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何回書いても何回書いても……「文におもしろみがない」

 
「ヤスさんみたいな体験談は私にはありません。だからヤスさんの言うような、過去のおもしろいエピソードを掘り起こせないので書けません」
 

んー。それはそうなんだけど、私は1のおもしろい出来事を56万くらいに盛りますからねぇ。あ、ちょっとこれも盛ってるわ。
 

私は私の人生しか生きれないように、あなたはあなたの人生があります。過去を探せば、思い出せば人がおもしろがってくれるエピソードが必ずあるはずなんですよね。
 

ところがですよ。
大事なことを言いますね。
 

文章は嘘をつく。人に読まれる前提があるから、本音や自分に都合の悪いことは隠して書いてしまうものなんですよ。もちろん私も。
 

文にした時点でカッコつけてしまうんです。ええカッコしたいのよね。もちろん私も。
 

おもしろい文章を書くには、着飾った服(言葉)をどれだけ脱げるかです。見せていない自分をどれだけ出せるかです。
 

「嘘なんて記事に書いていません」という人でも、どこかで着飾っているもんです。嘘とは言わないけれど「虚」ですよね。虚構の自分。外向きの私。
 

そうねぇ、「リビングで香りのいいコーヒーを飲みながら今この記事を書いています」なんて文があったとしましょうや。さて、これを隠さず、真実を書くと……
 

「近所のいつも行くスーパーで買ってきたコーヒー。値段を比べてなるべく安くて味がマシなのを買ってきて常備している。100円高いヤツでもそんなに変わらないし。選んでるようで結局いつもコレだし。なんてったって安いし。
 
起きたてだから髪はボサボサ。パジャマのままでくたびれたソファにしずむ。パジャマもくたびれてる。首元はだるんだるんだ。シャツの胸元にプリントされた文字は古代エジプト壁画のように掠れてしまっている。
 
そんな姿で特に旨くもないコーヒーを、目ヤニのついた目を擦り、お尻をほりほり掻きながら、屁をぷっぷとこきながら、胃に入れる」
 

……みたいには絶対に書かないのですよ。モデルのようなイケメン・美人でも休みの朝はこんなもんでしょ?(暴論)
 

極端だけども、おもしろいのはこういう文です。「香りの良いコーヒーを〜」なんて綺麗な描写はみんな飽き飽きしてて読み飛ばすのです(暴論)。
 

なんでもかんでも本音を真実を出せばいいもんじゃないよ。どぎついエロネタは基本アウトです。人の悪口もダメだね。妬み嫉みも読んでてしんどい。
 

「虚」と「実」
 

嘘をついているつもりはなくても、文にすると「虚」が混じります。意識せずともただでさえそうなのに、そこからカッコつけようとするとさらに「虚」が強まります。なーんも刺さらない。
 

「実」にどれだけ近づけるか。内の自分をオープンにできるか。着飾った服をギリギリまで脱げるか。いやーん。
 

今日も読みにきてくれてありがとうございます。明日は「読んでもらえない悩み」
 

[画像協力:さちわ]
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