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2022年4月4日:最近読んだ本の備忘

最近読んだ数学の本。
正確には、中学数学を大人が学びなおすことがコンセプトの本。
のんびり読み進めていて、先週読み終わって、とても面白かったから、そこで感じたことなど、思いつくままに書いてみる。

読んだ本はこれ

大人のための中学数学勉強法 -仕事と生活に役立つ7つのテクニック

なんでこの本を読もうと思ったのか

縁があって、数学教員をやってみないか、と言われたのをきっかけに、それを受けるかは別として、数学を学びなおしてみようかな、と。

もし人に数学を教えるとなったときに、私自身は楽しんで、そして整理してそれを伝えることができるだろうか、と思って、学びなおしてみようと思ったのがきっかけだ。

勉強方法について学ぼうと思って、「中学数学 勉強」で検索してきたときに、この本が出てきて、ブログ等での書評やレビューも良い印象があったから、買って読んでみることにした。

目次を書き写してみる。

それだけで、面白さが伝わってほしい。

■序章 中学数学を勉強する前に知っておきたいこと
大人が中学数学を学ぶ理由
・数学なんて必要ない?
・本当は役立つ中学数学
・大人にはわかる数学を学ぶ意味
・7つのテクニックの役割
・10のアプローチと7つのテクニック
なぜ数学の勉強法を間違ってしまうのか
・算数は結果、数学はプロセス
・掛け算の順序問題はなぜ起きたのか?
・算数は生活能力、数学は解決能力
数学の勉強法ダイジェスト
・暗記をしない
・「なぜ?」を増やす
・意味付けをする
・定理や公式の証明をする
・「聞く→考える→教える」の3ステップ
■第1章[テクニックその1]概念で理解する
概念で理解するには
負の数(中学1年生)
・数に「方向」を考える
・「0」が空(empty)から均衡(balance)に変わる
・絶対値
・負の数の足し算
・小さい数ー大きい数
・負の数の引き算
・3つ以上の正負の足し算
・(ー1)×(ー1)=+1になる理由
・負の数の掛け算と割り算
素数(中学3年生)
・数にも「素」がある
・素数に1が含まれない理由
・素因数分解
・公約数は共通の「部品」
・公倍数は「部品」の統合
・最大公約数の「弱い」?
平方根(中学3年生)
・人を殺してしまった数
・平方根
・ルート(根号)
・数の種類
・実体がとらえられない数を概念として理解する
・平方根(無理数)の計算
・平方根を簡単にする

第2章[テクニックその2]本質を見抜く
本質を見抜くには
文字と式(中学1年生)
・具体から抽象への飛翔
・「代数」の誕生
・文字式のルール
・文字を使う目的は「一般化」
・一年後の月齢はわかるのに、天気はわからない理由
式の計算(中学2年生)
・次数との出会い
・次数とは
・次数=ファクターの数
・次元について
・ドレイクの方程式
多項式(中学3年生)
・因数分解はなぜ重要か?
・多項式の計算
・分配法則
・多項式×多項式
・乗法公式
・因数分解の方法
・なぜ「最低次数の文字について整理する」とよいのか?
・因数分解の実践

第3章[テクニックその3]合理的に解を導く
合理的に解を導くには
一次方程式(中学1年生)
・等式の性質
・0で割ってはいけない理由
・移行で方程式を解く
・正しさは結論にではなく、プロセスにある
連立方程式(中学2年生)
・未知数の数だけ方程式が必要
・代入法
・加減法
2次方程式(中学3年生)
・最も簡単な2次方程式
・平方完成
・解の公式を導く
・2次方程式のもう一つの解き方(因数分解による解法)
・「答えがない」こともある!
方程式の応用(中学1年生~中学3年生)
・ルールを見つけてモデル化する

第4章[テクニックその4]因果関係を抑える
因果関係をおさえるには
比例と反比例(中学1年生)
・比例
・比例のグラフ
・反比例
・反比例のグラフ
・片方しかわからなくても大丈夫
・写像(範囲外)~因果関係が明らかな2つのケース
・関数は函数
・暗号に使われる1対1対応
1次関数(中学2年生)
・比例関係の発展形
・1次関数のグラフが直線になる理由
・2元1次方程式
・線形代数(範囲外)は世界を紐解く基本原理
・線形計画法(応用)
y=ax^2(中学3年生)
・2次関数の基礎
・2次関数のグラフからわかること
・2次方程式の解のないケースがある理由
・「非線形」の関数も必要
・微分(範囲外)の入り口 ~関数の次数

第5章[テクニックその5]情報を増やす
情報を増やす
図形の作図(中学1年生)
・垂直二等分線の作図
・角の二等分線
・方法には原理がある
行と合同(中学2年生)
・平行線の性質
・三角形の合同条件
・効率よく情報を集めるためのチェックリストを持とう
図形の性質(中学2年生)
・分類によって情報を引き出す
・分類の進んだ使い方
円(中学3年生)
・情報量No.1の”美しい”図形
相似(中学3年生)
・比例式が使える図形

第6章[テクニックその6]他人を納得させる
他人を納得させるには
仮定と結論(中学2年生)
・論理の基礎
・ゼノンのパラドックス(範囲外)
・PAC思考法(範囲外)
証明の基礎(中学2・3年生)
・答案で求められていること
・数学のテストは加点法
・証明の書き方
空間図形(中学2年生)
・伝え聞いたことを鵜呑みにしない
・正多面体は5種類しかない理由
三平方の定理(中学3年生)
・深淵なる「論理の森」の入り口
・ピタゴラスの定理が生まれたとき
・証明1(ユーグリッド式)
・証明2(アインシュタイン式)
・有名な直角三角形

第7章[テクニックその7]部分から全体を捉える
部分から全体を捉える
資料の整理(中学1年生)
・度数分布表
・ヒストグラムと度数折れ線
・代表地
・よりよい「代表」を求めて(範囲外)
・偏差値とは何か(範囲外)
確率(中学2年生)
・人間の直感はアテにならない
・同様に確からしいか?
・勘違いその1
・勘違いその2
・勘違いその3
・勘違いその4
標本調査(中学3年生)
・味噌汁の味見が一匙ですむ理由
・全数調査と標本調査
・正規分布(範囲外)
・推定の基礎(範囲外)

終章[総合問題]7つのテクニックはどう使うのか
(省略)
おわりに
「数と式」&「関数」がメイン
あとは実践あるのみ!
なぜ数学を教えるのか

大人のための中学数学勉強法(永野裕之 著)

目次を全部書き写したけど、これは大丈夫なんだろうか。。。著作権的に。。。

これ、さっき紹介した本の目次ですからね。ちゃんと引用元明記してますからね。

もし問題あったら、遠慮なくいってくださいね。すぐにでも消します。どうぞご容赦ください。


この後は、感動したことを、読み直しながら書いてみたい。

感動したこと(引用だったり、解釈だったり)

数学を通して学ぶもの+教育について

計算が正確になる能力の価値は下がる
論理的に考える&自分の頭で考える力、の価値が上がっている
膨大な情報があふれかえる今、次の力が必要

  • 独自の視点で

  • 本質を見抜き

  • 筋道立てて

  • 他人に説明できる力

数学を通して、公式や解法の奥にあるモノの捉え方や考え方を学ぶ

教育とは学校で習ったすべてのことを忘れてしまった後に、自分の中に残るものをいう。そしてその力を社会が直面する諸問題の解決に役立たせるべく、自ら考え行動できる人間をつくることである

アインシュタイン

→公式や解き方を忘れたときに、数学で何を学べたかがわかる
「すべてのことを忘れてしまった後に、自分の中に残るもの」

イメージをもって、多角的に、他人に説明できるように、理解をする
→「イメージ」と「再編成」が大切

7つの技法=数学で学ぶ、モノの捉え方・考え方

  • 概念で理解する

  • 本質を見抜く

  • 合理的に解を導く

  • 因果関係をおさえる

  • 情報を増やす

  • 他人を納得させる

  • 部分から全体を考える

数学は、未知の問題を解決する能力を磨く学問
変化の激しい時代、地図は役に立たない。持つべきはコンパス。

暗記はしない。覚えないで済む方法を「考える」
「なぜ」を考える。
意味付けをする。

概念で理解する

  • 新しいコンセプトを導入する

  • バラバラに分解する

概念を生み出し、概念を深めることで、世界をより理解することができる
無理数・・・実体がとらえられなくても、概念として物事を理解する感覚

コンセプトを拡げて、対象を「部品」に分解。複雑に見えるものがシンプルになる。

本質を見抜く

  • 一般化する

  • ファクターをあぶり出す

  • 情報量の多いほうに注目する

溢れる情報の中から何を選び出し、何を本質を捉えるべきかを知っていることは大切
具体から抽象への飛躍は、本質を抽出する行為。
本質とは、概念である。本質を見抜く=抽象化=概念化

ファクター=次数。自由度。変数は何個あり、それぞれの変数が変わると、どう変化するのか。

具体は損なわれるが、本質的な部分が見えてくる。

合理的に解を導く

  • 正しいプロセスを踏む

  • ルールを集める

  • モデル化する

正しいプロセスを意識するには、同値変形を意識する。
ルールを見つけて、モデル化する

因果関係をおさえる

  • 1対1対応を見つける

  • 「線形」と「非線形」の関係を使いこなす

1対1対応を見抜けば、置き換えが行える。
写像(単射と全射が、1対1対応)。函数とは写像。

情報を増やす

  • 方法から原理をさぐる

  • 効率のよいチェックリストを持つ

  • 分類する

  • 似ているものを見つける

幾何的なセンスは、論理思考には必ずしも必要なわけではない。
補助線を引いて、戦略的に情報量を増やす。
分類すれば、共通性質をあぶり出せる。考察につながる。
制約とは、情報量。制約が強いほど、扱う情報量が多い。

他人を納得させる

  • 仮定、結論を明示する

  • 「ならば」の理由をわかりやすく示す

  • 受け売りを言わない

世界を論理によって探求しようとした人たち
論理的な正しさは、圧倒的な説得力を持つ
論理の基礎は「仮定」と「結論」と「前提」
「答えが何か」を答えられることよりも、なぜそう考えられるのかのプロセスを表現できることが大切

真理を導く基本姿勢は「自分で確かめる」こと

部分から全体を考える

  • 「代表」を選ぶ

  • 直感を頼りにしない

  • 偏りなく混ざっているデータを使う

記述統計と推測統計
記述統計は全数調査
分散・・・「平均とのズレ」を捉える
標準偏差…データの散らばり具合を表す
※この辺苦手だから、もう少し調べたいなあ~

全数調査と標本調査
標準正規分布で、推定ができる。


論理力とは「他人の考えが理解でき、自分の考えを他人に理解させる能力」

最後に雑感

いやこれほんと大丈夫なのかな、著作権で怒られたりしないかな・・・。

でも、やってみてすっきりした。

1回読んで感動した気持ちと、何に心が動いたのかを抽出できた気がする。

皆さんもぜひ読んでみてください。

私の中に、数学が残っていてよかった、と感じた。

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