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【前編】 MJ's FES みうらじゅんフェス! ~ここはみうらじゅんVR~

みうらじゅん。60さい。還暦。
様々な肩書や活動やマイブームを持つ謎のみうら人生を極端に高解像度な曼荼羅表現で展示しているイベントが川崎市市民ミュージアムで開催中の「MJ’s FES みうらじゅんフェス!マイブームの全貌展 SINCE 1958」です。やっと訪問してこれたので簡易レポートをします。(【前編】なるべく客観的な紹介【後編】なるべく主観の感想 の予定)

アクセスや会期は「川崎市市民ミュージアム」をご参照のこと。
https://www.kawasaki-museum.jp

これ絶対入ってるよね

正直なところ「たかが、みうらじゅんフェスなんでしょ~?どうせ理解者は私くらいで他には菊人形と佐渡金山ろう人形とブンカッキーくらいしか動くオブジェクトはいないんでしょ?」くらいの気持ちで出かけたんですが、まず圧倒されたのが『変態だ』の映像展示から吐き出された老若男女の数。うわっ多い!!そのままぞろぞろと展示会場へ向かう変態の列を追いかけるとそこにみうらじゅんフェスの入り口がありツッコミ如来が出迎えてくれた。会場の入口から展示場内が見える。これ絶対(客が)入ってるよね。(この人たちが全員SINCEとか崖とかワッフル崖地とかのおもしろみを理解していると思うと恐ろしいよね)

みうらは一日にしてならず

会場は2分割されていて前半の第一会場はみうらじゅんの青春を凝縮した人生曼荼羅だ。

※会場で貸し出されるVRゴーグル(想像図)

幼少期からの自作スクラップブック、コミック、ケロロ新聞、仏像スクラップ、天才のスケッチブック、作文や詩(ポエーム)等の私的なコレクションが並べられている。特に圧巻なのはフォークソングデモテープの試聴コーナーであり気軽に試聴すると鮮烈な恥ずかしさにうたれてしぬ。ひとの青春を甘く見るな。みうらは一日にしてならず。幼少期からの環境がみうらを形作ったのだ。

また、いくつかのスケッチブックや紙媒体のものは手に取ることができる。正直なところ全部チェックしていたら時間が足りないし過剰摂取でしぬ。ほどほどに回遊しよう。

第一会場はまるでみうらじゅんVR。三浦純がみうらじゅんに至るまでの人生を高解像度の3DVR映像で体験をしていく体験でありニューロンが疲れないはずがない。正直なところ第一展示場でかなり疲れた。みうらは一日にしてならず。 実際1日に摂取してよい量ではないので年パス※とかを利用して足しげく通うことをオススメします。※ありません

なお、ライフワークのアウトドア般若心経は第一会場にありました。趣味的なものだからかな。

すべての道は発表に通ず

後半の第二会場ははそれらのみうら経験を経て仕事として発表された「みうらプロダクト」の発表現場だ。展示会場は回廊状になっており好きなコレクションを選んで堪能できる。比較的親しみやすい「ゆるキャラ」「テングー」のコーナーはニューロンを休めることができる憩いの場だ。これらはパッケージ化されているので発表意図を斟酌したりせず普通に受け身でいられる。

また、壁面には長大な年表があり社会の出来事とリンクしないみうらじゅん大賞の記録などを味わうことができる。横断的に時勢と比較することで「アッ!これみうらじゅんが言ってたやつだ!」「時代がみうらに追いついた」等の楽しみ方もいっぱい。

ゆるキャラはそんなでもない

あなたの知りたくないしんじつ:みうらじゅんといえばゆるキャラ!!というほど入れ込んではいない。

みうらじゅんは「ゆるキャラ」発祥の地として知られているが、本人の愛する「ゆるキャラ」(ブンカッキー級)と現在の「ゆるキャラ/商業ご当地キャラ」は明らかにプロダクトとしての立ち位置が異なり今回の展示にはほとんど登場しない。あなたの求める展示ではないかもしれないので警告をしておきます。その代わりテングーとかフェロモンレコード等のいい感じのアレがふんだんに展示されています。

冷マ

その代わりに展示の中でひときわ目を引いたのが「冷マ」コーナー。特に男性人気が高く、なぜか「冷マ」という文字だけを撮影する方が多数出現していた。そんなに好きなのか「冷マ」。なにがそんなに琴線に触れるんだ「冷マ」

服装に気を付けろ

会場の空気は非常によくニコニコとしたおじさんや映像展示に相槌を打ち続けるおじさんやみうらじゅんに似たおばさんがわんさといる。特にみうらじゅんに似たおばさんは曲者であり、みうらさんかな?と思ったらみうらじゅんに似たおばさんだったり、みうらじゅんに似たおばさんだと思ったらみうらさんだったりする。(※みうらさんは婦人服を着こなすことでも知られている)そんな服装でだいじょうぶか?サインをねだられたりしないか?TPOに気を付けた服装を選ぼう。

「いとうせいこうフェス」と間違えてはいませんか?

ここまで読んでおいて「アッ!間違えた!」という人がいるかもしれません。
「いとうせいこうフェス 」は2017年9月~10月に東京体育館で開催されました。みうらじゅんフェスにはいとうせいこう関係はそこそこしかないのでご注意。

こちらからおかえり下さい。http://seikofes.jp

行ける環境にあるなら行ったほうがよい

ほとんどバーフバリと同じ勧め方なんですが、これだけのみうらコレクションが集まる機会はほとんどありません。1回の訪問では時間が足りない可能性があるので行ける環境があるなら早めに行ったほうがよいです。

R-9さんのNOTE記事にもありますが「何かの発表を志す人」ならば幼少期の環境や継続(キープオンローリング/ルーピング)の意味、一つのことを繰り返して飽きて繰り返すループ行動がもたらすもの、1つの「うわっ」が効かなくても1000、2000と繰り返せば「ワー」になり「ワーワー」となる。インストラクションワン……その極意がここにあります。

なお、みうらじゅん評論や博物的な価値やクリエイターとは……オリジナリティとは……等については、R-9さんの【イベント】レポートで非常に明解に書かれています。素晴らしい。

アクセスや会期は「川崎市市民ミュージアム」をご参照のこと。
https://www.kawasaki-museum.jp

もう少しディープな展示や個人的に観覧をしながら考えたことは後編記事に回します。きっと回します。たぶん書けるかな。書けないかも。まあちょっと覚悟はしておけ。

【後編】へ続く


ところでこれ #コンテンツ会議 の枠に入ってるよね?

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