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#恋愛小説

待ち時間

待ち時間

きっと到着する便を僕は待っていた。
左手の薬指を見ながら

あの日、僕は遅刻をした。
いつもの寝坊。それを君はいつも笑って許してくれた。今思えば、守っておけば君とあんな喧嘩はしないで済んだんだと後悔している。
きっかけは、あの時の僕からすれば些細な事だった。いつも通りの寝坊。でもその日は特別だった。2人が出会った日であり、2人が惹かれあった日。そして僕らの大切な記念日だった。
それをわかっていたの

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