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映像は機材なのか?という議論



最近都内にて菱川勢一さんという超、超大御所映画監督のお話を
直接聞くことができたので自分への戒めや共有の為ここに記しておく。

僕は映画監督とかそんなに興味はなく、映画もぶっちゃけ人並みにしか見ないと思うが
日本で一番多くの予算が出たドラマの監督をしているハイエンドな人から聞く制作裏話はとても為になるものだった。


日本の映像と海外の映像はなんでこんなにクオリティに差があるのかという話になった。その時に出てきた話をちょろっとまとめようと思う。



1.機材についての認識の違い

日本人は機材を買いすぎると思う、機材は大切だけどもっと大切な事がある。
そんな事を菱川さんが言っていました。
海外のクリエイターは機材を大切に長く使う人が多いと

今YOUTUBEでは海外でも最新機材を使ってレビューしている人がいるがあれはほとんど機材を売りたい会社のマーケティングである(これは俺の意見です)

実際に例として出してくれたエピソードとして
菱川さんの知り合いのクリエイターがJEEPのCMを請けたそうです(まぁその額も鬼のような高単価)
この人は年間1本しかCMを請けないらしいです。

その人はそのCMの監督もしながらカメラも自分で回して撮影しました。
その時に使用したカメラはNIKONの一眼レフというのは驚きました。

自分の機材をどこまで知り尽くしてくださいという話でした。

2.現場の空気感

なんと海外の現場には不法滞在者が何人かいるそうです、
これには理由があるらしく
メキシコからの移民だったりいろんなところからアメリカに逃げてきた人が
日銭を稼ぐために映画の現場のアシスタントとして入る事があるからだそうです。
映画のエンドロールでは制作に関わった人間の名前が書かれていますが
その倍くらいはアシスタントとして入っている人がいるらしい。

より向こうは労働者と雇われものの力関係がはっきりしており
すぐに首がはねられるので現場の気合の入り方が半端ではないとのこと。
生活がかかっているからの責任感ですね。


その他印象に残ったエピソード

・海外では現場でカメラが壊れたときはその場半田ごてでカメラマンが直せたりする(そして菱川さんも直せる)

・役者は同じ映像のクオリティを上げる仲間、だから現場では普通のスタッフと同じように扱い変にへりくだったりしない。そのまま忖度があるまま進めるといい作品にはならない。菅田将暉をマックに買い出しに行かせた話は笑った。
全員クリエイター精神なんだなと思った。


色々とありましたが
取り急ぎまとめまで

私も話を聞いていてグサグサと刺さる言葉が沢山あり
身がしまる思いでした。


もっと知識とか現場力って大切だなーと思いました。




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