「Thanos Rising」(2013年作品)
Amazon Prime Reading でアメのコミを原書でモリモリ読む。
サノス(っょぃ)
クルーエルタイタン。狂神。見た目通りに強くてデカくて強くて悪くて、いつも椅子に座っているのでえらい。某宇宙の帝王(箱根の坂道によくPOPする)の小型凝縮体とは一線を画すストレートな存在感を放つ宇宙農家(アストロノーカ)だ。
「いまどき見た目通りにデカいほうが強いなんて流行らないですよ、ドドリアさん」とかそういう気取った言葉は無意味であり、彼はデカくて強いまま内面のアップデートが繰り返されている。すげーやつだ。
「アベンジャーズ:インフィニットウォー」での大暴れが印象的だけど、彼自身はどんな生い立ちがあったのかはそれほど多くは語られていない。(パーソナリティについては十分な描写はされていたと思う)それを補完するような立ち位置にあるのが本書だ。
選別と愛情
幼サノスはタイタン人の子として生まれたが生まれつきサノス色をしていたため、生まれた直後から生命の選別の土壇場に立たされることになる。母はサノスを刺し殺そうとするがギリギリで難を逃れ彼はすくすくと成長していくこととなる。
少年期のサノスは虫も殺さぬ優しい子であり知性は高いが肉体的には細モヤシで気持ちが弱いくらいのノビティズムなヤバくない奴だったが、宇宙イグアナ事件以降にその気持ちが揺らぎ彼は生と死に魅せられ凶行を重ねていくことになる。
青年期になると内面に合わせるように肉体がパンプアップ。後年のドカベン体形(ゲンバー大王スタイル)に近づいていく。彼は数多の種族と交わりサノス子を産ませていく。愛情にあふれたタイタンの英雄となるはずだったのだが……。
サノス(やばい)
そんなこんなで佐野さんの生い立ちを全5話のミニシリーズで描いたサノスライジングですが、最後まで読んでもやっぱりよくわからない。佐野さんヤバイ。
「誕生直後に選別を受け所詮この世は1/2で死ぬのだ」みたいな悟りを開いたとかそういう点で同情をひこうともしない。やばい。
言葉は通じても会話が通じないタイプの巨悪であることを再確認するしかない。やばい。
とてもとても見た目通りにデカくて強くて悪くて偉いヤツをなんて表現すればいいんだ?
やっぱり「ヤバイ」の一言だよな。
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