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ダムに沈んだはずの音楽

ドーモ、お望月さんです。

スキゾなさんの「ニンジャスレイヤーを読み始めた頃の記憶#2」の話を感心しながら読んでいたところ、予想外の単語が耳に入り驚愕したんですよ。

《引用》ちなみに、外出時のBGMにしていた東京Qチャンネル(wikipedia)が、おれにとって一時期ニンジャスレイヤーのテーマソングのように感じられていたのは特筆すべき点だと思う。あのいかにも午前のFMラジオらしい爽やかな歌をだ。なんの繋がりもないし欠片も似合わない組み合わせだが、おかげで今でも東京Qチャンネルを聴くとニンジャスレイヤーと登下校の道を思い出す。 《引用終わり》

東京Qチャンネルだと!?

なぜ!?なぜそのバンドを知っている!?私の心臓は早鐘のやうに脈打ち、脳裏は前世紀末の音楽シーンに巻き戻された。あの音楽制作ユニットは私の脳内にしか存在しないバンドではなかったのか!? それを? なぜ自分以外の人間が聞いているというのか!!

それにそのバンドはすでに自然消滅してダムの底に沈んだはずでは……もはや聞き返しもしなかった物理メディアは自然消滅してもう存在しないはずだ。

この時の様子をお望月さんはこう語る。

個人的な体験なので伝えにくいと思うのでよくあるパターンの話で例えたいんですが……

これは、故郷を捨てた孤独な殺人ヒットマンが路地裏で少女をやむなく助けてなぜか懐かれてしまい、仕方なしに奇妙な共同生活をしていたら少女がダムに沈んだ村に伝わる童歌を歌い出して『どこで知った!それを!?』という状況に近いです。

少女のペンダントに少年時代の想い人の写真を見つけた男はダム湖に向かうんだけど、濃霧に導かれるように進むと沈んだはずの故郷の村にたどり着き、そこには幼い頃の自分と想い人の彼女がいて、男は『抱けー!抱けー!』っ叫び出してので捕らえられ、気狂いとして土蔵に閉じ込められるんです。

それでも、土蔵の中で少年期の自分と少女に似た面影を残す彼女が二人で歌を歌ったり、いたいけな恋のやりとりをする姿を見守ったりして、やがて穏やかに落涙しながら死んでいき、ダムの底に沈みすべてが消えていくんです。

(回想シーンの映像はノスタル爺で補完してください)

お望月さんは両手でエアろくろを回すスタイルを崩すとミキサーブースに逆キューで音楽再生を指示した。

「それではお聞きください。そんな曲です。」

東京Qチャンネルで「vs.ヘクトパスカル」

真相

前世紀末のおぼろげな都市バンドミュージックをスキゾなさんが知っていたのは、プレイステーションゲームの「オレっ! トンバ」というタイトルの主題曲として採用されていたからだそうです。 すでにダムの底に沈んだはずの村の呪われた童謡が、時代を経て様々な媒体を通過して遺伝子を紡いでいたことが判明しました。遺伝子は強い! すごいね人体!!

未来へ

そんなわけで未来から過去で殴られた私はAmazonミュージックでTQCを入手。懐かしい音楽に溺れて共にダム湖へ沈んでいくことを決意するのであった。


#東京Qチャンネル #音楽 #懐古 #コンテンツ会議 #思い出 #黒歴史 #ダム湖

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