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怒りと暴力の狂奔「デンデラ」(2011年の映画)

よく来たな。お望月さんだよ。
雪と親父の復讐劇「ファイティングダディ 怒りの除雪車」はもう観たかな?
じゃあ、雪と老婆の復讐劇「デンデラ」の方も見てみてほしい。

あらすじ
70歳になると口減らしのために山へ捨てられる老婆達。しかし、彼女たちは生きていた。30年前に奇跡的に生き延びたレディオブ老婆が老婆互助コミュニティ『デンデラ』を生み出したためだ。一度死に蘇った老婆たちは血と炎による生を渇望し、復讐のために彼女たちを棄てた村を根絶やしにしようと決起する。

主な登場人物

《50人目の新人》斎藤カユ
最年少70歳。助けてくれた互助コミュニティが暴力装置であることに戸惑う。

《穏健武闘派》椎名マサリ
急進派の超老に反発する穏健派。デンデラ内部では"いくじなし"と呼称される。ある事件により家族を皆殺しにされ村の慰み者になっていたため村を最も憎む存在だが、何も生み出さない暴力革命を拒否する。カラテが高く弓術や咄嗟の機転に優れ自己犠牲の精神を持つ精神的支柱。

《創始者》《超老》三ツ星メイ
デンデラ創始者。100歳。50名を超える老婆を束ねる絶対的なカリスマであり人間離れした体力と精神力でコミュニティに君臨する。己を虐げたこの世の全てを憎み全人類抹殺(村の若者を殺せば新たに子供は生まれない)を目論む。

見どころ

デンデラの特異な文化
雪深い風景から静かに死んでいく斎藤カユ。そこへ差し伸べられる救いの手。老老コミュニティの生活に戸惑う姿は物悲しく、納得して山へ入ったはずデンデラ達の心変りの悲痛さは涙を誘います。彼女たちは新たな拠点を得て独自の文化を育んでいきます。

名女優雪上大運動会
世代を代表する名女優がボロを着て雪山を転げまわり槍を振り回して弓を射る。老人ながらも目つきは鋭く素人ながらも明確な殺意を抱く太刀筋。デンデラを襲う熊との対決は色んな意味で手に汗を握ります。監督はどう説得して女優たちを雪山へ連れてきたんだ。

暴力対狂気対狂気
暴力革命を訴えるデンデラを熊が襲撃。自然の暴力に対して老婆ならではの狂気を武器に立ち向かう50人。血と臓物をまき散らす大立ち回りが見所です。満月をバックにした弓射や雪の隘路へ熊を誘い込み罠を仕掛けて焼き殺す等のアクションも豊富。狂気の愚行権。己を含めた全存在への憎悪。狂奔じゃ!狂奔する凶星じゃあ!!

Twitterでの感想

未来へ

凄まじい映画だった。
ややほのぼのする特撮やストーリー上の破綻が指摘されるのは仕方ないとして、それでも雪上大女優大運動会や狂気をもって狂気を制するクライマックスのMPK等はK点を超えた飛距離をたたき出したことは間違いない。捨て鉢な爽快さとヌケのよいエンディングが待っています。オススメです。

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じゃあ、あとはよろしくね。

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