点です。
けっして無理はしないこと。
きついと感じたら、その手前で引き返しましょう。
柔らかさ、気持ちよさ、自然さを大切に。

呼吸のあり方を見直すことで、心身とも少しずつ健康に近づけますよ🎵

長年の公私に渡る不調和を正面から受け入れ、それを越える決意をし、様々な探究を実践。縁を得て、不調和の原因となる人間のマインドを紐解き解放していく内観法を会得。人がどこで躓くのか、何を勘違いしてしまうのかを共に見出すとともに、叡智に満ちた重要なメッセージを共有する活動をしています。