ビールいっぱい。

女子っつうのはヨォ。
トイレも一人でいけんのよな笑
俺はいつも一人でヨォ。
「泣くなよ、てかお前いつの話してんだよ」
水滴のついたジョッキは
触った瞬間に滝が流れる。

だってさ、俺だってトイレいっしょにいきたいっ
なんで俺はさー1人なの?
「彼女に振られて頭おかしくなったのか?」
いつも頭おかしいか笑
俺は頭おかしくない!てか、まだ別れてない!
ただね、会う回数減らそうってだけ!

「自然消滅狙ってんだろ笑」
うるせーうるせー
お前まじウルセェあーーあー。

「お前浮気されたの気づいてなんで言わなかったのよ」
だってさ、本当にされてるとはおもわねぇじゃん。
しかも、あいつの携帯持ってだだけなのにめっちゃ怒られて、
言うタイミングなかったし、、

「なんでLINEの通知表示するようにしてたんだろうな」
ほんとだよな。俺だって見たくて見たんじゃねぇもん。
また会いたいななんて言われてんだもん。
おかしいだろ。

「LINEの通知音聞こえたぞ、彼女じゃねーの?」
えっまじ!
あっまじじゃん!
ヤベェ、ごめんって言われた!
なんて返せばいいんだ!
なんて返せばいい?

「しらねぇよ、何がごめんなんだよとか?」
えっー、それ冷たくねぇ。。
えー。。

「これから会いたいだってさ!」
もうウルセェな、早く会いにいけよ。
ここは俺が奢ってやるから!

「まじっ?ありがと!またな!」
おうおう。
お幸せに!

俺は1杯のビールと6杯のビールの代金を払う。
いつまでもこういう関係でいられればいい。
それだけで幸せだ。
好きなやつの幸せを願うことは辛くない。
「すいません。ビールもう一杯お願いします。」

運ばれてきたばかりのジョッキは濡れていた。

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