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「美学」を深掘りする|転職日記

先日、この業務をやっていていいのか……と悩んでいることを代表と話したら、「美学」を言語化してみた方がいいと言われた。

もっともだと思ったので、それを深掘りたい。

美しさのイメージ

最近話した人は美学を「サステナブル」と表現していた。こんなふうに端的に表せると強いなと思う。

わたしが美しいと思うもの。

工業よりもクラフト。誰かの技術が光る、手で作られたもの。本流よりも支流。時代の流れを掴みながら、自分の世界に落とし込めているものが好き。

時代の流れを掴むというのも大切で、この視点があるかないかで美しさが増す感じがある。独りよがりなものや背景の見えない古きよきものには、そこまで心が動かない。

それから、キラキラと澄んだもの、儚いもの、シュールなもの。「ドーランの下に涙の喜劇人」のような言葉も好きで、何かを背負いながらもスター然として輝く人や、笑ってしまうけどどこか切ない表現なんかも美しいと思う。

そんなことを考えていて、「時代をみつめ、ユニークであること」がわたしの美学にニアイコールなのかもしれないと思った。

その人の世界とこの社会との融合を感じる瞬間、それが作られたものであっても素であっても、美しいと思う。

美学

美学の辞書的な意味は下記の通り

1 美の本質、美的価値、美意識、美的現象などについて考察する学問。

2 美しさに関する独特の考え方や趣味。「男の―」
goo辞書より

今回は、2の意味にあたるものとしてすすめる。わたしの美しさに対する考え方の話で、それは理想や正しさにも近いかもしれない。

美学を「時代をみつめ、ユニークであること」として、もっと深めてみようとすると、ここ10年近くずっと考え続けている2つの事柄がその中身にフィットした。

美学①つくれる人がすごい

わたしは何かをつくる事ができない。今までのキャリアもディレクションとコミュニケーションに全振りしている。不器用だし、つくるということに対しての感度が低い。

ただ、何かを創造する誰かによって、わたしは影響され、生きてこれた自負がある。

儚くも強い意志と技術を持った創り手が、つくり続けられる世界を、意志を損なわずにいられる世界を、わたしは美しいと思う。

美学②みんな弱く正しい。それでいい。

「人は弱い」と、思っている(だから、意志ある人を尊敬する)。それに加えて、最近はみんなそれぞれの正しさを持っているなと思う。

差別には明確に反対する。だが、現時点、自分も含めてどれだけ気をつけていてもひどい言動はしてしまっているかもしれない。

人は弱い、だからこそ、極端な論調みたいな引力の強いものには引かれやすい。極端な正しさで人を断罪したり、攻撃すらしてしまう。

ここに関して、「人はそれぞれ、仕方ない」と思って思考をストップしてきた時期がある。みんなそれぞれなんだから、今起きているものは仕方なく起こるもの、自分に降りかかっても仕方のないもの、と。

でも、わたしが美しいと思うのは、みんなが弱くても自分の意志ある世界を生きていける世界だなと思う。

それは既存構造が成し得ていない世界であって、その構造に考えなしに乗っかることは多分、わたしの美学に反するのだ。


そのためにどうしたいかもだし、書いていてこの美学に対応する形で、指針や資質を置いていくのがよさそうだなと思った。

美学に合わせて、やりたいことややらないことを決めたり、やれることやできないこと、自分の癖から美学にアクセスする方法もある、みたいな。

自分の資質を知って、美学を知って、癖を知って、指針に落とし込んでみたいなとぼんやり。

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